頸城野点景
今日は冬至 夕の頸城野に花 もうすぐクリスマス。
冬至の本日上越市髙田では最高気温が12,9℃となり非
常に暖かな日だった。
こんな日を待っていたようにお客様には賑やかにして頂
いた。
午後遅くハクチョウを見に車を走らせたが姿をみること
が出来ず残念だった。
しかしあるお宅の庭で梅か寒桜か満開の花を目にした。
美術館に戻ると、カフェでは短い日を惜しむようにお客様
たちが陽の落ちた庭を見ていらっしゃった。
そして本日お客様がお持ちになった彫刻家舟越保武さんの
デッサンを見せて頂いた。
明かりが上手くなかったので、頭部を拡大してみました。
聖セシリアは2世紀頃に殉職したとされる聖人。音楽と盲
人の守護聖人とされる。
もうすぐクリスマス、良い絵を見せて頂きました。来年に
は舟越保武・桂さん親子の作品集を図書に置く予定です。
閉館まじかの樹下美術館。ほっとしているこの時間の
眺めを気に入っています。
12月25日が今年の最終日、間もなく冬期休館です。
大池の森・秋の植物 岩の原葡萄園から神田氏 サブリーユ。
爽やかに晴れた木曜日、定期休診の午後は近隣の大池い
こいの森公園を小一時間歩いた。
上を見たり下を見たり植物を探索しながら誠にゆっくり歩
いた。
早速のオヤマボクチ。先日訪問の際は殆どが手前のように緑
色の蕾だった。
垂れ下がるほど沢山の花。この花はどこか近未来的な形
をしている。
ちなみに二週間前にはみなこのような蕾でした。
ツクバネ。変わった実であるが、カエデと同じように、羽状
の部分がプロペラになって落ちて行くのだろうか。
食用の可否に拘わらずキノコは見て楽しい。ウォル・トデ
ィズニーのアニメに愛すべきキャラクターとしてよく登場
し、格好のアールヌーボーモチーフとしてガレのランプに
もよく見られている。
リンドウ。ここで咲く花はキズや傷みが少なく、とても良い。
風と虫は慎ましく遠慮しているようだ。
幸せな景観。パチパチと乾いたどんぐりを踏みながら歩く。
時たま高い所からピシーッと音を立ててどんぐりが落ちてく
る。
帰りがけにビジターセンターで同園に見られる植物の冊子を
求めた。
「里山・四季の花 頸城区実践センターとその周辺」48ペ
ージ、130種の草花が収載されている。巻末に植物用語の解
説があり親切が伝わる。
月ごとに見られる花がしっかり網羅されていてとても為にな
りそう。まだ見ぬものも沢山掲載されていて楽しみだ。
さて午後2時少々過ぎて美術館に戻った。すでに友人が集ま
っていてSPレコードを回して頂いた。
プリムローズ、ハイフェッツ、リパッティ、エルマンそして
カザルスなどを聞いた。
良い蓄音機で奏でられるSPレコードの再現性は優れている。
曲調は心と秋陽の庭に麗しくしみ込む。
1920~4,50年代は、演奏家は勿論、当時の聴衆、さらに社
会全体が技術を越えて深い陰影と優れた感受性を有していた
のでは、と思わずにはいられなかった。
夕刻に岩の原葡萄園の神田氏が来館された。サントリーの方
だけあって、熱心に齋藤三郎、倉石隆をご覧頂いた。
日が暮れて近所の野菜フレンチ「サブリーユ」で皆で食事を
した。料理、器、同席者、話題、みな楽しかった。
ここのオーナーシェフは数学を学んだ人で絵画も上手い。
優しい人柄と、数学、絵画のエッセンスが一体となり、一貫し
たオリジナリティが料理に込められていた。
アケビを食べて大池憩いの森を歩いた。
日曜日の本日、ご近所の方がアケビを沢山下さった。
館内に飾ったり、食べたりした。
口が開いているものの実を食べた。甘い粥のような味だ
が、黒光りする種も美しい。
このように魅力的なアケビを見ると再び絵を描いてみたく
なります。
あけびを食べたところどうした訳か野を歩きたくなり、近
くの新潟県立大池憩いの森公園に出かけた。樹下美術館か
ら車で15分もあれば着く。
小雨が降ったり止んだりの空の下、コウモリを持って遊歩
道を歩いた。
広大で複雑な形をした池は夏の渇水のせいか水が少ない。
対岸の雑木林へと橋を渡る。
以前もここで見たツクバネの実と出合う。この実を見ると
なぜか心温まる。
暗がりで目を引くスギヒラタケ。食べてはいけない事になっ
ている。
イワカガミの実?赤いのが普通だと思われるがこんな色も
あるのか?
葉が大きいけれど蕾はリンドウを思わせた。一体何の花だろう。
如何にも品の良い花を咲かせそうな雰囲気を漂わせていた。
懐かしいアキノキリンソウ。お茶の稽古に通っていた30年
も前、茶室にこの花が出ていた。そそとして良いなあと思
った。
至る所で見たオヤマボクチ。変わった形の蕾の口のような
所から間もなくアザミに似た花が吹き出してくるはず。
小雨の野も悪くない。この先オヤマボクチやリンドウに似た
花は1週間から10日も経てば咲くことだろう、その頃にま
た来てみたい。
同じ県立自然公園でも生まれ育った大潟区の水と森公園のこ
とばかり書いてきた。本日の大池は樹下美術館がある頸城区
の公園。3,40分だったが植生が幾分異なり大変興味深く
歩いた。
長くなりました。
忙しかった木曜日 望郷の流木たち。
庭に面したカウンターにずらりとお客様が並ぶ時間が
何度かあり、賑やかにして頂いた木曜日。
カフェでお休みして庭の作品へ、あるいは庭からカフェ
へ、皆様には思い思いに過ごして頂いた。
前山忠さん、関根哲男さんは堀川紀夫さんのご友人。
熱い気骨を漂わせる作家の皆さん。
シューマンのオーボエソナタ、ハイフェッツはサンサーン
スのロンドとカプリチョーソ、男性の歌などを楽しんだ。
戦前の名手たちの演奏は端整そのものであり、曲ととも
に聴く人を如何に大切にしていたかが分かる。分けても
カフェに響いたオーボエの音色は抜群だった。
夕暮れはすぐ近くの渋柿浜へ。
浜の流木たちは揃って望郷の念に駆られている風だった。
いずれもかなり大きく、一体いつ漂着したのだろう。
台風が去り、再び暑さに晒されている。例えはおかしい
が、激しい気象の前に私たちはマナ板の鯉のようだ。
今日の夕暮れ 母の声。
台風が関東の沿岸に近づいている。
当地の夕刻は水田にサーチライトのような陽が射し、田は
先日の雨を吸って一息ついていた。
同じく潟川の夕暮れ。
仕事の後でこんな風に写真を撮っていると段々と落ち着
かなくなる。
記憶に間違いが無ければ、子供の頃、とにかく遅くまで
外で遊んだ。
するとしばしば母が家から出て「ご飯よー!」と呼んだよ
うに思う。
いや確かに呼んだ、表で、大声で。
夕方の落ちつかない気分の原因の一つは母の声なのか。
晩年とは早晩子に帰り、赤ちゃんのようになり、最後は何
も無かった世界(現象的に)に戻るのであろう。
お年寄り達をみていてその通りだと思っていたが、いま自
分にもそれが起こり始めている。
このコーラスはとても良い。
ハーモニーの理解が共有され、譜面を持たないので十分に
心も込められている。
心と眼と感覚のリフレッシュ&成長の場所、ロッテアライリゾート。
本日午前、約一ヶ月ぶりに乾ききった当地に雨が降った。
忘れかけていた雨音がして水田、畑、庭が息を繋いだ。
7月26日の展示以来初めて雨が降った。曇り空ながら展示
中の堀川紀夫さんのテンセグリティも一段と清々しく映る。
さて、一昨日夕刻、当県(新潟県)は妙高市のロッテアライリ
ゾートへ出かけて一泊した。
CEOの方にご案内して頂き驚き、また心から楽しんた。
大人も試したくなるツリーハウスなど空中アクティビティ施設。
支援スタッフが付き、ハーネスにガードされる。
そして夕食のイタリアンは地元食材の絶妙なアレンジ。いくつか
をかいつまんでみました。
食事の後に膨大な写真集のコレクションがあるエリアへ。
写真家マグナム集団の作品集。左にモンローとクラークゲーブ
ルらが映る表紙の本。両人が共演した映画「荒馬と女」の撮影
に於ける一コマか。
樹皮図鑑などが見える植物コーナー。
バスキア。最近日本の若手実業家が大金を投じてこの作家の
作品を落札し、世界の話題をさらった。
ここに来れば好みの分野の本に出会えるし、今後の趣味や興味
の対象にしてみたいもの、まだ見た事もない分野に出会えるかも
しれない。
写真集中心なため大変気楽に読む(眺める)ことが出来る。
この日、もっとも驚いたのは屋内の一角で息づいていた巨大な
竹の造形物だった。
作品は乾燥し、枝がこまやかな網目を作り出し何とも軽々とし
ている。向こうに人が歩いている。
内部の明かり、左隅は暖炉か。
アート展、パフォーマンス、舞踊、音楽会、ファッションショー、
あるいは茶会、、、。
ここはどんな事も素敵にし、また新たな息吹を与えそうだった。
さて構内はリーズナブルからゴージャスまでそれぞれ宝箱のよ
うに丁寧にあしらわれていた。
家具、オブジェ、絵画、みな足をとめてみたい。
貴重な本のエリアは誰もが入館できるという。
良いものに触れることは豊かな成長の歩みを約束する。
若者から高齢者まで人はいつまでも成長できるという。
実直な日々を送り、時にはここを訪ねて心と眼と感覚を楽しませ、
そして磨いてみたい。
当日、大変丁寧にご案内いただき本当に有り難うございました。
子供から大人まで、一人からグループや家族まで楽しめる貴重な
近隣施設。
懸命に傾注されているリゾート文化への挑戦を継続され、顧客の
裾野拡大と成功を心から願っています。
ロッテアライリゾート TEL:0255-75-1100
日本一高かった当地の昼さがりの気温 異常に暑く長い夏?
上越市大潟が三条市とならび本日午後の最高気温は全国一位
だった模様。
昼過ぎ、むっとする暑さを感じながら陽陰となった所の撒水
をしていた。
すると来館された常連さんが、大潟が39,5度で日本一位ら
しいですよ、と教えてくれた。
ついに来たか、しかし40度近い気温はこんなものか、と思
った。
少々むっとするものの普段とそれほど強い異常を感じなかっ
た。
年のせいで鈍感になってしまったのでは、と思ったが、動き
回っていた妻も普段より少々暑い程度くらい、と言う。
妻も年なのか。
鉄砲百合→カサブランカと終わってカノコユリが咲き出した。
例年の順序だが、遅くなってゴメンネと謝っているように見え
る。下向きで咲く花は詫びている風情が共通している。
謝らなくても、みな素敵で歓迎されているのに。
およそ南風が吹いていた午後、直江津のスーパーセンターへ
買い物に行った。随所にヴェール状の大きな高い雲が見られた。
花のテンセグリティに水を遣っているのではなく、作品を避け
ながら芝に撒水。
美術館の周囲からキリギリスの鳴き声も聞こえてくる。
これだけの暑さ続きなら普段正確な自然時計も狂ってこよう。
そういえば早春から草花の移ろいは急ぎ足で、早く咲いては
急いで散ることを続けてきた。
結局これらはみな夏を長くするために行われていたのか。
なるほど梅雨もあっさり上がってしまったではなかったか。
ススキが慌てて穂を出したが、秋が早く来るのではなく、異常
に暑い夏の兆しがそうさせているのだろう。
上越市は節水を呼びかけるほど水不足にならない、と公言して
いる。
但しお盆までは、ということ、本当に大丈夫なのだろうか。
美術館は地下水のくみ上げポンプがあるが、かってあった診療
所の井戸はとうの昔に潰した。
今夏各地で井戸掘りが盛んだと、テレビが伝えている。
所で夜遅く異常に喉が渇き、スポーツ飲料を700ミリリットル
ほど次々と飲んで、ようやく収まった。
こんな事は初めてであり、やはり日本一39,5度の威力なのか。
暑さのため不要不急の外出は控えて、とメディアが伝えている。
美術館へ行くのは該当するのだろうか、本日来館された20名の
お客様、本当に有り難うございました。
ラ・バルカ(小舟)とバルカローレ(舟歌)。
樹下美術館のこじんまりしたカフェ。当初それに名を付けよ
うとした事を以前に書かせて頂いた。
二つの候補があり、一つはかって記載の「カミニート」、ス
ペイン語で小径、もう一つは「ラ・バルカ」で小舟の意味だ
った。
双方に曲があり小の字は樹下美術館に相応しいと思っていた。
本日は近隣の写真とともに、もしかしたらカフェの名になった
「小舟」と、イメージが近い「舟歌」の曲をYouTubeから引か
せて頂きました。
ラテンの歌からロス・トレス・カバジェロスの「小舟(ラ・
バルカ)」。
リヒテルのピアノでチャイコフスキーの「バルカローレ(舟
歌」。
以前にも書きましたが、結局カフェに名を付けることはしま
せんでした。
決めかねているうち、特別な名は要らない、皆様の呼び方に
まかせよう、ということにした次第です。
「樹下」「樹下さん」などとご自由に呼んで頂いており、有り
難いと思っています。
夏雲の日、最後に現れた巨大な王冠?
今日で好きな6月が終わる。
6月の晴れ間に相応しく雲が活発だった一日。昼過ぎ、西風
に乗って様々に変化をしながら移動する積乱雲を水田から眺
めることが出来た。
夕刻まで髙田で二つの用を済ませ、再び水田に戻り電車を
撮ると、その帰路に素晴らしい雲と出会った。
夏雲を背景にほくほく線の電車を撮るべく田んぼへ。南の方角
に積乱雲がずらりと並んでいる。
13:33頃,先ほどの雲が東へ移動して尾神岳の上にやっ
て来る。
雲の中ほどからモクモクと子あるいは核のような雲の塊が次
々と現れる。
13;38頃,子の雲は前に出ていた雲を抜き、高く発達して
いく。
13;39頃、更に右脇から現れた子(雲核といえばいいの
か)の雲が力強く発達してくる。
ここで時間が来たため美術館へと向かった。
すると西の方角に低い扇状の雲が現れている。こちらへ来れば
雨が予想され、美術館へ着くと遠雷が聞こえた。
14;08頃、美術館から見た東方の積乱雲。矢印のように大
気の流れが雲を乗り越えているのが見える。
乗り越えていると言えるが、雲が抑えられていると言えるかも
しれない。
美術館で昼食とお茶をして上越市髙田は上越教育大学前の美術
店・深見美術へ行く。
途中夕立なのか激しい雨が始まり、先ほどの低い黒雲(積乱雲
の底?)に入ったと思われた。
深見さんでは修理をお願いしていた扁額を受け取り、美味しい
冷茶を頂き少々の世間話をし、陶齋の絵皿を見た。絵皿は大変
に良いものだったが、約定されていた。陶齋にはまだまだ出合っ
ていない良い品があることをあらためて知り、明日の希望とした。
お店の後、近くの新潟トヨペットへ。新車の一ヶ月点検を受けた。
14年間世話になったプログレと別れた後、4駆のプレミオに替
えていた。
3ナンバーから5ナンバーに、少し小さくなった車。色々と新し
いシステムが加わて戸惑ったものの一ヶ月を迎えて少しずつ
馴れてきた。
ディーラーさんの担当は良い人で親切、迅速。点検もスムースに
終了した。
16:34頃、ディーラーさんのショールームで。激しい雨が上
がり、陽が射してくる。
雨降りの中、急いでおいとましたため深見美術に忘れ物をして
いた。取りに戻り再びお茶を頂いた。
18:02頃、尾神岳の西に大きな積乱雲。扇状に広がるカナ
トコ雲の形状になっている。
最初のほくほく線の場所へ戻る。
18;40頃の帰路の寄り道。南の方角に真っ白な王冠のよう
な、巨大な高坏か円卓を思わせる、いや形容し難い激しさと
一種神秘的な姿の積乱雲が現れていた。高さは1万メートル
に達していよう。
上掲18:02頃に見た雲の究極の形であろうか。
愛する6月の最後の日に異常なほど迫力ある雲を初めて見て、
一種自然への畏敬と感謝を禁じ得なかった。
色々なことがあるが、出来れば一日でも元気で長生きをすれば、
雲と言わず貴重な人や生物や、その出来事、現象に出会えるこ
とを知された一日だった。
一昨日は頸城区の玄僧を抜け、吉川区の朔日峠(ついたちとうげ)を越え、浦川原区の顕聖寺で火頭窓を見て二十三夜塔と出合った。
かって石垣、とくにボタモチ石を興味深く見ていた時期が
あった。
ボタモチ石は終わったが、時として私にはマイブームとい
うような事が起きる。
茶花、クリスマスローズ、芝生、ガクアジサイ、ユリ、モミ
ジなど植物、あるいは焼き物や絵画や本そして雲などもあっ
た。
それぞれは数年で終わったものから何十年と続いているもの
まで色々だ。
ところで最も新しいのは火頭窓で、始まったばかりというと
ころ。
過日上越市黒井の大慈院と寺町の久晶寺で見た事を書いた。
その後ネットで近隣を検索すると浦川原の顕聖寺で見られる
ことが分かった。
室町時代からの名刹だという。
一昨日土曜日の夕刻、思い立って出かけてみた。
ニラ、ニンニクの臭気と酒気をおびて入山してはいけない、と書
かれている。寺は高台にあり石段を上る。
親切なことに所々平らな石版が敷いてある。その左側を小さな
流れが涼しい音を立てて下っている。
禅宗様式を取り入れたという 手入れの良い庭。龍神伝説が伝
わる竜神清水と呼ばれる池と流れがすがすがしい。樹齢数百年
の立派な杉も見た。
建物には興味をそそられる文字や装飾が見られ、知る人の話を
聞いてみたいと思った。
帰り道、寺を下って出合った石塔。
「廿三夜(にじゅうさんや)」と読んで調べてみた。
すると塔は二十三夜月の夕から一晩、主に女性たちが集い(講
あるいは社中として)、経を読み飲食をともにして語り過ごす
「月待ち」行事を行った記念碑だとあった。
古くは室町時代から一部で行われ、江戸時代の中後期で最も盛
んだったという。
月に関係する集まりはほかに十三夜、十五夜、十九夜などがあ
った模様だが、二十三夜は全国あまねく行われ、特に1,3,5,
11月が選ばれている。
二十三夜は下弦の月であり、それは智恵を授けることで邪を払
い幸せをもたらす勢至菩薩(せいしぼさつ)の化身として人々に
親愛され、行事は教えに従い恩恵に浴する特別な晩だったらしい。
夜半に出て明け方まで西の夜空で煌々と輝く半月は、仏として
女性を惹きつけ心酔させる力を有していたのか。
世間と月と信仰。特に江戸時代の庶民の寄る辺なさと心映えを
思わずには居られない。
盛んだった月待ちも、明治期の急な文明開化の中で迷信とされ、
また旧歴から新暦に変わったことなどから行われなくなったよう
だ。
振り返れば去る午後遅く、玄僧という頸城区の不思議な地名の
村落を抜け、新月を意味する峠である朔日(ついたち)峠を越え
て浦川原に出、火頭窓を見ながら顕聖寺境内を巡り、「二十三
夜の月待ちの塔」と出合って帰ったほんの1時間半。
そういえば寺のずーと向こう側、川を挟んだ遠い所に月影という
村落もあったなと、思った。
偶々その日は新暦ながら6月23日だった。
- 仏像、社寺、二十三夜塔、庚申塔
- 樹下だより
- 齋藤三郎(陶齋)
- 倉石隆
- 小山作之助・夏は来ぬ
- 聴老(お年寄り&昔の話)
- 医療・保健・福祉・新型コロナウイルス
- 花鳥・庭・生き物
- 空・海・気象
- 頸城野点景
- ほくほく線電車&乗り物
- 社会・政治・環境
- 明け暮れ 我が家 お出かけ
- 文化・美術・音楽・本・映画・スポーツ
- 食・飲・茶・器
- 拙(歌、句、文)
- こども
- 館長の作品。
- 今年も咲いたカラタチの花。
- のどかな山桜、足許のすみれ草。
- 三冊の図書。
- 強風の日。
- 庭仕事と読書は似ている 新堀川の自然な桜。
- 雨の今夜は満月だった 明日は晴れるので施肥。
- 居ながらの花見 スミレの好意。
- 良いご一家の話。
- 近隣の花自庭の花 赤い動物のオルゴール。
- 吉川区の長峰城址 トランプショックに時代劇。
- 頸城野にようやくの春 メダカの学校。
- いま四月馬鹿はどうなっているのだろう メギスの旬。
- 3月30日の徳川美術館と豊田市美術館 そして富士山。
- 週末は名古屋と豊田市へ 本日は名古屋の分です。
- 自然の末席で。
- 三月にして真夏日 初ゴルフ アイスクリーム 啓翁桜 雪割草 内山雅子さんのCD。
- 春の公園、過日の大潟水と森公園と本日の大池いこいの森公園 その付近でクジャクチョウ。
- 大好きな濱谷浩作「ホンヤラ洞で歌う子供たち」とその絵はがき。
- 小林古径記念美術館「生誕110年記念 濱谷浩展」と講演会。
- 春分の日、肌寒いが日が長くなった 啓翁桜はいつ咲くか。
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