食・飲・茶・器

週末の種々(くさぐさ)。

2023年4月9日(日曜日)

4月二回目の週末は雨降りから晴れへと変わった。雨はしっかり降ったため乾いていた庭には恵みだった。時折強い風が吹いたので周辺で頑張っていた桜はみな散り、残った蘂(しべ)で木々は赤飯のような色になっている。

蘂一色の新堀川の桜。

樹下美術館のソメイヨシノも落花、一昨日などあたり一面の花びらだった。それが昨日からの風に吹かれ大方どこかへ飛んで行ってしまった。

課題に浮上したソメイヨシノの根上がり。

 

南は積み石、北は美術館のコンクリート基礎に挟まれ、行き場に詰まって肥大する根。キーホルダーを置いてみたが、17年目で小苗がこんなになるとは思ってもみなかった。
このままでは遠からず石垣を壊すであろう。対策を調べてみると石垣を遠くに逃がし、盛り土したうえ表土を固めるか、最悪伐採も考えなければならないようだ。いずれにしても庭師さんに来て見てもらうことになった。

お客さんに頂いた「Number」最新号。大谷選手が良く撮れているWBC永久保存版。カフェのラックに置きます。

以下は週末の食卓です。

イワシのつみれと揚げ物野菜。

TVのレシピによる春キャベツのコールスロー。ゴマが良い味を出していた。

今夕美術館を閉めてから二時間ばかり庭仕事をした。たまたま良い場所が空いていたので掘り返し、作った用土を入れ、ネットで取り寄せたタカサゴユリ8芽、ヒメサユリを3芽植えた。
終わって撒水すると辺りは真っ暗。傷んだ所を手入れしている芝生とともに先が楽しみ。膝や腰が痛むが庭をいじるのは本当に良い時間だ。

春の大池いこいの森を歩く。

2023年3月30日(木曜日)

今年二月から毎週木曜日を休みにさせて頂いている。当初いくつか混乱があったが、ここへきてなんとか認めて頂いている流れになってきて、感謝に堪えない。

本日は午前10時から予約してあった柿崎のドコモショップへ行った。昨年12月に購入したスマホの操作でいくつか問題を感じていたので教えてもらうためだった。店の人は丁寧で、次回残りの懸案を教えてもらうことにして店を出た。

その足で大池いこいの森公園に向かった。
ビオトープの方から入った。
大気と鳥、花と蝶。温かそうな枯れ草や芽吹きを待つ広葉樹の森の風情は格別だった。

済んだ声で歌っていたホオジロ。

一種人懐こいジョウビタキ(雌)

水上回廊。せっかくあるのに歩けない。設営したは良いが、世の中にはその後の手入れが出来ず使えないものが多い。それでもここは人影が少ないものの全体に手が入り、生物ともども良く維持されているのではないか。

見放題のスミレ。

低地のユキツバキ。

道路に出た春の女神ギフチョウ。自分の影とダンスをしている風に見えた。

花色が濃く青葉が美しい
ショウジョウバカマ。

日陰のユキツバキは葉と色がやや薄く
楚々としている。

真っ白なムシカリ。

ヒオドシチョウ。

スミレにとりついていたギフチョウ。

イカリソウ。

ツクシ(上)とミズバショウ。

遠くにほくほく線の電車が通る。

3月がこんなに晴れて温暖なのは珍しいのではないだろうか。爆発的な春となる前のいっとき、穏やかな大池公園は一切の煩わしさも無く
、人を整える力を内包していた。

樹下美術館に戻るとコブシのお迎え。

いつもは昼食を食べないが、沢山歩いたので新メニューのホットドッグセットを食べた。小さめのホットドッグが二つ、ピクルスとサラダそしてフルーツにポットのコーヒーor紅茶が付いて1200円ということだった。

無事なスタート 頂き物に癒やされて。

2023年3月15日(水曜日)

好天に恵まれた本日、お陰様で2023年の樹下美術館は無事スタート致しました。年末12月15日まで、今年もどうか宜しくお願い致します。

夕刻のこと、とある入れ物が届き開けてみるとアジの干物。よくゴルフに誘ってもらっている友人からの品で、自ら干物に仕立てたという品でした。

アジは最も美味しい魚の一つですが、干物は形良く身離れ良く、すみずみ突っついて食べ尽くしました。
向こうの卵とじの黒マイタケと澄まし汁のウドも過日の同氏からで、何から何まで本当にご馳走様でした。
ちなみに手前のフキ味噌豆腐のフキノトウは患者さん宅から。春の食卓一式頂き物でした。

開館まで突っ走った後、皆さまのご好意に癒やされています。

新潟市で二つの展覧会と中華の半日紀行。

2023年2月26日(日曜日)

新潟市の新潟絵屋で館長さんである大倉宏氏の作品展が行われている。大倉さんは2018年にかってご自分の所で開いた塩﨑貞夫さんの展覧会を樹下美術館でも行うことを勧めて下さった方。

芸大出の氏は優れた美術感覚と均衡が取れた心の持ち主。2000年から「良い美術」への親しみを願い、有志と共にNPO法人新潟絵屋を立ち上げ、市内の砂丘館、見附市の美術関連施設の指定管理者となり、今日までたゆみない活動を続けられている。
均衡が取れた人と書いたが、渚を思わせる穏やかな印象とともに、私などは及ばぬ忍耐の持ち主ではと畏敬の念を覚える。

本日は大倉館長さん自ら制作された作品展へ出かけた。

以下久し振りの新潟市の様子をまじえて半日紀行のご報告です。

絵屋入り口。愛らしい祝花と「開廊中」の丸看板の「絵屋」エントランス。

展覧会案内。館長自らの揮毫は美的。書展を期待したくなる。

透明水彩の小さな作品は繊細かつ単純で心癒やされる。館長そのものの魅力。
町屋利用のこじんまりしたスペースで、入場無料のため散歩がてらふらりと入って来られる人がいる。心ざしは高く入館のハードルはとても低い画廊。

絵屋を後に砂丘館へ。

開館中?と出ている。

絵屋は町屋だがこちらはかっての高級公務員のお屋敷。

ボランティアさんがあしらうのか、いつも随所にお花が丹精されている。

催事は近年まだ若くして故人となられたジャン・フランソワ・ゲリーの写真展。多くが銀塩写真による流木がモチーフだった。解説文に「生き生きと死んでいる」という表現がある。

 

流木の写真についての映像を鑑賞するコーナーを観た。

私が行く一帯の海岸もよく大きな流木が上がっている。オブジェとして見映えのあるものは生きものを連想させる。
だが時として長い旅の途中で休息をしているのではと思わせるものや、何かを訴えるために上がってきたのか、というものまである。

 

 

上掲2点はY字路。ご覧の方も多いと思われるが新潟市は見応えのあるY字路が多いと思う。砂丘館近くの建物はともに坂の動きとあいまって並々ならぬ存在感。

新潟市なら海も見たい。

冷たい強風が吹きつけ、すぐ車に戻った。新潟市と砂(砂丘)は切っても切れない縁。

新潟市は美味しいものが沢山あるに違い無い。本日出かけたのも数日来急にホテルの中華が食べたくなったからでもあった。
ANAクラウンプラザホテルの中華「天壇」で夕食した。

ホテル駐車場から見たメディアシップ。

65才以上というメニュ-があった。品数はかなり多いが量が少なく安価に設定されているのでまことに有り難い。

クラゲと野菜のサラダ(二人分)。

一人分の蟹の爪揚げ。

大好きなピータン(二人分)。

初めてのあんかけチャーハン。
(二人分)

久し振りの外食で妻はビール、私はノンアル。
綺麗な場所で上掲ほか数品いれて税込み一人6500円少々。外は寒かったが、良い展覧会を観て念願叶った中華にありつけた半日だった。

“良いものを観たり聴いた後の食事はひとしお美味しい”

イケメンのタカの食餌 捕食された鳥は何?

2023年2月1日(水曜日)

昨日は穏やかな晴天だった。老人施設を回った後久し振りに陽が射す近隣の田に向かった。シメやキジバトはまあまあだったが珍しいくらい近距離で、しかも食餌するタカを初めて見た。

以下鳥の姿は車中から窓を開けて撮りました。

まことにイケメンなタカ。

捕らえられた鳥の黄色い足が見える。
猛禽類の気位を発している。

 

獲物の毛をむしりながら時々こちらを見る。たまたまかもしれないが、食べながらどう猛な視線に変わったように感じられた。

時折車が通る広い農道で食餌とは。

飛び立った跡。
むしられた羽毛などが散らばっている。

捕食された鳥を見るため車を降りた途端、獲物を掴んで飛び去った。黄色い足や黒っぽい体から捕らえられたのはムクドリではないかと思った。

時々タカを目にするが私には区別が難しい。このタカは本やサイトからノスリではと想像しているが、目がくりっとしていてチョウゲンボウかもしれない。一度詳しい人に訊いてみたい。

今日は誕生日だった。

 

少しずつボケているのを感じる。この先はより未知の世界を生きるのであろう。緊張感を楽しみながら暮せればと思う。

とらやの羊羹 ご自作の菓子楊枝 雀の茶碗。

2023年1月31日(火曜日)

昨日スズメの写真を所望された方からとらやの羊羹を送って頂いていた。銘菓だけあってずしりと重く、扱うときに落としそうになった。

 

すっきりした甘さと色合いの美しさから春の近づきを感じる。

昭和の終わり、お茶を習いたてのころ購入した永樂善五郎の仁清写し雀の茶碗で抹茶を服した。

お菓子を食べるときに用いた楊枝は、直江津から通われる方が山に群生するクロモジから自作されたものだった。

一つずつサヤに入れてある

もらい物ばかりの日常で気が引ける。果たしてちゃんと世間に尽くし、お返しをしているのか振り返らなければならない。

振り返れば雪中の雀を撮り、雀の写真を所望され雀のお茶碗で抹茶を服した日だった。

お心尽くしのふた品、まことに有り難うございました。

今日で1月が終わる。
本日は午前から晴れ間に恵まれた。昼休みに車を走らせるとシメやキジバトそれに捕食中のノスリであろうかタカが上手く撮れた。明日はイケメンのタカを載せようと考えています。

二三の週末。

2023年1月22日(日曜日)

昨日今日と寒かったが小雪がちらつくだけで大して降らなかった。

そんな昨日午後、絵筆を動かしたあと午後遅く美術館の庭でゴルフボールを打った。間もなくパラパラと軽いアラレが降ってきた。

 

 

 

敷石が絵画的に浮かびあがった。

 

芝生に足跡を付けて遊んだ。

 

そして本日日曜日。近隣で白鳥の群を幾つか見たがハクガンには出会わなかった。

二羽の若鳥。

以下イタリアン風の夕食でした。

 

 

 

しばらく前に、来週は10年に一度の大雪と予報されていた。それが本日のを見る限り大雪という訳では無さそうに変わっている。

煽りという訳では無いと思うが冬の天気予報を見ていると、私達は時として必要以上に悪く言われ、もてあそばれているのではないかと感じることがある。

七草がゆもどき 謎の茶碗で美味しい聖護院八ツ橋。

2023年1月7日(土曜日)

雨降りが続くせいで雪はすっかり無くなっている。そんな日に七草がゆもどきを美味しく食べた。

セリなどは高いので株や大根とその菜や百合根が入っている。塩気が無いので佃煮と一緒に食した。

 

食後に甥の子から送られた八ツ橋でお抹茶を飲んだ。

 

固いのと生八ツ橋。
いずれも聖護院製

用いた茶碗。
一筋縄では行かない趣き。

求めた覚えも無く家にずっとあった抹茶茶碗。
口幅14,5㎝でやや大きめ、手持ちは重く青井戸の形をしている。しっかり付いた五つの目あと、割り高台の兜巾(ときん)と梅花皮(かいらぎ)は見事だが口辺の所々で厚い釉薬がはがれている。
しかし色合いや風情は良く、とても気に入っている。見込みの茶巾摺(ちゃきんずり)に釉薬の抜け跡がぼた餅のように丸く付いているのが大いなる謎。いずれ詳しい人に訊いてみたい茶碗です。

八ツ橋は大変上等だった。

御丁寧に、尚君ありがとう、とても美味しく頂いています。

初冬の大潟水と森公園 SPレコードを聴きささやかな食事会。

2022年12月10日(土曜日)

日中温かかった日、大潟水と森公園を歩き、夕刻から美術館で普段忙しい方たちと久し振りに食事をした。

 

実を落として冬を迎えるムラサキシキブ。

ガマズミはまだ真っ赤。

普段見かけなかったオヤマボクチが熟れた実になって
現れた。

 

エナガかと思った後ろ姿はシジュウカラだった。

 

四時半ころから3組の夫婦が集合、蓄音機を回してSPレコードを聴き食事をした。

カフェに掛かるHさんから毎年届くリース。

今夜のHMVはことさら澄んだ音を奏でた。


ディヌ・リパッティのピアノ「ショパンのワルツ第10番から」
アンコールで二回掛かった。上掲は1950年の音源。

スタッフが用意したホットサンドを半人前ずつ。

妻が用意したカボチャのスープ。

頂き物のお菓子。

シューベルト冬の旅からエレナ・ゲルハルトが歌う「おやすみ」もとても良かった。いつもながら聴き応えのあるレコードを持参されるA氏のセンスに深く癒やされた。

お茶と軽食でほどよく食べ、古き良き音楽を聴いた夕べだった。

遠来のお客様が帰られた 塵穴 椿の絵。

2022年12月9日(金曜日)

二日強風が続いた後の昨日木曜日は終日シトシトと雨が降った。

一泊された東京のA氏は午前中に小林古径記念美術館を観て、樹下美術館へと来られた。昼食をご一緒すると、齋藤三郎の湯呑、盃展は親しめてとても良かったと仰った。

昼食は駅弁を妻が用意したいも煮汁などで食べ、その後茶室でお抹茶を服した。茶碗は昨夕からお付き合いして頂いているB氏愛蔵の荒川豊藏の粉引(こひき)だった。初めて手にする茶碗は豊藏に縁があった南禅寺管長ゆかりの品で、とても気品があり穏やかだった。

食事のあと白鳥を観にA氏を頸城区の田んぼへと案内した。4つのグループを間近に見てとても驚かれていた。
夕刻電車の時間が近づくとB氏が駅へと送ることとなり、美術館でお別れした。

食事中にお話された塵穴のこと、雰囲気が良く大変勉強になりました。当方の茶室路地にそのしつらえが無く、瓦などを使って自作が出来るか考えようと思いました。
すでA氏からは塵箸を頂いているので、あとは穴をこしらえ、路地をグレードアップしたいと考えている次第です。
来年はそれもご覧頂けるよう楽しみにお待ち致します。

本日は昨日の西王母椿の続きをして葉をまあまあまで塗りました。

昨日の様子(サムホールサイズ)。

本日の進捗。
葉と花びらを強化しシベを描き、細部をチェック、バックへと進みたい。
水彩の時もそうだったが、ある時点に到達すると
全体が生き生きと立ち上がる瞬間がある。
この度もそうなることを願っている。

 

風景画に問題がある一方花の制作は案外はかどるようになった.。

この先一日ひと筆ずつで良いので楽しみながら毎日続けようと思う。いずれ完成したものをご覧いただきたいと願っています。

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