よく晴れた日曜日 外で朝昼兼用食事 古径記念美術館の「室君」 美味しい樹果。

2021年11月8日(月曜日)

昨日日中、雲一つ無くよく晴れた日曜日、昼近く美術館で朝昼兼用の食事をした。

 

真裏のテーブルで食事。
右向こうのモミジは、10年前に以下の様でした。

 

植えて二年目2012年10月下旬のモミジ。
今年10年経ち、成長の早さに驚かされます。

 

サンドイッチに野菜と果物、牛乳の朝昼兼用食事。

午後晴天に誘われ小林古径記念美術館と歴史博物館を訪ねた。
古径美術館の「永青文庫所蔵 近代日本画名品展」は後期展示となり、特に小林古径「鶴と七面鳥」および松岡映丘「室君」が印象的だった。

「鶴と七面鳥」は想像以上に大きく、生きものとして美術品として大いに迫るものがあった。

以下は第二室の「室君(むろぎみ)」。

六曲一双で左右の隻(せき)に別れている。
女性は一見お姫様のようだが兵庫県はかっての室津の遊女たち。
全体に白く細かな雨が描かれ、侘しさが漂う。

左隻
右隻では鼓が無造作に転がり、左隻の遊女の扇は破れている。
手入れされた盆栽や草花が物憂げな女性を慰めようとしている。
室君は一般的に遊女を指す言葉になったという。

奈良時代から栄えた港町室津の娼街は鎌倉時代に衰退し、来歴の物語は謡曲になっている。
詳しくはないが、遊女には神仏を説き伝える役割もあったらしい。

降りしきる雨、見棄てられた鼓、破れた扇、所在なげな遊女、設えの格調、着物からこぼれる乳房、、、。
大正6年作の屏風に港町の栄枯盛衰と、支えてきた女性たちの悲喜が漂う。
隣の博物館で催されている「みほとけ」の慈悲が室君と呼応しているようでもあった。

歴史博物館の仏像も三度目、一応お別れをしてきた。
美術館では担当の説明を受けるグループがあり、少し耳に障ったため、あらためて「室君」ほかをを観ようと思う。

帰路、疲れて運転中に眠くなった。
午前の食事が少なすぎたせいかもしれない。

帰って口にした京都は老松の樹菓。
下の白い部分は砂糖で固められている。
とても甘くて美味しかった(左・キンカン?右クルミ)。
お客様から頂戴しました。

お菓子を食べ、熱いお茶を沢山飲んだら気分が良くなった。

美術館も博物館も駐車場はいっぱい、二つの展覧会は成功している。
芸術文化の成功は本当に貴重なことだと思う。

野尻湖の静謐、けぶる妙高山、小さな橋に野菊 ライブに行けず残念。

2021年11月6日(土曜日)

少し古くなるが、去る10月30日午後、国道を妙高駅から東に下りて野尻湖を目指した。
20年も前のことか、野尻湖側から妙高駅へ向かう秋晴れの日、たまたま通った爽やかな道でツリフネソウやウメバチソウを沢山見た。

そこは鳥にも会えそうな所だったので、記憶を頼りに向かった。しかしそれらしい道へ入れないまま野尻湖へ出た。
すると近年賑やかな湖は静か、妙高山はけぶったように見えていた。

 

入り江が多く、その葉の形に似るので芙蓉湖と呼ばれる野尻湖。

幼少から年に一度、秋の土曜日、湖畔の藤屋旅館に一泊した。着くとボートを漕ぎお腹を空かし、夕食にワカサギのテンプラと信州味噌の汁と野沢菜漬けを食べた。夕食前、ひんやりした館内に漂った食事の匂いが今でも鼻に蘇る。

翌日曜は小父さん(宿のあるじ)の大きなモーターボートに乗って湖を一周した。湖面に響くエンジン音、次々に現れる入り江と岬の紅葉。
小父さんは毎回、鼻に響く声で湖の透明度、深さ、芙蓉湖の言われ、豊富なワカサギを自慢した。今でも当時のようにきれいな水を維持しているのだろうか。
帰りは川中島バスで田口駅(現柏原)へ。いつも混んでいた列車も何故か楽しかった。

 

湖の南の奥、管川の集落の小さな流れに真っ白な菊。
樹下美術館に沢山あるリュウノウギクに似ていた。
葉を一枚取って揉むと除虫菊の匂い。同じ仲間かもしれない。
湖畔の小さな流れに小さな橋と野菊の旅情。

さて本日土曜日、髙田の各所でジャズコンサートがあると聞いた。入場制限があるということ、朝早くから電話をしたが、いっぱいだった。
お目当ては2010年秋、髙田世界館で聴いた田中トシユキ氏のアコーディオン。今回はギターとデュオの演奏ということ。ヨーロッパ風味の楽しかろうスイングライブ。貴重な会に行けず残念だった。贅沢なコンサートに参加された方ちが羨ましい。

大池いこいの森にアオハダの樹 開館から樹下美術館にも。

2021年11月5日(金曜日)

過日大池いこいの森を散策した。
その折所々でアオハダの樹を見た。この樹は美術館の前庭に株立ちのが4本植わっている。15年前の開館に際し、清里区の「丸山隆光園」さんが植栽された。

株立ち(幹から複数の子株が生える形)する雑木で、野の爽やかさがあり、気に入っている。秋に赤い実をつけ、目に留めた方から、何の木ですかとよく訊かれる。庭木としては珍し方かな、と考えていた。

 

矢印の四カ所にアオハダが植わっています。

玄関向かって左の一本。

盛りを過ぎましたが赤い実がなります。

玄関向かって右のアオハダ。
7本の株立ちでしょうか。
これは実がなりません、雄の樹のようです。

以下は過日の大池いこいの森で見たアオハダです。

やはり多数株立ちしている。

赤い実を見て気がつき、アオハダだと分かった次第。

よく見ると沢山あちらこちらにあった。

ビジターセンター手前には、老木の趣きを呈するものがあった。

ある時期1960年代のころからか、庭に雑木を植える事が広がったように思う。従来のモミジに加え、エゴノキ、ニシキギ、マユミ、メグスリノキ、コハクウンボク、コナラ、アオダモ、ナツハゼなど雑木である落葉広葉樹が植栽されるようになった。

雑木の庭は写真集などで楽しんでいたので、美術館の庭はそれに準じてもらった。
だがアオハダは植栽されるまで知らなかった。それが4株も植栽され、珍しい樹ではないかな、と考えつつ馴染んだ。ところが先日、大池いこいの森で初めてアオハダがあることに気づいた。しかもまさか何本も目にし、驚くやら嬉しいやら。

アオハダの良い所は、よく株立ちする、丈夫である、木肌が面白い、雌の木は赤い実をつける、葉が爽やか、など良いことづくめではないだろうか。

ところで灰色の幹なのにアオハダ。
これは灰色のサギをアオサギと呼んだように古い日本(平安時代前)では緑や灰色などは広くアオ(青)と言うことが多かったらしいのです。万葉集では灰色の雲を青雲と称し、また今でも顔色が悪いことを、顔が青いと言うのも同じ訳があるようです。ちなみにアオダモの木肌もやや明るい灰色です。

ご来館の際にはどうかアオハダを眺めてみて下さい。

降ったり止んだりの文化の日。

2021年11月4日(木曜日)

昨日文化の日の祝日は、降っては上がるを繰り返した。

午前中、介護保険の書類を二通、紹介状を二通書いた。
午後から以下のような椿の下絵を描いた。

 どういう訳か私の椿は上向きにならない。
せいぜい横向きしか浮かばない。

長く座りっきりだったため、午後からの晴れ間をみて柿崎海岸へ向かった。

柿崎区から見た雨上がりの米山。

海岸道路に大きな水溜まり。

 この雲では歩けない、早々に引き返す。

美術館に向かうとすぐ雨になった。

猛烈に降った。
短時間虹を見たが鮮やかではなかった。

美術館は上がっていた。

するとA氏、しばらくしてBさんが来館された。いずれも美術にお詳しい人。

冒頭の椿の下絵を見ていただき、花の向きの感想をお尋ねしたところ、ももう少し上に向けてはという意見のようだった。
なるほど、向きを変えて直してみたい。

本日新潟市の方が拙絵葉書を13枚お求めくださったとお聞きした。
誠にありがとうございました。

米山はかなり下まで雪化粧、急に寒くなりました。

新潟市で二つの展覧会 空港のひととき。

2021年11月1日(月曜日)

昨日日曜日は、新潟市で開催されている二つの展覧会「會津八一と茶の湯の世界」および「コレクター福冨太郎の眼」を観に行った。
実は二日前の木曜日午後に行く予定だったが、極端な寝不足で本日に延期していた。

しっかり寝て9時45分に出発した。
「會津八一と茶の湯の世界」はメディアシップが会場。5F會津八一記念館で生誕140周年、裏千家淡交会新潟支部創立70周年の特別記念事業として10月2日~12月12日で行われている。

 

当時髙田に住んでいた写真家濱谷浩氏撮影の會津八一。
濱谷氏宅におけるスナップ。
(入場券から)

會津氏の茶の湯は作法に捕らわれず、食事や晩酌のあと如何にも美味しく飲むおおらかな茶だっという。
会場には終焉の地、現在の北方博物館新潟分館や、関係があった裏千家茶道淡交会など茶道や八一にまつわる品々が丁寧に展示されていた。
氏の書簡に現れる繊細な心使い、あるいは上品の極みの良寛の書、坐忘斎お家元の端整な軸などを観て心洗われる思いがした。
齋藤三郎・尚明親子の茶碗と水指しも展示され、ゆかしく拝見した。

折角のメディアシップ。昼食に19Fで鉄板焼きを食べた。

 

何十年振りの鉄板料理、妻はハンバーグ、私は鯛。
非常に丁寧に料理され最後は炎が上がった。

 

 

ウエイティングとデザートは隣室のここで。

食後別会場で市民の絵画と写真の作品展が開かれていて入ってみた。日頃の努力が窺われる作品が並び、かなり驚いた。

 

続いて新潟県立万代美術館で9月18日~11月7日までの「コレクター福冨太郎の眼」展へ。

 

鏑木清方から始まるコレクション。近代日本美術が中心だが高橋由一、萬鐵五郎、岸田劉生、木村荘八、村山槐多、佐伯祐三らの明治大正時代の油絵から戦争絵画まで膨大だった。とても高価だったことだろう、すべてが力作だった。

日本画の美人達は幽霊のようにはかなげなものから、妖艶さや存在感に圧倒されるものまで並ぶ。良い作品を観ていると優れない体調までが良くなった、と述べるなど、福冨氏が心身からの鑑賞者だったことが伝わった。

秋の陽は短い。
夕暮れの新潟空港を目指した。車のナビがまだ来ていないこともあり、途中少々手間取った。
建物のデッキでFDA一機の到着と一時間後の出発を眺めた。

 

待っていると間もなく一機が降りて来た。
向こうに大きな船影が写り、旅情がつのる。

 

 

 

 

新たなお客さんを乗せて夜の空へ。

温かい飲み物を手に、さほど寒くもなく、心はずむ機体と発着作業の手際を眺めた。
コロナ禍のせいで明らかに減便。ゆっくりでも良い、いずれかっての賑やかな空港に戻ってもらいたい。

大池いこいの森 沢山のオヤマボクチ、さっそくのエナガ。

2021年10月28日(木曜日)

今日午前中仕事を終えて直ぐ新潟市へ向かう予定だった。
目的は市内二カ所の展覧会。だが午前6時ころまで全く睡眠が取れなかった。半日の仕事はちゃんと出来たものの、午後新潟市までの運転に自信が持てず、美術館の妻に電話して新潟を延期した。

急に暇になったが晴れてきた空を見て、昨日のブログの通り頸城区の大池いこいの森へ行った。
すると期待したことが起こった。

以下ちょうど1時間の行程でした。

ビジターセンターで車を降り、であい大橋を渡る。
水を放出しているのか、大きく湖底が現れている。

 

橋を渡るとさっそくオヤマボクチ。
沢山花がついている。
大きな葉はソバのツナギとして用いられていたという。

そのオヤマボクチが左手(池側)の斜面に沢山咲いていた。

 

これほどあるとは知らなかった。こちら側を見過ごしていたらしい。

 

昨日のビオトープと同様盛んにミツバチが吸蜜していた。

 

優しい雑木林の道。

 

ハート型の葉が連なって上に登っていた。
何かラッキーな眺め。

折り返すと鳥の声。シジュウカラとエナガの群が近づいてきた。
移動する群に遅れないよう必死について行く。

 

昨日ビオトープで見たウルシ?の実をシジュウカラが食べている。

そしてついに、

行く手の枝にエナガが止まった。
急いでシャッターを押す。
モニターを見るまでシジュウカラかもしれないと思った。
エナガだと分かり幸運、しかも正面、ピントもそこそこ合っていた!

 

実が現れはじめていたクサギ。

 

ガマズミの実。

7月の発作以来、意識はするが中々早く歩けない。どうしてもノロノロ、ブラブラとゆっくりになる。
しかしあちこち眺めるのに、本日はそれで良かったと思った。
今後また近隣を歩きたい。

 

橋を渡ってほぼ一時間。
暮れてきた湖面(湖底)がシックな模様を描いていた。

 

鮮やかな夕焼けが見られた。

大池でエナガと出会う。
一日で願い事が叶って嬉しい。
雀より躯体が小さいエナガは忙しく動く。一枚だけピントが間に合い誠に幸運だった。
歩けば何かと出会える。出会えなくても歩くだけで良い。

ところで昼過ぎの美術館で女性がしゃがんで写真を撮っていた。網に変わったホオズキだった。過日の拙ブログでフジバカマをご覧になり、見に来たと仰った。
美大出の方で展示も観たいということ、また山野草もお詳しかった。

斯く時には遠く新潟市あるいは長野市の方が、ブログをご覧になり当地の展覧会や当館へ来られる事があることを知り、とても有り難い。
決して上手く書けているとはいえないブログ、これからもどうか宜しくお願い致します。

最後ですが美術館に行く前、仕事場の駐車場でジョウビタキを見ました。

今期初めて。

色々連ねてしまいました。

 

秋の大池いこいの森のビオトープ。

2021年10月27日(水曜日)

およそ薄曇りの本日水曜日、高齢者福祉施設を回診の後大池のビオトープを歩いた。

 

ビオトープなので華やかな紅葉はありません。

 

足元や上の方などをキョロキョロ見ながら歩く。

 

ヤマボウシの実が残っている。
樹下美術館のを食べたことがあり、うす甘く糊のような感触でした。
写真にアマガエルが写っています。
もうじき冬眠なのでしょう、じっとしていました。

 

クサギの実。形だけ見るとかなりの早さで飛んでいる。

 

時々現れるリンドウ。

 

オヤマボクチは女将さん風。

 

ミツバチが訪ねている花もありました。

本日は以下の実に注目しました。

 

バラパラとした房。細いヒモ状の柄に吊り下げられてる。
ペンダントのようにも見えました。

 

一部を拡大しました。
殻が弾けると白い部分が現れる様子。

木と葉の紅葉などからウルシの仲間ではないか、と思いました。木の背は大きくなく、まだ若いウルシなのでしょうか。
かぶれるのを気にして触りませんでした。

今度は池の側から入り、運良くエナガなどに出会えれば、と期待しています。
県立大潟水と森公園の歴史ゾーンのカッパ像はあまり見ないようにして歩けば良いかな、と考えています。

12月4日(土)午後3時から手回し蓄音機で古いレコードを聴く会。

2021年10月26日(火曜日)

10月も下旬、秋はますます深まるようです。
昨日最後に記載しましたが、12月に「手回し蓄音機で昔のレコードを聴く会」を催します。

【手回し蓄音機で古いレコードを聴く会】 

 

 

    ●日時:12月4日(土曜日) 午後3時から
    ●会費:ワンドリンク付き大人お一人500円
    ●席数:コロナに配慮して30席まで予定

    ●途中、休憩時間に珈琲、紅茶をお出し致します
    ●クラシック名盤、古いポピュラー、歌謡曲などです

    ●お申し込み:美術館の窓口か、お電話025-530-4155 でどうぞ。

    “師走のひととき、古き良き時代の音楽でご一緒に楽しみましょう”

秋の花 その後は紅葉。

2021年10月24日(日曜日)

昨夜雨が降り日中秋晴れとなった日曜日。
来年秋に私の絵と写真の展覧会の予定があり、午前中その為のキャンバスの手入れをした。絵画は一定の精密を考えキャンバスにジェッソ(アクリル絵の具の白)を塗り、乾かして三種類のサンドペーパーを掛けて表面を滑らかにする。

一ケ月前から仕度をはじめ、10㎝角の3Dと称するもの30ヶとサムホールサイズ(22.7×15.8cm)といういずれも小さなキャンバス19枚にサンドペーパーを掛けるのが、本日昼過ぎにほぼ終わった。

さらにそれより幾分大きめのキャンバスも予定しているが、肝心のモーチーフはまだしっかり決まってはいない。今後体調を維持し最後までやりきれればと願っている。

本日午後、美術館に出向き庭の花を撮った。

長年同じ場所に同じキクが咲く。絶やさないようにしなければ。

水盤とリュウノウギク。

 

三種のホトトギスとリュウノウギク。

 

昨年植えたフジバカマ。来年はもっと増えれば。

 

リュウノウギクとヤブコウジ。

 

リュウノウギクと美術館

 

リュウノウギクの向こうは田圃。

 

トクサの中にリンドウが一輪。

リンドウ。

 

濃い色のノコンギク。

 

近くの水田の水路を良い感じで枯れ草が覆っている。

今年はトクサの中にあったリンドウがすっかり少なくなった。10年くらい前にもそんなことがあり、自然と盛り返した。来年はどうなるだろう。

リュウノウギクとホトトギスはまだ増える勢い。来年シロバナホトトギスがもう少し増えてくれれば、と期待しているところ。
錦の庭というほどではないが、これからモミジやメグスリノキ、ニシキギなどの紅葉が始まる。

夕刻の柿崎海岸 サンマーメン 長野市からのお客様 エディ・デューティンのSPレコード。

2021年10月23日(土曜日)

本日土曜日、午後になると日射しが落ち着き、夕刻柿崎海岸を歩いた。
風がありそうなのでセーターにマフラーをして行ったところ、寒くてこの仕度で丁度良かった。

 

幾重にも波が打ち寄せる。

 

波で削られた場所に草がしがみついている。

 

 

 

陽が沈みはじめると波が少し穏やかになった。
明日は良いお天気になりそう。
丁度一時間の海岸。寒さですっかり手がしびれた。

 

夕食は妻が作ったサンマーメンというのを食べた。
野菜が沢山、熱くて美味しかった。

本日午後、長野市から三人のお客様がお見えになった。
拙ブログをご覧頂いているということ、恐縮しかつ光栄だった。今日は「上越のみほとけ」の記事をみて、歴史博物館へ来られたとお聞きした。ブログによって長野市から上越に来て下さるとは、大変幸せなことだった。

来年は善光寺参りや、石工の国でもある信州の石仏を見てみたい。

本日カフェでA氏のSPレコードで「蝶々夫人」のアリアなどを聴いた。持参されたアルバムにエディー・デューティンのピアノが一枚あり、「To Love Again(原曲がショパンのノクターンno9)」だった。

 


映画愛情物語のテーマ曲。華やかなカーメン・キャバレロの演奏。

1956年の映画「愛情物語」は41才で白血病によって亡くなったエディ・デューティンの物語。テーマ曲「To Love Again」はカーメン・キャバレロが弾いた。A氏が映画のキャバレロではなく、デューティン本人の演奏を持参され、とても驚き、さらに曲中歌が入っていたのにはさらに驚いた。

今年12月4日午後3時から「SPレコードを聴く会」を催します。
休憩時間のワンドリンク付き500円の会費です。
コロナに用心し30名様までの予定に致しました。

夕暮れの四ツ屋浜 柏崎市のご一行様。

2021年10月22日(金曜日)

雲が多かったものの日射しもあった金曜日。
夕方仕事の合間を抜け出して四ツ屋浜の夕雲を撮りに行った。入り陽は水平線上で西の端に貼り付くように移動している。

 

西の方角。

 

ほぼ北の方角。

 

ほぼ東の方角。

本日は柏崎の美術鑑賞グループの20名の皆様が樹下美術館を訪問され、30分ほど説明をさせて頂いた。
時折このような皆様が訪ねて来られる。柏崎市の木村茶道美術館、上越市の小林古径記念美術館や歴史博物館、足を伸ばして糸魚川市の谷村美術館などがコースに組まれている。

樹下美術館は小振りなので疲れないのが良い所です、と前置きして説明させて頂いてます。
お茶を飲み休憩もされた柏崎市の皆様、本日のご来館有り難うございました。

白鳥とカモメ 葡萄酢。

2021年10月21日(木曜日)

10月下旬となり寒さが定着した。
セーターを出し布団を替え、電気あんかを出して冬支度。エアコンのヒーターがサワサワと鳴っている。

 

吉川区梶の水田に白鳥の群。.60羽ほど食餌をしていた{昨日水曜日)。
昨年1月のドカ雪でねぐらの朝日池がすっぽり雪に埋まってしまい、
髙田のお濠ほか、一時多方面の水面を借りて過ごした白鳥。
今年は是非ともここで穏やかに越冬してもらいたい。

 

本日午後、一両日の強風が落ち着いた柿崎海岸を歩いた。
遠くに薄い虹が掛かり、ファインダーを覗いているとカモメが入って来た。

 

くるっと回って私の後ろに下りたち、一息つくと飛び去った。

 

かってのスタッフが寄ってくれて葡萄酢というものを頂いた。
ナスとベーコンを炒めたもので美味しく飲みました。
お会い出来ませんでしたが、有り難うございました。

開催中の「上越のみほとけ」展 何度も観たい貴重な展覧会。

2021年10月20日(水曜日)

一昨日月曜日午後は晴れ。
上越市立歴史博物館を妻とその友人の三人で訪ねた。
博物館の企画展は「上越のみほとけ」、サブタイトルにー「上越の都」の祈りーと附されている。

日曜日の小林古径記念美術館の訪問の際も観たので、連日の鑑賞だった。

 

11月21日まで開催の展覧会チラシ。
大日如来坐像 平安時代後期  普泉寺(清里区馬屋)

2室に分けられた会場の最初の展示室はチラシの大日如来座像が正面で待っている。像高がおよそ150㎝近いという大きな像は、雨ざらしの時を経た模様で、すっかり素地が現れている。しかし全体は丸みを帯び、豊かで上品、とても穏やかだった。
痛々しいまで風雨にさらされながら、目と口元にはありありと慈しみをたたえている。如来そのものと仏師、あるいは像を残した地域の力に胸打たれた。

 

チラシの裏面の写真。

上掲の右上は大貫、医王寺の如来座像、重要文化財、像高17、2㎝と小さな像。しかしながら展示仏では最も古く、飛鳥時代後期のもの。
災禍により頭部を右に傾け、表情は愛らしい。7世紀後半、飛鳥の都で作られた仏像が当地にあることはとても貴重だと思う。小さな仏像が集めたであろう信仰と尊崇の念が偲ばれる。

同左下は寺町二、善導寺の善導大師立像で像高126,9㎝、鎌倉時代、重要文化財。
この像のことは長く話に聞いていた。今回初めて観たが存在感はさすがだった。一目見て、35年前に京都の六波羅蜜寺で観た空也上人像を思い出した。
南無阿弥陀仏の6体の小さな仏(化仏)を口から吐き出す上人は、短い衣に仏具をまとい、念仏を唱えながら仏を、もしかしたら母を求めているのではないかという当時の印象が浮かんだ。

 六波羅蜜寺の空也上人像
(Wikipedia空也より)

善導大師像も口を開き、声を出している(念仏を唱えている)。像には上人と同じく六化仏を乗せた針金を口から出していた跡があるという。
だがそれを見ることは無くとも一心な祈りと一種恍惚感は真に迫る。無駄の無い確固たるリアリティなどから鎌倉期から起こる慶派の優作と賞され、中央から有力な参拝者があったと伝えられる。腕から真下に流れる衣も美しかった。

みな良かった中で、大潟区は瑞天寺の聖観音菩薩坐像 像高151㎝ 平安時代後期、県重要文化財に惹かれた。ゆったりした像形、大きな切れ長の目が印象的で、何でも許してくれそうだった。こんな仏像と暮らせたらどんなに安寧だろう、と思い、実は再度観に来た次第。

第一室に展示された仏像の殆どは鎌倉期までのもので、いずれも長い歴史を刻んでいる。展覧会はー越後の都の祈りーのサブタイトルがあるが、かって広く頸城平野の山間や山裾の寺院に安置されたものが少なくない。
さらに多くが火災、戦渦などで安置場所を転々とし、今日に至っている。来歴の厳しい運命を考えれば、いっそう今ある姿に堂々とした存在感を感じる。

展示では仏像の光背や装身具、あるいは持物、例えば聖観音(しょうかんのん)の蓮などが外されている。そのため仏には普通には無い生々しさと迫力が見られた。

第1室の多くの如来、さらに2室には珍重な懸仏と見事な木喰仏が揃っていて、このような展覧機会はめったに無い。

写真と実物では全く違う。
居ながらにしてこれだけ地域の仏像を観ることが出来るとは、幸せなことだ。
悪天候の季節になったが、ならばこそまた訪れたい。

魂込められたものには魅力がある。想像を越える素晴らしい展覧会だった。

とても良かった「永青文庫所蔵 近代日本画名品展」。

2021年10月18日(月曜日)

昨日日曜日、上越市立小林古径記念美術館と上越市立歴史博物館へいった。
あいにくの雨降りだったが駐車場は満車で盛況だった。

 

 

古径記念美術館の永青文庫所蔵 近代日本画名品展は前期展示だった。
永青文庫は小林古径はじめ近代日本画家たちの主要なパトロンの一人細川家16代、細川護立(ほそかわもりたつ:細川護煕氏の祖父)の収集品を収蔵展示している。この度は市制50周年および同館一周年記念として同文庫やその寄託先である熊本県立美術館の貴重な協力のもと開催された。

第1室は古径作品で20年ぶりという重要文化財「髪」が素晴らしかった。
ごく薄い緑の腰巻を付けた女性が髪を梳いてもらっている。梳く人と女性の表情は良く似ている一方、二人の動静と着物の濃淡や柄の有無は対照的。それらの対照性と関係をふさふさした黒髪が強く結びつけている。清潔な青と緑による湯上がりの構成は素晴らしかった。
不思議なことに作品に署名がみられない。作品の左右に湯道具や脱いだ着物を描く構想があったのかもしれない、という話がある。

 上越市のホームページから「髪」
髪を真ん中に右の人物の一部を切る。
全部を入れるとモチーフが小さくなり動きと迫力が落ちるのであろう。

 

 

同室に戦前北京を訪ねた古径の写真と写生および解説文があった。古径は、京都や奈良の良い所がここではいっそう生きている、という主旨を述べていた。今北京のどこかにその面影は残っているのだろうか。

最後に書院の小襖に二羽の野鳥が描かれた「鳥図」の小品が魅力的だった。左はオオルリ、右はエナガ。オオルリの青が美しく、身軽なエナガは、いかにも愛らしかった。古径がこれらの鳥を取り上げるとは、鳥好きとしては嬉しい。

 

永青文庫所蔵近代日本画名品展(上越市ホームページから)。

企画展示室は細川護立の収集作品が並ぶ。近代日本画と題するだけあり、会場には斬新さが漂っていた。

入ってすぐ左、中村岳陵の「摩耶夫人」はじめ三人の女性像の鮮やかな色彩とモダンな容貌、下村観山「女」の艶やかな二人の女性の眼差しと絡み合うような着物の縞模様、川端龍子「霊泉由来」の洋画風な色彩・タッチと物語性、が特に印象的だった。

さらに横山大観「野の花」。
キキョウ、ウツボグサ、キク、カワラナデシコ、オミナエシ、オカトラノオ、アザミなどの花々にススキやスギナが上品に描かれている。多く富士山を仰ぎ、一方で蕭然たる「屈原」を描いた大観が足元の野の花を描く。花は赤倉に岡倉天心を訪ねた折に親しんだものだったのか。鎌を脇に置いて休息する女性の強さがまた目を引いた。

加えて赤倉にあった細川家別荘の杉戸に大観ら12人の日本画家によって野鳥が一羽ずつ描かれた「鳥尽(とりづくし)」も面白い。即興で描いたのであろう、鳥の理解と描画の習熟に驚かされる。描いた画家達の赤倉におけるくつろぎが浮かぶ作品だった。

全体として掛け軸を主にするいわゆる「床の間作品」は控えられ、主として額装され、高さ1,5メートルを超える大型の「会場作品」や屏風が並ぶ圧巻の会場だった。

基本影を付けずにボリュームと奥行きを描く日本画家の創意工夫や、越えてきた困難および到達した清々しさに心打たれた。花鳥風月、女性、そして神秘性など日本画のエッセンスを堪能した。

いよいよ二度と観ることが出来ない作品と出合って行く年になった。後期約半数の展示入れ替えもあるが、この度の展覧会をもう一二度観たい。

同日、上越歴史博物館で開催されている「上越のみほとけ」も観ました。後日掲載しますがご覧頂ければ有り難いです。

樹下美術館の秋の庭 きれいな声。

2021年10月16日(土曜日)

予報よりも良い目の晴れ間に恵まれた本日土曜日。
樹下美術館の午後の庭はホトトギスやリュウノウギクが貴重な陽の中で満開になっていた。

 

ホトトギスはよくもあの熱波に耐え、我が世の秋とばかりに今咲き誇っている。

 

10年以上も前に富士山麓の庭から送られたリュウノウギクはすっかり定着した。

 


きれいな声だ。奏でているのはウクライナの民族楽器だという。

2024年11月
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