花鳥・庭・生き物
秋冬のつがいは知恵?愛情?両方?
例年秋深まるころ、古家の軒下が雀の鳴き声で賑やかになる。
ペアの縁組みを巡る争いではなく、少なくとも数カ所の巣を取り合っているようだ。
場所が決まると夜間中からコツコツという音や羽ばたきが聞こえるようになる。
本日軒下で見られた睦まじいペア(薄いカーテン越しに撮りコントラストなどを調整してます)。
交尾、産卵は来春からなのにすでに安定したつがいに見える。
二羽が協力して自分たちが決めた巣を見張っているようでもある。
本日樹下美術館の水場にやってきて水浴びをしたシジュウカラ。
帰りも一緒だったのでつがいかもしれない。
ところで雀でいえば、若鳥を中心に秋~冬を群で移動しているグループがある一方、
上記のようにペアなどで軒下で過ごすものもいる。
厳しい冬を越すには野中の群より軒下がずっと有利にちがいない。
軒下のペアと野中の群はそれなり個々に存在理由があるのではないか。
では有利であろう軒下が比較的安定して維持されるのはどうしてだろう。
雀の寿命は平均およそ一年半(半年~数年)らしい。
つがいの死は同時ではなく、どちらか先が自然であろう。
その場合、残った個体は直ちに群などから伴侶を得てつがいを維持するシステムがあれば、
軒下は切れ目なく穏当に引き継がれていく可能性が考えられる。
真意はどうなのか、それにしても繁殖期でもないのにつがいで過ごすのは自然の知恵?
まさか愛情?
それとも両方か。
本「日本の七十二候を楽しむ ―旧歴のある暮らし―」 菊枕。
樹下美術館のカフェに本が置かれています。
当初の10冊ほどから現在70冊くらいになりました。
最近追加した本の一つに「日本の七十二候を楽しむ ―旧歴のある暮らし―」があります。
立春から大寒までの二十四節季をさらに三分した七十二候は何ともこまやかでした。
「日本の七十二候を楽しむ ―旧歴のある暮らし―」
東邦出版・初版第1刷2012年3月2日。
樹下美術館の本は、そのわずか7ヶ月後の2012年10月17日で第7版第4刷。
人気の高さが覗えました。
当本によりますと丁度今は二十四節季の寒露(10月8日ころから始まる)に当たり、
10月13日~17日ころまでの七十二候は「菊花開く」になるそうです。
この時期の言葉として「菊枕」が掲げられていました。
旧歴9月9日重陽(ちょうよう)の節句(新暦10月2日)に菊の花を摘み、
それを乾かし、詰めて枕を作る候というわけです。
この菊香漂う枕をして寝ると恋する人が夢に現れると言い、女性が男性に贈ったということでした。
先日の皆既月蝕の夜、家のガラス戸に居たカマキリ。
やはりお腹がおおきく、このようなカマキリは今年三度目です。
「菊花開く」の次の七十二候は「蟋蟀(キリギリス)戸に在り」で、10月18日~22日ころと書かれていました。
虫たちが明るさや暖かさに惹かれて人家にこっそり近づく候、ともいわれるようです。
コオロギの声も近くになるでしょうし、月食の晩の身重のカマキリにもそのような雰囲気がありました。
身辺の自然に対する昔の人々の敏感な詩情には正直驚かされます。
皆既月食 命にささやきかける満月。
今夜は初めてちゃんと眺めそして写真を写した皆既月食。
下方からぼんやりと欠けていき、上方で細くなると様相は一変した。
皆既月食とは常にこうなるのだろうか、それは異様な満月だった。
赤い丸みは夜空に浮かぶ巨大なイクラのようであり、
半透明な赤味と影模様は何かの受精卵のごとき印象だ。
太陽が命を育むのであれば、月は命の影か隠れた象徴なのだろう。
あなたは生き物なのです、と時間を掛けて訴えていたように思われた。
良く晴れたことが一番の幸いでした。
カシワバアジサイの紅葉 ハクセキレイ 可愛いコサメビタキ。
庭が少しずつ色づいてきた。
雨がちの昼、カフェに居ると小鳥たちがやって来ては立ち去った。
シックな色に染まっていく大らかなカシワバアジサイの紅葉。
他の秋草とともに器に活けるとお互いが引き立て合う。
カフェの窓辺の前で常連のハクセキレイがトンボのなきがらを見つけた。
カフェの正面の竹杭からパッと庭に飛び降り、また戻るのを繰り返していた小鳥。
シジュウカラに似ていたが色うすく小型でふっくらして、メジロのような目をしていた。
コサメビタキという鳥のようであり、地味ながらとても可愛いかった。
さて明日の陶齋の器でお寿司の会は台風の影響で雨の予報です。
ご予約頂いた皆様とご一緒の食事、そして暖かな茶室の一期一会を楽しみにしています。
人の時間、鉱物の時間 秋の直球。
昨日に続いて曇りの一日、但し気温は下がった。
年と共に寒さに敏感となり、春秋はどんな服装がいいのかよく迷う。
現在長袖シャツと薄めの毛糸のチョッキを着ていて、本日看護士の半袖を吃驚の目で見た。
その昔30才後半の頃、あら先生そんな格好で寒くないですか、と往診先で言われたのを覚えている。
10月だったと思うが、自分は半袖白衣を当たり前のように着ていた。
そうおっしゃったのは亡きUさんご夫婦で、当時70代半ばだった。
いつしか(ある種手品のように)今私はUさんたちと同じになった。
さて生き物の時間と変化はめまぐるしい。
それで言えば、普段の鉱物には時間などあるのかと思うほど変化を見つけ難い。
しかし一旦災害になれば、地殻は大胆に変動し砂礫や岩石を生じまた移動する。
ほんとうに色々ありますね、とある方が仰った。
災害列島に住み色々あるなか、無事を祈る間もなく一日が終わる。
明後日に迫った「陶齋の器でお寿司を食べる秋の会」に向けて集めた紅葉した柿の葉。
調理の都屋さんから柿の紅葉がありますか、と言われ、自宅のとよそ様のものから色味のよいものを選びました。
当日のお料理に添えられるはずです。
秋の会は予告より回数を減らして申し分けありませんでした。
明後日、台風が来そうですが一生懸命おもてなしするつもりです。
産卵期のカマキリ二色 御嶽山噴火と医師。
本日昼の庭で茶色のカマキリを見ました。
色は違いますが先日(9月27日)と同様お腹が大きく、産卵を待っているようでした。
カマキリは人間が近づいても慌てずに、見て見ぬ振りをしたり、じっとこちらを見てたりします。
ご異論はあろうかと思いますが、どことなく猫の気配に似ていないでもありません。
本日の茶系のカマキリ やはりお腹が大きい。
これらはオオカマキリという種類で、生活の場の違いでもともとの色が違うようです。
棲み分けているのですね。
ところで御嶽山噴火の犠牲者さんが増え続け、痛ましい限りです。
このたびのことで遭難された方々が心肺停止とされる期間が長く、不自然でお気の毒に感じていました。
どうしても現場と医師の距離が気になります。
まだ助かる人がいるかもしれません。
医師と現場がより接近して迅速な対応がなされることを切に願っています。
秋の庭になろうとしている お茶人から頂いた花々。
樹下美術館の庭は深い緑陰から秋の花の季節に変わろうとしています。
これからリンドウ、ホトトギス、野菊類、シュウメイギクなどが盛んになってきます。
本日お茶人から頂いた花々 花切れの時節、館内展示の器に生けます。
有り難うございました。
タムラソウ、ダンギク、白花ホトトギス、細葉タムラソウ、
ジャコウソウ、黒花ヒキオコシ、赤花オケラ、山路ホトトギス、チャボシオン。
(下段の花は教えて頂きました)
随所にコスモス 満足そうなカマキリ。
いよいよ秋深まる候です。
午後美術館の周囲をぐるっと運転してコスモスを撮りました。
春先から一帯では動植物ともに元気で数も多く、命盛んな年に見えます。
こともあろうに御嶽山まで噴火したのにはとても驚きました。
噴火は突然でしたが、今月に入り火山性微動が観測されていたそうです。
黙っていて大丈夫なのでしょうか、、、。
連休最後の日の旅情 大きな秋、小さな秋。
私は旅情という言葉が好きで当ノート(ブログ)で何回か使っている。
写真を撮るときもそのような光景に目が行きやすい。
ああいいなあ、と感じる情景や場面でよぎるのが旅情(のような)感覚。
この言葉が印象的だったのは檀一雄の小説「火宅の人」だった。
そこで旅情は何度か使われていて、かなでも「天然の旅情」に出会った時は、はっとした。
具体的な説明は厄介だが、言われてみれば分かるような気がした。
小説の主人公は、かなり悲劇的な出来事までも「天然の旅情」として受け入れていたと思う。
ほかの人は勿論、少なくとも自分の影法師くらいはどこかに絡んでいる情景、目の前を過ぎ行く時間、、、、。
いわく言いがたい旅情にはそんな旅人感覚がある。
さて9月の連休最後の日の旅情です。
四ツ屋浜の夕陽。直前、空一杯に広がった群雲も見応えがあった。
大きな秋、小さな秋、ともに過ぎて行く
見送る私たちは旅人でしょうか。
本日ご来場のお客様、とても感謝してます。
緑陰の庭 花の二重唱 夕暮れのはくたか。
毎年夏今頃の庭は花の少ない時期です。その代わりと言って何ですが緑陰濃く涼しく感じられます。
庭の花に代わって「フラワー・デュエット」です
アンナ・ネトレプコ(ソプラノ・右)とエリーナ・ガランチャ(メゾソプラノ)の素晴らしい歌声。
レオ・ドリープ作歌劇「ラクメ」より。
ジャスミンの門をくぐって川辺に降りましょう、というようなことが歌われているようです。
ほくほく線特急「はくたか」最後の秋を撮るために,、広い水田のあちらこちらにカメラを構える人が見えました。
連休の日中は晴れ間が多くはくたかを沢山撮っています。
撮るほどに難しいなあ、と思います。
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