樹下美術館

倉石隆 作品

倉石隆 作品

倉石隆 作品

倉石隆 作品

倉石隆 作品

ベラスケス回想

1985年 46.0×46.0cm

ベラスケスの名画ラス・メニーナス(女官たち)からのインスピレーションでしょうか。あどけない眼差しに大人への兆しが漂います。

   

詩人

1964年 89.9×73.0cm

詩人の個性と深さを表すモノトーン、倉石には珍しくない手法。

   

人生

1957年 90.9×72.7cm

人生の縦軸と横軸へと繰り返される絵画的往来。

   

裸婦像

59.0×40.0cm

さわやかな光は朝のものでしょうか。

   

愁

1983年 33.3×24.2cm

物語の時間が流れている。

   

男(O氏の像)

1973年 カンバス、油彩 116.7cm×72.7cm

瓶のように細長いフォルムに倉石のジャコメッティへの傾注が垣間見られます。白系の背景にデリケートなサビ色で豊かに存在感が表現されています。空間に対する人物の大きと距離にも十分な配慮が見られます。

   

素描・鳥

1952年 素描 27.4cm×39.2cm

からすは倉石の故郷高田の名物の一つです。再上京後3年目、放ったような自虐ともユーモアとも感じられますが如何でしょうか。黒がいい色です。

   

M夫人像

1984年 カンバス、油彩 116.7cm×72.7cm

女性がまじまじと作者を見つめています。当初、背景の肖像をドストエフスキーかもしれないと記載しましたが倉石氏が残された1985年の新潟日報の新聞記事によって16世紀の画家ブリューゲルであることが分かりました。モデルと画家とブリューゲル、三人の視線が交錯する厳しい作品にちがいありません。

   

左手のデッサン帖より

1988年

利き手の機能を失って2年目、左手によるデッサンです。夏の日の心象でしょうか距離感と雰囲気が漂います。
倉石作品は絵画ホールとカフェに油彩を中心に、デッサン、銅版画を10点前後展示致します。

   

うずくまる裸婦

1979年 80.3cm×116.7cm

大きな闇にうずくまった裸婦が浮かびます。成熟した肉体は強い感情に襲われ、握られたこぶしにその強さが表われているようです。極限の情念は何なのでしょうか。

   

ネグリジェ

1981年 72.7cm×35.0cm

若い女性が消え入らんばかりに恥ずかしがっています。うずくまる裸婦と対照的に僅かの色でカリカチュア風に描かれています。
あるお茶人が「倉石のビーナスですね」と仰られました。貴重なご感想を大切にしたいと思いました。

   

みつめる

1985年 73.0cm×52.0cm

作者と思われる男性がかしこまって見つめています。
ひどく汚れたガウンは深い暖色に変化し、安心を与えているように見えます。
荒いタッチはエゴン・シーレ風で、倉石はシーレを意識していた時期があったようだと夫人が申されました。

   

更紗(さらさ)

1981年 145.5cm×89.5cm

比較的大きな日本画風の絵です。
更紗がおおらかで気持ちよさそうです。

   

悲しみの像

1973年 72.5cm×26.0cm

肉体の豊かさとはうらはらに心は強く悲しみ、それは髪が逆立つほどの激しさに見えます。

   

茶会

小品ですが、パーティに向かう夕どきの華やかさが伝わります。
速筆で描かれ、倉石はこのようなおしゃれな絵が実は得意だったのではと、感じてしまいます。