頸城野点景

墨絵風の大潟水と森公園 松枯れ 朝日池の水鳥。

2017年1月8日(日曜日)

本日日曜日も暖かく、風雨なく静かな日中、県立大潟水と森公園
を歩いた。

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↑暮れていく鵜の池と妙高連山、間もなく午後4時の頃。

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↑黄昏時は墨絵時。

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↑湖沼の中を古墳まで行くのは軽やかな赤松の道だった。
それがこの一両年松枯れを起こして急変した。

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↑上掲の左側で新たに伐採された枯れ松。
松枯れは全国で何十年、延々と続いている。
環境の長いテーマであり、樹下美術館の隣接地もあっと言う間
にやられた。
私はあきらめないでここに松苗、出来れば同園に実生から生え
ている自生の苗を植えたら良いと思う。自生苗は強いし、松は育
ちが早く、来園者が成長を見るのは楽しいことでもある。
罹患は主に成木なのでそれまでの間に進んだ予防措置や対策
法が見つかる可能性もあろう”

それにしても最先端の癌医療をリードし、科学部門で多数のノー
ベル賞受賞者を輩出するわがサイエンス国家が松枯れ病のな
すがままにされているのは、どういうことだろう。

その公園内の道中、隣の朝日池方面から盛んに雁や白鳥の鳴
き声が聞こえてきた。
水鳥の朝日池は近く、ねぐら入りを見るべく急いで向かった。

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↑普段この辺りは風が当たらすカモが沢山居る場所だが、本日は白
鳥(主にコハクチョウの様子)がいる。

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空が埋まるほど、次々に飛来した雁(マガン、ヒシクイ双方かと
思われますが区別が付きません。ねぐらは林の裏側にある入り
江のような所と思われます)。下方の白い部分が白鳥。
コウコウと鳴く白鳥、キュルルという雁、寒い空に響く喜びの声に
は心癒やされる。

何年ぶりかで見たねぐら入りは壮観だった。いつかもっと素晴らし
い光景を見てみたい。

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↑本日暮れる大潟水と森公園公園の広場。
すっかり暮れているのに犬を散歩させる人達が立ち話をしていた。

暖冬の土曜日の上下浜海岸 柿崎区上直海(かみのうみ)のブロッコリー畑。

2017年1月7日(土曜日)

今のところこれほど雪の無い冬も珍しい。
本日土曜は晴れて、車に乗って上下浜から長峰、上直海
を回った。

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上下浜から西は鵜の浜方面。

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東は三ツ谷浜方面。
アングラーたちが盛んに投げ釣りをしている。

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↑上直海で見た尾神岳、手前は広いブロッコリー畑。
県指導の試験栽培を経て成功しているというブロッコリー
栽培。
ブロッコリーは雪下野菜としても期待されているようだが、
本日晴天のもとで収穫が進んでいた。
同所は通年的営農への努力で大臣表彰を受けている。

ブロッコリーはビタミンB、ビタミンC、カロテンや鉄分を豊
富に含み、茎部には繊維分も多いという。価格も手ごろ
で野菜の代表選手の一つであろう。
茹でずに塩こしょうしてオリーブオイルで炒めると、歯ごた
えが心地良く子どもたちも喜んで食べるという(妻の言)。

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↑冬によく見られる猛禽のノスリ。

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↑鳥インフルエンザが一段落したようで良かった。

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閉館中の樹下美術館のクリスマスローズ。
暖かくて開花してしまいそうだ。

冬休みにおける人の移動の後インフルエンザが勢いづ
いている。

大潟区の夕陽の森公園を歩き万年青に出会う。

2017年1月2日(月曜日)

正月二日目の日中も穏やかで、夕陽の森公園を歩いた。
鵜の浜温泉の西隣りにやや高く見晴らしの良い駐車場
があり、そこを起点にして大潟キャンプ場まで往復した。

 

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駐車場から西の方面、矢印の狭い所からのぼっていく。

 

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すぐ夕陽の森展望台に出る。

 

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展望台から振り返ると私の車が見える(矢印)。
その向こうは鵜の浜温泉。

 

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展望台を降りるとハマナスの池が近い。

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池を後にして少し下る、ここだけ走ってみた。

 

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起伏を入れて様々なコース取りが出来る。ここは
広く平坦。

 

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道すがら数百メートルごとにトイレがある。
4つあるが半数は冬期のためか閉じられていた。

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しばしば夕陽を撮りに来る四ツ屋浜へ。
この裏手にあるキャンプ場を横断して引き返した。

 

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キャンプ場に隣接するアスレチック広場。

 

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一帯には往時の屋敷跡である窪地が多い。窪地は
沿岸の強風を避けるためのしつらえだった。
国道、新国道などが次々内陸方面に整備され、住
民は沿岸を離れてそちらへと移動した。
屋敷跡は手入れされ、広場として用いられている。

 

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途中で自生と思われる万年青(オモト)を見つけた。
過日ほかの雑木林から万年青を手にして出てくる人
と出会った。
私は知らなかったが、この辺りに以前から自生してい
るのか、海岸に近い林の日陰を好むとも聞く。縁起の
良い植物なので幸運を感じた。

 

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帰りのハマナスの池は行きの反対側に出た。

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度々歩いていた道であるが、出発の駐車場当たりか
らキャンプ場まで直線で約1キロの一帯を夕陽の森
公園と呼ぶらしい(詳しい区画や名称が分かりません)。
地元の人は好んで歩いたり走ったりしています。また
展望台には温泉客さんが時々来られます。
県立大潟水と森公園とひと味違う変化に富んだ、ど
こか不思議な感じがする良い場所だと思うのですが、
如何でしょう。

大変長くなりました。

冬の新潟県立大潟水と森公園

2016年12月18日(日曜日)

あと1週間で終わる今年の樹下美術館、日曜日
の本日は暖かく晴れ間が覗いた。
※12月25日(日曜日)が最終日です。

午後やや遅く新潟県立大潟水と森公園を歩い
た。
一昨日に降った雪は消えかかり、夕暮れ間近の
公園は静かだった。

 

トップ
大潟水と森公園公演、西口駐車場への入り口。
ほかに北口(メイン口)と東口がある。

 

2
犬を連れた人ともよく出会う。

 

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枯れた雑木林と芦原はこの公園らしい冬の風情。

 

ハンノキの実
ハンノキの実が愛らしい。

 

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愛らしいお子さん連れの方。

 

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大きなカメラで鳥を狙う人。

 

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30年前、この辺りで子供たちと釣りをした(良く釣れました)。

 

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お手洗い入り口のリース。

湖沼、雑木林、遊歩道、芦原、鳥の声、、、。
広大な公園は常にほど良く手入れがされていて、
毎日訪れる人も少なくない。

「自然は人を慰める」、先日訪ねた展覧会でファン・
ゴッホも明言していた。
本当にそうだと思う、自然は私たちを育て癒やし、
計り知れない価値を有している。
数ある公共施設の中で、自然公園の意義はまこ
とに大きい。

春の公園  夏の公園  ●冬の公園

まもなく今年の閉館 暖かめな師走。

2016年12月8日(木曜日)

先日と本日の早朝ドカーンと大音響が轟きカミナリが
鳴った。
今頃のカミナリは雪下ろしのカミナリで、初雪など多く
は雪を降らす。
しかし雷は轟いたもののまだ当地の平野部に雪は無い。

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本日昼の眺め、一度白くなった尾神岳の雪が消えている。

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↑あるご夫婦が外のデッキで食事をされた。
風もなく暖かでおよそ一時間も楽しまれたとお聞きした。
オールドノリタケとミッドウインターのザンベジのカップを
お選び頂いていた。

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↑知人がお持ち下さったクリスマスのアレンジメント。
とても心温まります、有り難うございました。

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↑午後お休みの木曜日、ついつい柿崎海岸を歩くことになる。
しばしばこの場所で千鳥と出会う。
日本画のような千鳥、10羽ほど小走りに動いては止まる。
これまで何度も書かせていただいたが、千鳥は母と重なる
この中の一羽が母の化身かもしれないと考えたら楽しくなった。

IMG_8788 - コピー (2)
↑波間に飛び立った千鳥、どれが母だろう。

 

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間もなく今年の展示も終わる。
いつもと反対に奥から入り口方向を写しました。

一年間同じ展示で頑張りましたが、大勢の方にご覧頂き
まことに有り難うございました。
常設の作家をどのように展示するか、毎年多少悩みます
が、齋藤三郎、倉石隆両氏を少しでも知り、かつ親しんで
頂くために工夫することは張り合いでもあります。

今年の開館は12月25日(日曜日)まで、残り少なくなりま
した。
お忙しい時候ですが、ふとしたお暇にどうぞお寄り下さい。

素人の域を超えるお蕎麦 五智三重の塔に彫られた中国二十四孝。

2016年12月4日(日曜日)

ご近所の蕎麦打ちが上手な方から毎年逸品を頂戴
する。
注文が入るほどの腕前で、私たちも毎年申し込む。
今年はいつもよりやや太めにしたというが、さすがだ
った。

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多少重い夕食が続いていたので体が蕎麦を歓
迎した。

さて昨日土曜日午後、五智国分寺三重の塔を
再訪した。
前週に出かけたものの時間切れ日没になったた
め、今回塔に施された干支の彫刻の残りと第2
層にある中国二十四孝の彫刻を撮った。

二十四孝は儒教で説かれる二十四の孝行物語
であるが、塔には一方3作、合計12の彫刻が施
されている。
いずれの作品も涙ぐましいほど努力をして行わ
れる親孝行の説話の場面が彫られている。
遠目にははっきりしないが、撮ってみると高田の
名工石倉正義の彫刻は表情豊かで、木目を美し
く活かした繊細な彫りは秀逸。

以下に24話の中から幾つかを掲載してみた。

6父を扇ぐ黄香
↑母に死なれた黄香(おうこう)は夏になると父の
枕を冷やし扇であおぎ、冬は布団に入って温めて
やる。

8虎と楊香ようこう
↑山中空腹の虎に出会った揚香(ようこう)は、自ら
の身を差し出して親を助けようとし、心打たれた虎は
引き返す。

15母、妻と郭巨
↑貧しい郭巨(きょかく)に子が出来ると祖母は自分
の食事あたえてまで可愛がった。
これでは祖母は死んでしまう、子はまた作ればいい、
と言って泣く妻を説得すると、子を埋めてしまおうと穴
を掘る。
すると金の釜が出てきて夫婦は子を抱いて家に帰る。

17舜の孝行と像
↑舜の一家はひねくれ者や頑固者や怠け者ばかり
だったが、一生懸命働いて親孝行をした。
ある日田を耕しに行くと象が現れて手伝い、鳥が田の
草を取って助けてくれた。
これを聴いた天使は自らの位を舜に譲る。

歌川国芳の版画
↑江戸時代末期の版画家・歌川国芳の「二十四孝童子鑑」
から舜の親孝行(ウィキペティアより)。

さて私は知らなかった二十四孝にはほかに、魚が
食べたいという母のため氷った川に裸で身を伏せ、
氷を解かして魚を捕る話、蚊に悩まされる親を救う
ため、裸の体に酒をかけて蚊を集め、自ら血を吸
わせ親を守るなど、現実離れした孝行話が集めら
れている。
説話は中国はおろか儒学が盛んだった江戸期の
日本においても絵図とともに教材的に教えられた
ようだ。

国分寺三重の塔建立の江戸末期ではまだ一般に
馴染みの寓話だったと考えられるが、明治に入る
や文明開化と学問の人福澤諭吉は、例を挙げて道
理に合わないばかげた話と批判している。

二十四孝は極端だが、育て育てられた者同士の情
の通いは、支障を越えようとする根源を有している
こともまた事実であろう。

今冬の雪とカマキリの巣の高さ 初冬の瑞天寺道。

2016年12月1日(木曜日)

その年の雪(積雪)を占うのにカマキリの巣の高
さで云々することが行われる。
ある年、随分低い巣を見たのに大雪になったこと
があり、あまり当てにならないと感じたことがあっ
た。

さて本日近隣の雑木林の道を歩いた。

1
勝手に「瑞天寺道」と呼んでいる道。

歩き出すとすぐセイタカアワダチソウの枯れ草の
茎にカマキリの巣を見つけた。
地面から30㎝少々と低く、当たれば小雪である。

 2
↑低い巣。

だがすぐそばのアケビのツルにも巣があり、自分の目の
高さよりずっと高く、2メートル近くあった。

3
↑こちらが当たれば大雪。
しかしこれぼど高低ばらばらでは占いにならない。
斯くこのような事はあくまで降るまでの一興なのであろう。

さて淋しい初冬の道に草木の実が現れて心慰められる。

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↑葉を落としたガマズミの実は真に赤々としている。

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↑アオツヅラフジの青も良い色だ。

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↑オオマユミはどこかひっそりとして可憐。

耳にしていないが、長期予報はどうなっているのだろう。
昨年は極めて小雪だっただけに、今年は少々心配。

釣り人で賑わっていた晴天の柿崎海岸。

2016年11月13日(日曜日)

昨日に続いて晴天となり気温は20度近くまで上がった。

午後柿崎浜を歩いたが、大勢の釣り人。
広いと感じていた海が、わずかこれだけの人出で狭く感じ
られるから不思議だ。
人間の威力と言えば良いのか、瞬時に風景が変わる。

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私が見ていた人に強い引きが来てフクラギを釣り上げた。
赤味に脂が乗り、味が濃くこの時期とても美味しい。

先日のアジ、本日のフクラギ(大潟区ではフクラゲ)といい、よう
やく魚が来始めたのか。
今夏~秋、皆さんの声は「水温が高いのかさっぱり駄目」ばかり
だった。

明夜は68年ぶりの大きとなるスーパームーンの満月。
夕ぐれ時まで晴れ間がある模様だが、上手く見えると良いが。
昨日の月はすでに目を奪われるほど見事な大きさになっていた。

晩秋の妙高連峰 田の白鳥 夕食の献立。

2016年11月10日(木曜日)

午後は本業休みの日、所用で高田に出かけた。
秋はさらに深まり初冬の風景だった。

 

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川沿いの葦やススキの向こうに雪の妙高連山が見えた。

帰路、新井ー柿崎線の道すがら今期初めて白鳥を見た。
親や年長の鳥はまことに真っ白、今年生まれの灰色の若鳥たち
はかたまって佇んでいる。

群は大小あるが血縁で集まっているのだろうか、くつろぐ様子は
幸せそうに見える。

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↑灰色の若鳥はかたまっている。

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↑午後4時近く、夕陽を浴びながらくつろいでいる。
いつ何処のねぐらへ帰るのだろう。
写真で見る限りコハクチョウの群と思われる。

さて夕食に昨日の菜と鰺が出た。

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昨日の菜(アスパラ菜というらしい)をあしらった蓮根と
鶏挽肉の団子。

5
アジは野菜いっぱいのマリネに。

寒かった本日、明日は一転気温が上がって雨も降るらしい。

木の香りの久保田建築 大橋秀三展 柿崎海岸。

2016年10月27日(木曜日)

大潟区の久保田建築の社長・久保田さんは小学校の同
級生。
私の住居も樹下美術館も久保田さんに建てて貰った。

氏は長く地域との交流貢献に熱心で、工場・事務所に接続
して「住みつぼひろば」を設け、イベントや展示会向けに開
放されている。

このたび30日まで同ひろばで「上越の建築家 大橋秀三
家展」が催されていて、出かけてきた。
大橋氏は樹下美術館の設計責任者として本当にお世話に
なった。

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↑久保田建築の外観。
緑に沿ってエントランスと「住みつぼひろば」がある。
中は古材を実にうまく使って和める雰囲気を出している。

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ひろばの看板。

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展示会の案内プレート。

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エントランスの壁面はこどもたちが作った楽しげな木工細工
があしらわれている。

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エントランスの先に開放的な円形のベンチ。

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↑上記の場所から左は事務所、右に展示会場。

大橋秀三展は氏が設計した建築物の設計図、
詳細な俯瞰図あるいはスケッチとともに模型
が展示されている。

 

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樹下美術館の図面や写真とともに模型があった。
樹下美術館は来年開館10周年、「誰の設計ですか」と
皆様によく尋ねられる。

 

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手書きによる詳細な3Dスケッチ。
大橋氏は感覚と手筋の良い人で、樹下美術館の時に
「格好良い建物にしましょう」と何度も仰った。
建築家としてフランクな姿勢を有され、ひらめきと
ダンディズムのセンス溢れる人だと思っている。

展示を観た後、棟続きの事務所に向かってみる。

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↑木材モザイクの壁面から木の香りが溢れる。

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事務所への途中のシンプルな坪庭は、限定された空間を活か
してなんとも気持ちが良い。
こちらは久保田氏のデザインらしいが、とても上手く作ってある。

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事務所入り口。

ノーベル賞受賞者の多くは幼少を濃厚に自然と親しみなが
ら過ごしている。
本日、大橋展で久保田建築を訪ねたが、創造された木の家
は自然の力が内包された素晴らしい環境であることをあらた
めて知らされた。

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これから当地の気候は荒れて、そして雪になる。
晴れ間は貴重で、本日よく晴れた午後休診の日、展示会の後
柿崎海岸へ足が向いた。

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日向ぼっこのカモメ、向こうに鉢崎。

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今日も千鳥と出会った。
過去何度も書いたがこの鳥をみると母を思い出す

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暮れてゆく海岸。

秋の日は短く早く、ついて行くのに少々骨がおれる。

 

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