ほぼ展示準備を終えた 近隣の自然 特攻準備? 間もなく発表?
昨日は午後休診の木曜日で、齋藤三郎の陶芸作品を展示準備した。
「陶齋の梅と椿」がきれいに並び、室内は一見春でいっぱいになった。
手前味噌とはいえ、絵画ホールの22冊の本といい、館内にはある種迫力が漂っている。
一通り終えると、貴重な晴れ間、近隣の林へ鳥を探しに行った。
細い波状雲が空を埋めている。
爽やかな眺めだが前線の前触れと言われている。
雑木林の流れ。
小さな流れながら気に入っている。自然に見えるが手入れされていた。
天ケ池。
今冬の小雪にもかかわらず水は満々とある。
上越市大潟区は大小多くの湖沼がある。
天ケ池と蜘蛛ケ池は道と畑を挟んで隣り合っている。
天ケ池湖畔の砂利道を歩いていると初めて見る鳥に出合った。
上掲2枚は初めて見た鳥。調べるとミヤマホオジロだった。
頭部を中心に黄色と黒の色分けはとてもおしゃれだ。
飛び立った野鳥は追わずに待っていると戻ってくることがある。雀より素早く飛んだので待っているとやって来た。砂利道で餌を探すのをなんとか撮らせてもらった。
長生きは良いこと、という考えをコロナウイルスが曇らせる。
初めての鳥をレンズで追いながら、ああやはり良いことだと思い直した。
結局コロナを試練と考えることにしようと思った。
それにしても東京はじめ大都市の状況には何とも言えない危さを感じる。
このところ休みであっても1日に何度も手を洗い、何度も洗顔し、何度も歯磨きをする。
上越市で公式な感染者の発表はまだないが、私の外来でさえ緊張させられる方が混じる。
すでに何人かの方には翌日電話をして状態を確認した。
いわんや現在当地の病院にかかる見えざるストレスは並々ならぬものがあろう。
この先、実際に始まった場合、持ちこたえられるだろうか。
かって戦争で若い人が特攻に行った。
このたびのコロナでは、特攻として老医が前線に向かう場面を想定した方が良いかも知れない。
ぐずぐすのニューヨーク、たった2枚のマスクの日本、踏ん切りつかない東京、、、。
例によって精神論まで語られはじめた。
そもそも世界にはいわれるほどの体力は無かったのではという疑念がよぎる。
緊急事態宣言はすでに実施の具体的詳細を機密下に検討している最中と想像している。中央の検討のあと対象知事とのすりあわせが待っている。まもなく発表ではないだろうか。
これが試練で済むことを祈りたい。
日本に悪化はあるが、体型の要因などからアメリカのようにひどくはならないような気がする。
一つだけ危惧があるならば働き過ぎによる疲労であろう。
美術館コロナの春の薄化粧。
新型コロナウイルスに備えて、3月15日の開館を延長しました樹下美術館。
午後のみの開館、席数半減、滞在時間制限、メニュー制限、図書貸し出し中止、などを掲げての出発です。
小学校の始業が行われること、上越地域の感染が無い事などを条件に、4月6日に今年の開館をすることに致しました。
●文化庁のホームページには「文化芸術に関わる全ての皆様へ」という、,3月27日付け長官のメッセージがあります。
以下に最後の部分を引用しました。
〝この困難な時こそ、日本が活力を取り戻すために、文化芸術が必要だと信じています。
明けない夜はありません!今こそ私たちの文化の力を信じ、共に前に進みましょう。
宮田亮平〟●またドイツ政府は「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ」と述べ文化芸術面に大規模支援を表明しています。
不安のなか、このようなメッセージには勇気づけられます。
本日スタッフが館内外の清掃を済ませ、一緒に展示準備をしました。
以下におおむね完了した倉石隆の絵画コーナーの様子を掲載します。
中央に5点の細長い油絵を架け、
手前に倉石氏が挿絵や表紙を描いた本19冊を展示しました。
16席から7席減らして9席にしたカフェ。
陶芸室のテーブル席も8席→4席としました。
何度もお伝えしましたクリスマスローズが真っ盛りになりました。
美術館コロナの春の薄化粧
色々考えてみましたが、相手は賢くて姿も見えない強力な魔術師。
混み合うことが少ない当館がいっそう閑散であれば、と妙なことを願っています。
残り少なくなった貴重な春を、こんな風に迎えるとは考えてもみなかったことです。
キーやボタンを押せば答えが出る生活で、すっかりご立派になってしまった私たち。
春で、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」を思い出しました。
レイチェルを出すと、揚げ足取りをする人がいそうで、これまた悲しいのです。
あるブロガーさんへの歌。
とても残念なのですが、ある方が最近ブログを閉じられることになりました。
遠くから樹下美術館を応援してくださっている方です。
ささやかなお礼としましてYouTubeから歌をお借りしました。
宜しければどうかお聴きになってください。
ある医師のお勧めの歌でもあります、
アルフレード・クラウスの「真珠採り(耳に残るは君の歌声)」にしました。
力づくで来ようとする者との戦い。
貴方に共感し応援しています。
「大丈夫ですからね」
来る4月6日の開館に際しまして。
「来る4月6日、今年の開館のお知らせです。」
感染症に対して以下のように配慮をいたしました。
●館内ではなるべく静かにお過ごし頂ければ有り難く存じます。
●カフェのお過ごし時間はおよそ一時間程度までにご協力ください。
お互いに予防を理解し、春の到来とささやかな文化に触れて元気を出しましょう。
本日の県立大潟水と森公園 4月6日に今年の開館を予定。
かろうじて雨をこらえていた本日土曜日日中の空、夜になりしとしとと降っている。
厳しさを増した東京のコロナの状況は、大規模な病院・施設の内部感染が報じられ、全体としての動静が気になる。
柏崎市以西の上越市および糸魚川市においては、依然として感染者の確認はない。この問題では、公の発表が実態を反映しているかどうか常に悩ましい。何となく疑わしい眼であたりを見る癖が付いてしまい、いかにも気が重い。
精一杯自己管理を続け、一定の行動規範に従う以外になさそうだ。逃げる訳にもいかず、これも健康維持の一つの形として、納得するので良いのかな、と考えている。
本日午後は大潟水と森公園を歩いた。このところヒマさえあれば公園に行く。寒暖の差が激しいので服装には気を付けなければならない。本日は、途中で小学時代の同級生に出合いほっとした。
騒然とした社会と異なり、公園の自然は確かな足取りで季節の歩みを刻んでいる。それらに触れると、混乱しがちなこちらの調子が整えられていく感じがしてくる。
タチツボスミレであろう、歴史ゾーンの一カ所に沢山咲いていた。
潟の里ゾーンのミズバショウ。
さて間もなく4月になります。
新型コロナウイルスのため、3月15日の今年の開館を小学校の新学期の始業まで延期する予定としていました。
当地は4月6日がその日にあたります。感染の収束や安全宣言など宛になるものがありませんので、やはり随分悩みました。
しかし、
「こんな時だからこそ、ささやかな文化ながら、心のともしびになれば」、と考え開館を決めました。
事情が事情だけに、幾つかの事項に配慮し、普段と異なる形で始めたいと思っています。
ぎりぎりになりましたが、詳細は明日掲載致しますので、どうか宜しくお願い致します。
メディアや記者ばかりはなく直接国民にも語りかけて ヒスイ色の海。
元気だった人が周りで倒れていく。おそらく欧州やアメリカの一部では感染症の恐ろしい一面がみられているのでしょう。
あまり好きな言葉でありませんが、内外で「国難」や「戦時下」という言葉が使われるようになりました。
全国を襲う未曾有の事態に対応するリーダーは国や自治体の長です。国民が冷静に振る舞うため、機を見て的確な説明をして取り組みを訴えなければなりません。
その際、
精一杯で良い、「明解な事実」、「強い問題意識」、「取り組みへの情熱」および「精度の高い対応」の伝達が期待されます。
これまで首相は、対策本部や専門家会議の後に何度も会見を重ねました。しかし主にメディアを介する会議の結論と報告が中心でした。
事態はまだ先まで続く様相です。不慣れな生活によるコロナ疲れも否定できませんし、軽症と言われる若者の逸脱も無視できません。
事態が重大なほど、長引く今、リーダーによる心打ち勇気と希望につながる言葉が待たれます。
うらやましいことに、マクロン氏やメルケル氏は、まるで国民を自室に招いて語るように自分の言葉で訴えました。我が国のように大勢のSPと役人、あるいは記者を引き連れる、権威に囲まれる会見は、仰々しい視覚的な雑音によって、素直に視聴者の心に入り難いのです。国民一人一人に向けた心に響く首相の(あるいは都知事の)生の言葉を聞きたいのです。
余談ですが、この点テレビでみる道府県知事たち(一部を除いて)はメモ無しで自らの言葉で話をされ、事態の切迫感と自身の真剣さが伝わります。そのほうが安心にも繋がるようなのです。
さて以下は先週土曜日、夕刻に近い柿崎海岸です。
過日の上下浜はオレンジ色でしたがこの日はヒスイを思わせる色でした。
ばいきんきち その2。
長年書棚の隅っこでレントゲンのフイルム箱に入ったままだった「ばいきんきち」。原稿用紙の文字稿と画用紙のスケッチをコピーし、クリップで止めただけのものでした。5,6部つくり子供達と知り合いに上げて終了でした。
もう一つ、水彩で描いた「森のトマト畑」は少し面白がってもらいましたが、「ばいきんきち」は気持ちが悪いなど少々不評、ただゼガー博士は面白かったと言ってもらいました。
では続きです。
4きちの中
外からみると、ボロボロのれいぞうこのきちも、中はピカピカで、あちらこちらにライトもついていて、とてもせいけつになっていました。
小さなれいぞうこでもばいきんたちにしてみれば、巨大なきちです。何千何万ものばいきんがいました。プラスチックでで出来たろうかや、体育館、きょうしつ、びょういんがあり、沢山のいすとテーブルがおかれた食どうでは、ばいきんたちがにぎやかに食じをしています。
「ヘエー、たいしたもんだな」、感心して写真をとりました。
こんな大きなきちならば、きっとけんきゅうしつがあるにちがいない、と思い、一匹のばいきんにたずねてみました。
「その先を右に曲がった所だよ。しかし所長のゼガー博士は気むずかしいので有名だよ」と言われました。
でもぜひ博士にあって、ばい菌のひみつを知りたいと思いました。言われたとおりに行くと、けんきゅうしつがあり、決心してドアをたたきました。
5ゼガー博士
とびらをあけると、しけんかんやピペットにくすりビン、色々なおくすりやバーナー、さまざまな機械のほかメーターがいっぱいみえました。
白衣を着たばいきんたちがいっしょうけんめいしごとをしています。かべに「人間をやっつけろ!人間にまけるな!」という大きな字が書いてありました。
ゼガー博士はどこですか、と入り口でたずねると、
「一番おくにいますよ」とおしえてくれました。見ると黒いふちのメガネをかけ、ヒゲをはやし、耳が特別大きな博士がみえました。
こわかったですが、近づいて声をかけました。
「博士、私はばいきんしんぶんの者です。今年のばいきんのどくはどんなとくちょうがありますか」とたずねました。
博士はじろりとこちらを見ると、めんどうくさそうに、
「げりだよ、今年はげりさ」と答えました、
それを聞いてわたしは心配になりました。というのはげりをするとかぜは治るのに時間がかかるのです。
その時でした、博士はとつぜんこちらを向き
「君、君は本当の記者じゃないね。人間だろう」と言いました。
はっとして後ろへさがり、
「私はばいきんしんぶんの記者です」と言いました。
「いやちがう、君は記者のマークをつけていないし、だいいちくつをはいている。ばいきんはくつなどはかないもんだよ、それにしっぽもないじゃないか!」
博士はおこってどなりました。
私はにげようとすると、
「こいつは人間のスパイだ!つかまえろ」
博士がめいれいし、わたしはあっというまにしばられてしまいました。
6脱出
しばられたまま沢山のばいきんがあつまっている体育かんにつれてこられました。
「みんな良く聞け。こいつは人間だ。これからこいつに新しいどくをちゅうしゃしてじっけんをする」
博士は大声で言いました。
すると、
「ちょっとまってください!」
その時、こどものばいきんが足を引きずりながら出てきました。
「博士、このひとはいい人なんです」といいました。
道ばたで足の手あてをしてやったあのピノでした。
しかし博士はかまわず、「じっけんをつづける」といいました。
このままでは大変なことになります。
「まってください。私のポケットにいおしいおみやげが入っています。それをあげましょう」
とひっしになって言いました。
博士は私のポケットに手を入れると、ホメオスターを取り出し、「これはうまそうだ」と言ってのみはじめました。
するとくすりがきいて、博士はみるみる大きくなり、天井までとどくと、しまいにはれいぞううこいっぱい、ぎちぎちになってきました。
飲み過ぎです、もうはちきれそうです。
おどろいたみんなはきちを走りまわり、大こんらんになりました。わたしはポケットに残ったホメオスターを急いで飲みながら出口にむかって走りました。
「博士が爆発するぞ!」とみんなに声を掛けました。
やっとのことでそとへ出ると、私のからだはしだいに大きくなりはじめていました。
ドッカン-! 突然大ばく発がおこりました。
れいぞうこは博士もろともこなごなになって飛び散りました。
あたりが静かになると、まわりにはばいきんが沢山横たわっていました。
動かなくなった小さなピノがみつかりました。
わたしを助けようとしたばいきんです。
落ちていたウメの花びらをひろってかけてやりました。
すっかりもとの大きさに戻ったわたしは、いそいで病院へ行き、庭のこわれたれいぞうこと、まわりを消毒してください、と頼みました。
大変な出来事でしたが、話はこれでひとまず終わりです。
その年、悪いかぜは、あまりはやりませんでした。
拙い「ばいきんきち」は以上です。
あらためて見ますと、変な所ばかりで困っています。無理を言ってお読みいただき有り難うございました。
休館中のお詫び ばいきんきち その1。
新型コロナウイルスはオリンピックを延期させるほどの力を見せつけています。やはりただの風邪でもなければインフルエンザでもなかったようでした。
さて以下は今から40年ほど前、小学校2年と4年生だった二人の子供に向けたまことに拙い文と絵です。
本当に恥ずかしいのですが、新型コロナウイルスによる休館のお詫びです。もし宜しければどうかご覧下さい。
1ミクロマイシンとホメオスター
私はいつもばい菌というのはいったいどこからやってくるのだろう、ということを考えていました。ばいきんのようすをさぐるには、自分もばいきんのように小さくならなければいけないので、人間が小さくなれるおくすりをつくるけんきゅうをしました。ある日、とうとうそのおくすりが出来あがりました。そして、小さくなるおくすりにはミクロマイシン、ふたたび大きくなるときのはホメオスターという名前をつけました。
かぜがとてもはやった冬、私はばい菌の基地を見つけにゆくことにしました。ばいきんにあやしまれないようにコートをきて、カメラをもって帽子をかぶり、しんぶんきしゃのかっこうをしました。そしてホメオスターをもポケットに入れ、ミクロマイシンをのんでみました。たった三つぶで私の体はどんどん小さくなり、つくえやいすが山のように大きくみえるようになりました。
2ピノ
さていよいよ外に出てみると、あちこちはみなばいきんだらけでした。空をとんでいるもの、れつをつくって行進しているもの、きたないみぞをのぞきこんでいるもの、中にはひるねをしているものもいました。
しばらく歩いてみましたが、ばいきんたちはあっちへ行ったりこっちは来たりで、どこにきちがあるのやらさっぱりけんとうがつきません。ところがよくちゅういしてみると、けがをしているばいきんたちは、みな同じ方向へ歩いたり、はこばれたりしていることに気がつきました。
けがのばいきんたちは、びょういんへ行くにちがいない。そこにはきっときちがあるはずだと考えました。そこへ足をけがしばいきんが「いたいよう、いたいよう」と泣きながら歩いていきました。あまりいたそうなので私は近づいて、足にほうたいをしてあげました。
「どうもありがとう」そういうとばいきんはまた歩きはじめました。するとこんどは仲間がやってきて、
「おいピノ、いったい何にやられたんだ」と言いました。
「くすりのたまにやられたんだ。逃げても逃げてもくすりがおいかけてきて、とうとう足をやられてしまった。と答えていました。ハハ-、あいつはピノというのか、いがいにかわいい名前だなと思いました。
「ピノおだいじに」というと仲間のばいきんはとおくへ走って行きました。ピノの後をつけると、ばいきんたちがとてもたくさんいる所へきました。きゅうきゅうしゃもいそがしそうに走りまわっています。いよいよきちのちかくへ来たのだ、と思いました。
3ばいきんきち
ほそいろじをぬけると広ばへ出ました。そこはとなり町のびょういんの庭でした。庭のすみにふるいれいぞうこがすててあり、ピノはそのそばへ行くとあたりをキョロキョロ見わたしました。わたしは見つからないように木のかげにかくれました。しばらくしてのぞいてみるとピノはもう見えなくなっていました。
そうか、あのれいぞうこがばいきんのきちにちがいない、と考え、走っていってれいぞうこをトントンとたたき、
「私はばいきんのしんぶんきしゃです、開けてください」とさけびました。
するととびらがひらいて「さあ、早く入れ、見つかるな」ともんばんがいいましたので急いで中に入りました。
次回続きをのせてみたいと思いますので、どうかもう少し我慢のほどお願いいたします。
荒天の日のオレンジ色の海 何事も無関心に見える海。
穏やかな晴天がしばしば一転して荒天となる。
前後しますが、去る20日春分の日(金曜日)は、前夜半から恐ろしいほどの風が吹きつけた。それでも時々陽が射す時間があり、ホテルと雲を撮ろうと上下浜を訪れた。すると、壮大な光芒の後、日没前後の荒れた海面がオレンジ色に染まった。
ちなみに以下は前日の海です。
のたりのたりしていた。
豹変は風のせいで、自分がやったことではない、と海は言うだろう。
自らの子でもあろう人間やウイルスの出来事や、ふところに抱く海洋生物などに全く関心を示さないようにみえる海は大物だ。一方それを揺り動かす地殻や風、光や湿度に温度などもまた凄い。かれらは物云わぬ巨大な兄弟たちだ。だが無口な彼ら巨人に代わって、子たる私たちが代弁するのも必要な仕事ではないだろうか。
※足りない部分がありましたので、末尾一行を翌日補いました。
抗体の砦 一見行け行けの達観は混乱と不安を助長。。
新型コロナはいつ終わりますかね、と外来でよく訊かれる。ハイこれで終わりです、とピッタリと止むことにはならないと思う。夏ころもダラダラと続き、秋冬はぽつぽつとなり、それなりに年を越すかもしれない、とぼやけた返事しかできない。
ピタリと収まることを期待してる方は、私の返事にがっかりした顔をされる。対応マナーを守りつつ、感染の後抗体を持った人が増えること、早く薬が出来ることが決め手でしょうか、と誰もが考えそうなことを言うのが正直精一杯なのだ。
さて感染には、重症、軽症、無症状など症度パターンがあり、軽症~無症状の人が最も多いとされている(日本に於いてこれらを推定するに必要な検査と質の良い臨床統計の資料が揃っていない)。
先に、自分は既に感染しているかもしれない、として予防を心がけるのをバーチャル感染、バーチャル抗体などとして書いてみた。
現実には重軽を問わず感染者は直れば一定の抗体を獲得する。今後、抗体保有者の拡大が流行の重要な砦になるので、治療薬が無い現在、感染者は社会防衛に身を賭して貢献をしいていることになる。但しコロナウイルスは抗体産生が弱めという説があり、いずれにしても克服には根気が必要そうだ。感染の犯人捜しや感染者への非難を謹み、社会全体で防衛していくイメージの維持が大切だと思う。
それにしても、社会で抗体獲得者を増やすために若い人は進んで感染して、という意見やイベント予定までみられる。半分ジョークにしても暴論であろう。若者でも自他の死亡リスクだけは考える必要がある。
行け行けの強気達観は議論提起に役立つこともあろうが、実際には混乱と不安を助長している。
暖かかった木曜日 庭の手入れ 土底浜の夕空。
暖かかった木曜日、車外温度計が19度を指していてびっくりした。
潟町のキクザキイチゲ。三十年近く経って次第に色が濃くなった。
八重?というような花も見える。
場所が良いのか毎年しっかり花をつける。
広い海を見ていると何でも引き受けそうに見えるがそうは行かない。
放射能もコロナも駄目と海が言う
余計な仕事をさせないでと言っているように思われる。
柿崎の後で県立大潟水と森公園に寄るのが最近のお決まり。
(ホームページには新型コロナウイルスに関するお願いが書かれています)
公園の西の端にある潟の里ゾーンの東屋。
このゾーンは人が少なく比較的鳥が多い。
どこか神秘的でもあり最も気に入ってる。
午後から妻の友達が来て庭の手入れを手伝ってくださった。 お陰様で残っていた落ち葉が片づいて随分とさっぱりした。
庭の後、夕刻の土底浜へ行くと赤い空に出合った。
大きさの比較のために?オートシャッターで撮りました。
10秒だったのですが、のぼり坂を走ってやっと間に合いました。
ペリ・ーコモの「Red Sails in the Sunset(夕陽に赤い帆)」
上京して初めて買った25㎝LPに入っていた曲です。
残念ながら今夜から大荒れの予報です。
休館のお詫び 銀の匙その3 ムラサキシジミ 雀たち お菓子に温まる ウィルスの行方 マスク。
日中暖かな陽が射した一日、午後から特養の診察に伺った。今年はインフルエンザの流行を免れたものの、新型コロナだけは何処を突いてくるか分からないので落ち着かない。
昨夕、妻がちょっとした集まりに出掛けた。二時間経とうとするころ、お節介かと思ったが、そろそろ中座するよう電話で促した。帰宅した妻は、電話をもらって助かったと言った。今は人に嫌われても、ウイルスにだけは好かれないようにせざるを得ない。
さて休館のお詫びにと勝手ながら小説「銀の匙」のから、明治時代の子供たちの振る舞いを紹介させて頂きました。前回は人見知りの激しい主人公のお友達にと、お伯母さんが見つけた「お国さん」という女の子と「蓮華の花ひらいた」をして遊ぶところを載せました。
本日はお国さんと仲良くなっていく場面の一節その3です。
〝二人がさしむかいになったときにお国さんは子供同士がちかづきになるときの礼式にしたがって父の名母の名からこちらの生年月日までたずねた。そしてなにの歳だといったからおとなしく酉の歳だと答えたら
「あたしも酉の歳だから仲よくしましょう」
といっていっしょに、こけこっこ、こけこっこ、といいながら袂で羽ばたきをしてあるいた。おない年はなにがなし嬉しくなつかしいものである。お国さんはまた家の者が自分のことを痩せっぽちだのかがんぼだのというといってこぼしたが私もみんなに章魚坊主(たこぼうず)といわれるのがくやしかったので心からお友達の身のうえに同情した。いろいろ話あってみればいちいち意見が一致して私たちは間もなく仲よしになってしまった。〟
以上、またご紹介させてください。
さて午後の施設を終えて美術館に寄りました。美術館はねそべったまま身を持てあまし、庭の花も何か申しわけなさそうにしています。幸い在宅回りが無かった午後、枯れ芝の庭にボールを撒いてアプローチの練習をして過ごしました。
すると小さな物体がチラチラと飛び回り美術館の壁や敷石に止まります。
アオスジタテハでした(当初ムラサキシジミと記載しましたが訂正しました)。私にとっては珍しく、喜んでカメラを向けますと、どこかへ飛んで行ってはまた戻るのを繰り返します。しゃがんでいる頭上にも何度か来ました。樹下美術館は午後の陽を包み込むような形をしているため、温まっている壁や石が気に入ったのでしょう。
調べますと成虫のまま翅を立てて越冬するということです。
なるほと翅の裏は枯葉そのものの模様になっています。
小雪の冬は越冬する昆虫たちには楽だったことでしょう。
それにしても数ヶ月の寒風の下を何処で過ごしたのでしょうか。
この魅力的な蝶にとっても幸運な年でありますように。
ベンチの傍らに雀たちがいました。
大きな群から離れて一帯を住処に決めたのでしょう。
パートナーを求めて活発に追かけっこなどをしていました。
さて以下のようなお菓子を頂きました。
東大寺お水取りの時期だけのお菓子と聞いた「御堂椿(みどうつばき)」。
奈良市千代の舎竹村(ちよのやたけむら)の製。
きれいなもんですね。
長生きはするものでしょうが、この度ばかりはじっと狙われているようで落ち着きません。
世界はどのように推移するものか。日本はまだまだですし、大国アメリカはどう切り抜けるのでしょう。貧しい無保険の人達がとても気になります。
本日は四人の方に一枚ずつですが、マスクを上げました。とても喜んでくださったのが目に浮かびます。
沢山載せてしまいました。
本来なら本日は開館の日だった。
3月15日の日曜日は樹下美術館今年の開館日でした。展示プランを考え、本や食器を買い足し、庭の手入れを続けましたが延期に致しました。開館を楽しみにしていらした方々には本当に申し分けありません。
本日は晴れ間が覗いたものの少々寒い日でした。11時ころから散歩に出ましたが、寂しさは否めませんでした。皆様もまさかこんな春になろうとは、というお気持ちではないかと思います。
樹下美術館の梅の枝。
駐車場はひらいていますので、宜しければ庭などをご自由にご覧ください。
政治の良い面がなかなか伝わらない分、個人のちょっとした心づかいなどがうれしく感じられます。
普段の健康にいっそう配慮し、本を読んだり、庭や畑、あるいは近隣の自然に親しむのに良い機会ではないでしょうか。ランニングやウォーキングの人を見かけるのも頼もしいことです。
本日のマスク。
感染しているかもしれないと仮定してマスクを意識するようになった。
来院する方達も皆さん付けて来られる。先々の不安からますます不足し、出入りの業者さんはじめ町のストアから衛生用品が消えている。私たちは少し早めにネットで購入したためため、当分なんとか間に合いそうだ。
本日午前に同級生のTちゃんが来た。マスクの上で眼が笑っている。いいマスクじゃないの、というと、いつものようにオホホと言って、自分でつくりました、と仰った。新聞だか雑誌に付いていた型紙に合わせた、ということ。お母さんが裁縫の先生だったTちゃんは普段色々なものを自分で作る。今日はふっくらと軟らかそうなマスクが似合っていた。
今度は同級生のY君が来た。マスクが無くてすみません、と申し分けなさそうに言う。診終わって、少ないけど良かったら使って、と言って引き出しから4,5枚出して差し上げた。
そんな夕、お茶の稽古から帰った妻が、先生から、亡くなられたご主人が残されたマスクを頂いた、と言って箱を二つ取り出した。
初めての丸型マスク。耳ではなく顎と頭に掛ける本格的なもの。
鼻の部分はアルミで形を作り、その裏にスポンジが施されている。
〝これで余裕ができ助かります、、先生本当に有り難うございました〟
ヘンリー・マンシーニのDreamsville(夢の場所あるいは夢の町?)
1958-1961年のTV探偵シリーズ ピーターガン の挿入歌。
60年前とは思われない新鮮さ。
施設の出会い 美しい「白梅」。
午後に施設回診があった。新型コロナウイルスは恐いが、幸い同園は静かに推移していてほっとする。
比較的新しいお年寄りの女性を診た。いつも大人しい方である。
二三話してから
「ここにいて寂しくないですか」と訊いてみた。
「寂しいなんて思っていたら、いられません」とかなりはっきりした口調で仰った。
普段ぼそぼそと話される人の明瞭な返事に少々驚き、
「あなたはとてもしっかりしていますね、こんなに本当のことをちゃんと言えるんだから」
と言った。すると、
「先生は○○先生ですか」とばそぼそいう。私のことを知っているみたいだ。
「ええ、潟町の○○です」
「わたし昔先生に掛かったことがあります」と突然仰って驚いた。
続けて、
「先生、変わりましたね、年取られました」と言われた。
ドキッとしながら、ああこの方は何でも本当のことを仰るんだ、とまた思った。
「はい、年取ったと思います、父にも似てきましたし」
と答えたものの、いつどんなことを診たのか全く覚えていない。その時、何か間違いをしていなければいいが、と心配がよぎる。
「また、二週間したら会いましょうね」と言って頭にさわった。
「有り難うございます」とぼそぼそ返事をされたので、また話をしてみたい。
一度あったことは二度あるのか、先ほどの方の帰りにホールを通った。
そこである老人が介護士さんと居て、筆を執って字を書いていた。
ちょうど書き終わった時で、これ白梅と読むんですって、と介護士さんが言う。
一分の隙もない美しい白梅が書かれていた。
この方の字は廊下に幾つも掛かっている。いつも感心して見ているが、実際書かれているのを見るのは初めてだった。
「本当にお上手ですね」
「いえ、とんでもない、先生の花の絵にはかないません」と仰った。
またドキッである。
お訊きすると同じ町に住んでいた方だった。
私の受け持ちではないが、いつも通りすがりに深々と会釈をされる。
この方もまったく静かな人で、笠智衆をきりっとさせたような方だなあと思っていた。
よくもまあこんなに上手く筆が運ぶもんだと感心した「白梅」(やや下から撮りました)
コロナウイルスによって過日鎌倉の梅を諦めたら、素晴らしい白梅に出合った。
もらっていいですが、と尋ねると「どうぞ」と仰った。
この分野は知らない者同士でも十分やっていける。
しかしかって会ったとか、実は知っていたなどで、知己があらたまると、新しい親しみが生まれ、次ぎにお会いするのが楽しみになる。
- 花頭窓、二十三夜塔、庚申塔、社寺
- 樹下だより
- 齋藤三郎(陶齋)
- 倉石隆
- 小山作之助・夏は来ぬ
- 聴老(お年寄り&昔の話)
- 医療・保健・福祉・新型コロナウイルス
- 花鳥・庭・生き物
- 空・海・気象
- 頸城野点景
- ほくほく線電車&乗り物
- 社会・政治・環境
- 明け暮れ 我が家 お出かけ
- 文化・美術・音楽・本・映画・スポーツ
- 食・飲・茶・器
- 拙(歌、句、文)
- こども
- 館長の作品。
- 本阿弥光甫のお茶碗で飲みたくて木村茶道美術館を再訪。
- 柏崎、上越、晩秋の野道 斎京まさ子さんの本。
- 木村茶道美術館の貴重、庭園の紅葉ライトアップと駐車料金。
- 木村茶道美術館の寒月茶席に伺った 素晴らしい本阿弥光甫のお茶碗。
- ゴルフ場でトマトジュースの汚れを口を使って落としてみた。
- 晩秋、驚くほど当たる天気予報のゴルフ 朝日池のコハクチョウ。
- かって認知症だった人、晩年の「ありがとう」は「すき」と書かれた。
- 妙高市はいもり池の近く「ギャラリー峨々」を訪ねた。樹下美術館も紅葉。
- 再び良寛椿の苗。
- 1本の木にキンカンとカラタチの実が。
- 秋晴れの日のゴルフ。
- カフェのノート、スケッチブックの絵、ブログ展その3。
- 本日ジョケラさん初日。
- 明日からジョケラさんの展示会 高宮あけみ展のご来館有り難うございました。
- 別れ。
- カフェのノート、スケッチブックの絵、ブログ展その2。
- 講演会「良寛さんに学ぶ」が無事終了した。
- カフェのノート、スケッチブックの絵、ブログ展その1。
- 来たる11月7日からラッセル・ジョケラさんの展示会 晩秋の花 近隣のコハクチョウ
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