医療・保健・福祉・新型コロナウイルス
連休前のカルテ 昔のカルテ。
本日土曜日の午後から連休が突然のように始まる。
4日も続く連休を控えて、今日の診察開始の時沢山カルテでが並んでいた。
当院のカルテは長く保存してあるため40年前に受診された人のも出てくる。
昭和50年代の保育園時代に来られた方のもあり、先日その方が受診されたがもう40才だった。
皆さん自分の幼少時代のカルテを見るとびっくりして喜ばれる。
いつまで仕事が続けられるか分からないが、迷惑が掛からないあいだは続けて行きたい。
酷暑の在宅周りで奇妙なスピード感 メガソーラーが頑張る。
このところの猛烈な暑さは当分続くらしい。
暑さを嘆いて交わす言葉に「すごい」、「特別」が付いている。
最低気温が先月半ばから格段に上がっていることも、厳しさに繋がっているにちがいない。
これでクーラーが無ければ室内でも熱中症・脱水症およびそれらの二次疾病の危険があり、一方で使用中のうたた寝による風邪、気管支炎も見られる。
在宅診療で訪ねたあるお宅にピカピカのクーラーが取り付けられていた。
在宅といえば本日は旧国道沿いの東西ほぼ一直線上の10㎞に4軒の訪問があった。
車のクーラーは効いているがガラス越しの直射はきつく、一方年のせいでともすると足もとは寒い。
同乗している看護師は暑がり屋さんであろうからコントロールが微妙だ。
この日の運転で、およそ同じスピードで走ったにも拘わらず妙な感覚を味わった。
1軒目のお宅に向かう時は、いつもより時間がかかると感じたが、帰りはすーと走った。
すーと走っているうちに2軒目が近づくと、スピードが落ちる感覚になる。
2軒目のお宅を辞した車はすーと走り出し、3軒目が近づくとなかなか着かないのである。
このゆがみは、特別暑い午後の疲れが心理的に反映しているのであろう。
最後のお宅は、通いはじめて6年目の105才の方だ。
食事以外はほぼ睡眠され、驚くことにデイサービスに行かれる。
暑くなりかけのころ調子が落ちて褥瘡が始まったが、懸命な介護とクーラーと栄養剤で縮小に向かっている。
ここのご主人の熱心な介護には頭がさがる。
お宅からの帰路、車は最後まですーっと走った。
近くの国際石油開発帝石株式会社の「INPEXメガソーラー上越」。
80、000余㎡の敷地で最大4メガワットを発電、およそ1600世帯をまかなう出力がある。
工事は過去2回に分けて行われ、1回2メガワット分をほぼ1年で終えている。
INPEXの電気は地元東北電力へ売電されている。
日照りはクーラーの電力消費を促す一方、ソーラー発電力をアップさせてうまく回っているように見える。
昨夕は福祉施設の納涼会 いつか真剣なイノベーションを。
近くの特別養護老人ホームに週一回回診のため出務していて、昨夕納涼会があった。
ここには平成12年介護保険施行の創立時から出務し、一度中断の後三年前から再び出向くようになった。
福祉施設は絶え間ない感染症の脅威、看取りほか増加する医療用件、質向上、ニーズ圧迫、コンプライアンス維持向上など休む暇がない。
加うるに近年いっそう厳しい経費節減のトレンドに晒されている。
そんな中で本日は100人ほどの職員が参加した。
懇親の1時間半少々はあっという間に過ぎた。
消耗しているはずなのにみな快活だった。
各人は個性的だが、こんなに優しい人間の集団があるのか、といつも驚かされる。
その上ある種いさぎよさや強さがにじみ出ているのである。
くったくなく振る舞う皆さんを見て、この人達が社会の重要な根底を支えていると思うと胸が熱くなる。
ある日の施設(以前に使用した写真です)。
中学生のボランティアが楽器を持ってやって来ていた。
ところで団塊世代の高齢化が始まり、10年後には大挙して超高齢化する。
おのずと介護サービスの量と質は激変しよう。
一方で新たな高齢者にはまだまだ元気な医療保健福祉の経験者も多いことだろう。
少々手許はおぼつかなくともOB,OGの経験とマインドは十分ではないだろうか。
施設で言えば入所しているそれら経験者と現役の医療、看護、介護職員が協働する形態は有望に見える。
去る6月某日、日本創成会議で、首都圏から地方への介護移住などという提案があった。
首都圏の介護力の総体は深刻な不足が想定されているが、如何にも奇異なアイディアである。
空洞化したタウンなどを利用し、専門職OB,OGを生かした持ち前の介護形態などは検討されているのだろうか。
常に物理的要因に押しまくられ、内実を考慮するヒマもない福祉。
しっかり腰を据えて新たな世代動向に備えなければ、いつまでも苦しい。
逼迫する費用に備え、消費行動の大胆な変革や企業の社会貢献など、真剣なイノベーションが望まれる。
学校保健委員会 子供達と距離を縮めていくために。
本日学校医をしている小学校で学校保健委員会があった。
テーマは生活習慣およびメディアとのつきあいの2点で、果てしない。
毎回同じようなテーマになるが、この二つはどんなに繰り返しも構わないと思っている。
まとめ、ということで「理想と情熱をもって何度でも繰り返し取り組んで」と述べさせてもらった。
学校で飼っている山羊さんを見て帰って来た。
まだ子やぎであろう、ケージの前に立つと寄ってきた。
最後に、夕食など家族が集まる時間に、皆で「今日あった良いことの話をする」を提案してみた。
これは、当地のブロガー軽薄短笑さんが紹介された短編集「アンブラッセ」にあった素晴らしいチャプターの引用だった。
子どもの問題の向こうには狡猾なエコノミックモンスターの存在がある。
モンスターによって親子の間に打ち込まれているくさび。
一旦嵌まった砂糖の甘みとゲームの興奮の罠から子供を取り戻すのはそう易しくはない。
それには少しずつでもよい、子どもとの距離を縮めて、小さくとも暖かい灯をともし続ける以外ないのであろう。
モンスターの行為は欲望を根拠に練りに練った現実論に基づいており、同じ地平では容易に勝てない。
書物には幸福を求めて、近しいものたちがより近づき合う意味とヒントがしたためられていたように思う。
作之助のごはん キャレルに掲載された小山作之助 下戸で甘党。
来る北陸新幹線駅の発車メロディー決定から、連日小山作之助のことを書いている。
そんな日の本日午前、堀川正紀さんが一冊の雑誌を届けて下さった。
堀川さんは2013年に作之助の伝記「小山作之助物語」を編纂されている。
このたび作之助の記事が載ったのは新潟日報社事業部刊行の月刊情報誌「キャレル」。
第67回「歴史上のごはんシリーズ」で4ページにわたり取り上げられていた。
作之助は大変な甘党。汁粉などはたっぷりと砂糖が必要だった。
薄味には「砂糖屋の前を駆けて通り過ぎたような味」と評したという。
多忙な作之助は食事代わりに羊羹をほおばりながら人力車で移動した逸話もある。
(美味しそうな写真は「キャレル」2015年1月20日号から)
ところで徹底した甘党ぶりは、血糖値が気になる。
氏の死因である心筋梗塞は最も怖い糖尿病の合併症の一つであり、問題はなかったのだろうか。
この病気の概念が異なっていた昔なら仕方がないが、
多忙のため人力車での移動が多かったな、らやはり運動不足は否めない。
ところで作之助は下戸だった。
しかしひどい甘党だった作之助の健康にはむしろ下戸は助けになっていたと考えられる。
こうなれば、下戸でも大成する見本の一人として、格は違うが下戸に近い自分の参考にしてみよう。
樹下美術館の庭にフキノトウ 新潟県も2機目のドクターヘリ導入へ。
12月に二度の強い寒波に見舞われ、どうなることかと思われた今年の冬。
今樹下美術館の雪は一部を残すだけで、春先のスキー場にようです。
昼休みにもしやと思い、庭の南向きの土手を探しますとフキノトウがありました。
まだとても小さかったのですが、4つ採りました。
夕食に天ぷらで出ましたが、大変濃厚な風味でした。
本日の樹下美術館の裏手から。カフェの前は特に屋根からの雪が溜まります。
ところで今夕の新潟県版テレビニュースで、泉田知事は来年秋に2機目のドクターヘリを導入すると発表した。
昨年5月、近くの上下浜海岸で痛ましい海難事故が発生した。
その日のブログで、新潟県は300㎞の海岸線を有する大きな県なのでヘリは1機では足りない、と書かせて頂いた。
事故から1年を経ずして発表された計画は評価に値する。
2機目は中越あるいは上越地域を新たな基地にするということ。
ぜひ上越地域に設置し、長野県、富山県との連携でより効果的な運用を期待したい。
ちなみに長野県は既に2機所有し、富山県は今年夏に1機目を導入するという。
富山県のヘリは糸魚川もカバーする予定らしい。
昨年の新潟県は昨年秋で前年度の出動数を上回り、発足後2年間で719件の実績を上げている。
すでに山形県、福島県のへりと連携するなど多様な機能を発揮している。
とても良いニュースだった。
大晦日の白鳥とはくたか Anniversaly Song 上越地域医療センター病院の貴重。
いよいよ2014年は最後の一日となった。
やはり感慨を禁じ得ない。
あと二カk月半の走行、くびき駅を出た頸城平野で最後の大晦日を下る本日のほくほく線特急「はくたか」
白鳥がはくたかを見ている。
トム・ジョーンズの「アニヴァーサリー・ソング」
幸い予報されるほどの悪天候を免れほっとさせられる。
本日午後頸城野(くびきの)の白鳥は美しく、最後の大晦日を走る「はくたか」も見ることが出来た。
夕刻は高熱と脱水に苦しむ高田の方を上越地域医療センター病院で引き受けて頂き感謝に堪えない。
当病院は極めて有用性が高いものの、建物の老朽は否めない。
新築に向けて一歩を踏み出すという市長の言及は極めて貴重であろう。
さて世間で大晦日も人は頑張っている。
来る年は、人の努力と平和に水を差したり不安を煽るような政治だけはどうか避けてもらいたい。
福祉施設の忘年会に出て。
今夕、医療スタッフとして加わっている上越市内の特別養護老人ホーム「しいおさいの里」の忘年会があった。
2000年開設の中堅施設で100数十人の職員がいる。
およそ皆若い。
言い方を変えれば若くなくては働けないのが介護福祉の現場といえる。
若さのメリットとして肉体の強靱さとともに人間の良さが挙げられる。
仕事の基本姿勢は前屈みの肉体労働である。
丸一日、足腰の負担は並大抵でない。
人は年令とともに知識、経験と称して時としてずるさや悪意も身につける。
しかし若者は一旦張り合いを覚えればその使命感は愚直なほどである。
当組織は高齢者とともに若年障害者も世話している。
開設以来研修に次ぐ研修と、内部の各種対策委員会を重ねて心技を研鑽している。
長時間を要する食事介助、手際よいおむつ交換、大量失禁の処置、排泄の誘導と介助、
着替えの世話、なだめと傾聴、投薬管理、褥瘡予防、補助栄養管理、入浴介助、医療連携。
一般からすれば出来ればやりたくないことを365日行う。
本日忘年会で思った。
「人生終わり悪しければ全て悪し、良ければ全て良し」であり、
「自業自得と批判する人にも思わぬ自業自得があり得る」のである。
80才まで良かったが、その後に考えもしなかった事態が待っている。
85才すぎて見本のようだった人に90才で夢にも思わなかっことが起こりうる。
人の最後は往々にして見当が付かないのである。
どれほど社会に尽くそうと、どれほど社会から疎まれようと,
「終わりは良くありたい」
これを保障するのは政治、なかんずく福祉以外にない。
なのに国は現場の評価を軽んじ、あまつさえ公共なのに自助努力などと逃げる。
経済第一の自助努力など一歩間違えば悪徳への誘導に過ぎない。
明後日は衆議院の選挙がある。
福祉の為にもまず景気。
こんなこと何十年も、耳が痛くなるほど聞かされた。
政治、そして福祉を知っていそうな人が居ればいいのだが、よく分からない。
イタヤカエデを植えた 何かを育てるのは張り合い、あるいは本能。
昨日11日は火曜日で樹下美術館は休館でした。
先日記載しましたイタヤカエデが年々立派になるのを見て、あと二本はほしいと考えていました。
さいわいネットの通販に1,5jメートルの苗が出ていましたのでそれを求め、
昨日お天気だった休館日に植えたという訳です。
二本目は美術館左脇、もともと黄色のまだ幼いモミジがあった所を選びました。
イタヤカエデはしばらくすると1年に1メートル近く伸びるようになりますので楽しみです。
その小さなモミジを美術館の真裏、館内の細いスリットから見える所に移しました。
(いずれも支柱をもっと丈夫にしたいところです)
ところで70才を何年か過ぎて樹を植えるのでは、その成長を見る時間はたいしたものてはありませんね。
しかし一般に花や野菜、稻や樹、人や仕事あるいは趣味など、わずかでも何かを育てたい、という心境は年と無関係のはりあいで、
ある主本能の如きものではないかと感じられるのです。
かなり昔のことですが、長くお孫さんのお弁当を作っていた高齢のおばあちゃんがいました。
お孫さんは高校卒業後、都会の大学へ進学しました。
するとおばあちゃんに明らかな鬱が現れて進行したのです。
大学に受かったのだから喜べばいい、と家族は慰めましたが、最後は肺炎で亡くなられました。
日中お天気は持ちましたが、夜に入り予報通り風が強くなってきました。
打って変わって快晴の日 頑張れ中学生ボランティア。
昨日の荒天と打って変って本日カラッと晴れた。
女心と秋の空、、、、。
ほとんど聞かれなくなった言葉だが、私が知っている限りお天気ではしっかり生きている。
樹下美術館午後の庭。
荒天後の本日、スタッフの落ち葉掃きはきっと大変だったはず。
リュウノウギクと紅葉が始まったマユミ。
スズラン、シュウメイギクなどと並んでリュウノウギクの白さは美しい。
午後出務した近くの特養ホーム「しおさいの里」。
大勢の中学生ボランティアが楽器などを抱えて到着した。
窓から手を振るお年寄りに向かって笑顔で手を振る生徒さん達。
決して恵まれているとは言えない現高齢者福祉制度。
このような光景が明るい明日の根っ子になってくれることを切に祈った。
厳しい制度下でこの施設には実直さが感じられる。
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