花鳥・庭・生き物

朝方は零下2度、冬の使者マガンを飛ばしてしまった。

2017年11月22日(水曜日)

先日冬の使者として初雪が頸城区や大潟区にやってきた。

動物では白鳥が大挙して青野池周辺に飛来している。本
日は美術館の近くの水田でマガンの群を見た。
用心深いマガンだが、よく車が通る県道に近い場所に居る。

マガン
さっさと走り去る車を気にしない風だったが、私が車を停めた途端、
雁たちは首を伸ばして立ち止まり警戒ポーズを取った。

 

マガン飛翔
マガンとこんなに近い距離は初めてで、こちらも緊張したが雁の方から
飛び立った。一帯に幾つものグループがいたので写真の何倍、1000
羽規模で飛び立ったのではないだろうか。
食事中の雁を飛ばしてしまい、陳謝した上今後注意しなければならない。

はやにえの庭。

2017年11月7日(火曜日)

本日の昼、西の方の庭でイタヤカエデの若木に乾燥したアマ
ガエルが刺さっていた。

1

モズが秋におこなう「はやにえ」の犠牲である。
冬の食べ物に備える行為、と言われていたが、色々な見解が
あるようだ。
元来モズは握力が弱いため、尖った枝に指して固定して食べる
習慣があり、途中で飽きたか邪魔に入られ放置したもの。
あるいは単に本能あるいは習性として行っているだけなど、色々
いわれる。

庭ではやにえを見るのは二度目だが、少々ぞっとする。
以下は昨年4月に美術館の水盤にやってきた時のモズ。

2

 

3

行為を別にして本人は暖かみのある薄いオレンジ色を基
調に、黒とグレーでおしゃれをしている可愛くシックな鳥な
のだ。

大きさはすすめよりもやや大きいくらい。

色づく樹下美術館、野のブドウ 来年は塩崎貞夫作品とのコラボ。

2017年11月5日(日曜日)

本日風も無く爽快に晴れ、日中雲を見ることもなかった。
さて11月となり樹下美術館の庭もそれなりに紅葉の趣に
なってきた。

 

1
駐車場からの眺め。

 

付近の高速道路沿いにある小道のエビズルはさらに熟した
色になり、ノブドウのターコイズブルーはピークを感じさせる
鮮やかさだった。

3

 

2

 

さて今年3月9日、新潟市「砂丘館」で故塩崎貞夫氏の
展覧会を観た。
ガブリエル・フォーレのレクイエムに触発されたという鎮
魂は氏の主要なテーマの一つだった。
動かし難い黒を効かせた画面には、かすかな風やざわ
めきが漂っていた。
また描き込まれる花の軽やかさも忘れ難い。

そして来年の樹下美術館は4月中旬からおよそ一ヶ月、
館内に塩崎氏の作品を10数点、展示する予定になった。
齋藤三郎、倉石隆常設展示の当館で他作家との共同展
覧は初めての試みである。
本日、東京から塩崎夫人とお嬢様、そして新潟市「砂丘
館」館長、大倉氏が来館され、イベントの骨子を相談した。

倉石隆の絵画室はそのままにして、陶芸ホールの壁面
と、カフェを使う予定。
小ぶりな樹下美術館全体と倉石、陶齋両氏作品との相
性、調和などスリリングであり、今から楽しみだ。

 

IMG_20171025_0001
先の作品展における塩崎作品「女人午睡」 121,8×96,3㎝

構成と詳細など大倉氏の主導に協働できる事は今から楽
しみだ。

嵐のあとに鳥の巣 上品な夕暮れ 柿の木に十三夜の月。

2017年11月1日(水曜日)

秋らしい群雲が空を飾りかろうじて晴天を保った日。
庭に鳥の巣が落ちていて、夕暮れは上品で、十三
夜の月は柿の木の中にあった。

1
初冬の落葉した木によく鳥の巣が見つかる。
本日はスタッフが落ち葉掃きの際に芝生で見つけた。
内径が7~8㎝の小さな巣であり、どんな鳥のものかい
つも分からない。
なにより私たちに知られずに、毎年鳥たちが営巣してい
る事が不思議だ。

 

2
いつもの四ツ屋浜の夕暮れ。

 

3
十三夜の月は豆名月、栗名月などと言われるようだが、
今夕診療所では柿の木の中で煌々としていた。

指に止まった赤とんぼ 水田に白鳥の群。

2017年10月28日(土曜日)

台風22号が沖縄、奄美を通過中の本日、当地は終日どん
よりと曇った。

赤とんぼは晴れの日に飛ぶものと思っていたが、美術館に
沢山現れた。

 

IMG_0215
赤く染まったマユミに並んでいる。

 

IMG_0230
指を差し出したら止まった。
少し動かすと飛び立ち、再び戻ってくる。

拙歌)
差し出した我が指さきの赤とんぼ休むを見ればすぐに帰れず

 

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今年初めて見た夕刻の白鳥。

 

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まだやってくる。

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数百はいると思われた群のほんの一部。
近くでトラクターが作業をし、車も通るが一心に食餌を
している。群はすべてコハクチョウのように思われた。

 

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シックな灰色は今年生まれた若鳥。
千キロを越える渡りであろうが、よく無事に飛来したものと、
感心させられる。

夕暮れの白鳥はかえって白さが際立つように感じられる。
飛来したばかりであろうこの時期の群はフレッシュな印象。

保育園の健診 雁行。

2017年10月24日(火曜日)

昨日一日中、強い風雨をもたらした台風21号が去った。
強風で家屋が傷み、来院された屋根屋さんは忙しかった
と仰った。

当院では道路に面したガラス戸に物が当たって壊れ、修
理をしてもらった。

台風一過、よく晴れた午後、保育園の検診があった。
以前と違って肥ったお子さんはまずいない。
アトピーや喘息も少なく、あっても軽症だった。
環境と意識が向上しているならとても良いことだ。

1
きれいに魚をこしらえてある。

 

2
ペットボトルを使ったバスケットに松ぼっくりが入っていた。
園児達の工作はリサイクルのアイディアがいっぱい。

自分たちの小学校時代は紙パックもプラスチックも何も無く、
時折きれいなテープや紙など、業者が持ち込んだような材
料が出て来ることがあった。

 

3
雁行。今年は早めに見られている。

雁や白鳥など大型の水鳥たちの鳴き声は心動かされる。
それは幸せそうであり、時にはもの悲しく、秋冬の詩情へ
と誘われる。

今年も色々な鳥たちにお目に掛かりたい。

カフェの蓄音機でリパッティのピアノはグリークの協奏曲 道ばたの雑草の穂。

2017年10月19日(木曜日)

本日昼音楽好きのお客様がカフェに集まり、食事の後、
お茶を飲みながらA氏が持参されたSPレコードを聴いた。

氏お気に入りのピアニスト、リパッティのピアノで、グリー
クの協奏曲イ短調作品16番、第1楽章を最初に聴いた。
オーケストラはフィルハモニア管弦楽団。
録音法が進んだ1940年代の盤と推定され、切れ味良
い音だった。
短調だが大らかに始まるメロディが秋のカフェを満たし
た。

 

SP盤は片面3分半~4分弱であるため15分余の第1楽
章を聴くのに合計5回だったか、盤をひっくり返し、また次
を乗せた。

盤面を変える毎にクランクを回して回転力を貯える。
往時、たとえ楽章の途中でも立ち上がり、盤を変える動作
は至極自然。
その都度次への期待を胸に動作を繰り返したにちがいな
い。
本日お手伝いをしながら、そのような気持ちになった。

 

蓄音機
本棚のラファエロの聖母子も聴いている風だった。
本日所用のため中座したが、同じくリパッティのピアノでシュ
ーマンの協奏曲も用意されていた。

グリーク同様シューマンも短調ということ。
秋は短調、後ろ髪を引かれる思いでカフェを出た。

11月25日の「SPレコードを聴く会」には本日の協奏曲のどれ
かが掛かることだろう、とても楽しみだ。

 

さて昨日のこと、訪問先の道沿いにふわふわとした草の穂が
揺れていた。
わずかに赤い色を含み軽々とした様子に眼を止めた。

 

171018長崎のスズメガヤ
軽やかにゆれる穂。

調べてみるとスズメガヤに類する草のようだ。
この仲間にはニワホコリ、コヌカグサなどふわふわした名の
ものがみられて面白い。
穂が垂れている様子から、見たものはシナダレスズメガヤと
かもしれない。
これだとすると、河川や道路の土留めとして植えられたものが、
拡散して雑草化したと考えられている。
根が深く大きくて、処理は厄介らしい。

庭の雑草でも根が大きく張り、引き抜きが面倒なものがある。
それらを抜くと、根とともにごっそり土も抜き上がられ、もったい
ない思いをしなければならない。
スコップで叩いてもしっかり土を抱いているのでとても困る。

それにしても「ニワホコリ」とは。

ターコイズブルーのノブドウ、ひなあられのようなミソソバ、小雲と夕空。

2017年10月13日(金曜日)

数日蒸し暑い日が続き、昨日は9月上旬並みとテレビが
報じていた。
それが本日一転して肌寒く,薄いカーディガンを着た。

雲は多かったが午後から青空が覗くようになった。
昼休みの美術館への道で先日記載したターコイズブルー
のノブドウが沢山ついた房があった。

1
高速道路脇の小道で。

 

2
美術館裏の農道一面に咲くミゾソバはヒナアラレかコンペイ
トウのように可愛い。

 

3
暮れる四ツ屋浜で焼山方面に小雲(こぐも)?と呼びたいような
小さな雲が湧き、夕暮れを喜ぶ風だった。

 

4
小雲たちの拍手を受けて爽やかに夕陽が沈んで行った。

エンジンが故障して駄目かもと思っていた車がしゃんと直っ
て帰ってきた。
気に入っているブログレを乗り続けられるのはとても嬉しい。

私が描いたエビヅルはヤマブドウだったのか。

2017年10月12日(木曜日)

去る10月4日、上越市大潟区は高速道路沿いの小道のノブ
ドウのことを書かせて頂きました。

同じ時期、大潟スマートインターの付近で野性のブドウが実
をつけていました。
黒に近い深い色の実は、むかし描いた「エビヅル」を思い出さ
せました。

 

1
エビヅル

 

2
拙作「竹にからむエビヅル」A3相当サイズ、2001年11月終了。

自分で言うのも変ですが、この絵はそれまでで最も精密的に描
くことが出来た作品でした。
2002年に初めて作品展をした際、50余点を出品し、20数点に
に値を付けて売り絵とし、残りを非売品としました。
特に思い入れが深く、手許に置いておきたいものを非売にした
わけです。
売り絵はB5~A3で5000円から15000円くらいだったと思いま
すが、初日午前中で大方売れました。

「竹にからむエビヅル」は特に精魂込めた成果を感じていました
ので非売品の筆頭くらいに考えていました。

 

3
右上の葉の部分。宜しければ拡大してみてください。

 

 

5
竹笹に絡んでいる部分。
患者さんから頂いたエビヅルは一本の笹にツルがからんだ
ものを頂きました。
生き生きとさせてみたかったため笹をもう一本加え、さらに右
に竹を描き、そこにも巻き付かせました。
手足を伸ばして懸命に育ち実る様を描ければと、思っていまし
た。

 

4
ブドウの部分。
ブドウとツルの根部が粉を吹いている様子や笹の葉と竹
の鞘の細い脈や筋などを意識して描きました。

描きながら、細密の点で自分には二度とは描けないだろ
う、と感じました。

所が作品展の初日、あるお年寄りがこの絵を買いたい、
どうしても欲しい、と言って離れない、と会場から電話が
ありました。
私と話したいと仰っている、とも聞きました。
会場まで30分、仕事を終えて駆けつけると老人が待って
いました。
すでに二時間も待った上、いくらでも出しますと仰るので
す。

本当に困惑しました。
何度も頭を下げられます。
「こんなされるなんて幸せではないですか、お売りしたら」、
という声が聞こえました。
自分はアマチュアだが確かにそうかもしれないと考え、売
り絵の2,5倍ほどの金額を口にすると、有り難いと仰いま
した。

そんな訳で「竹に絡むエビヅル」は手許にありません。
但し、その後の作品展などの際はお借りする事にさせて
頂きましたのでこれまで2回、ほかで使わせていただきま
した。

ところで最近になって、最初に掲げたエビヅルの写真と描
いたエビヅルに粉吹きの有無、粒の大きさ、葉の形状など
で若干の違いがあるのではないかと思うようになりました。
当時私に下さった方が「エビヅル」と仰り、自分も貴重な植
物を喜びそう名付けました。
しかしどうもそれは、さらに貴重な「ヤマブドウ」だったので
はないか、と考えるようになったのです。

描いた実物はありませんが、精密画を名乗る以上両者をさ
らに比較し、違っていれば画題を訂正させて頂きたいと考え
ている所です。

赤とんぼで賑わった美術館 風の日の赤とんぼの止まり方。

2017年10月6日(金曜日)

いつしか「寒くなりましたね」が挨拶言葉になっている。

寒さ強まったうえ曇天の本日風があった。
赤とんぼは穏やかな晴天に沢山飛ぶものと思っていたが、本
日の樹下美術館に大勢現れて少々驚いた。

 

1
トクサの枝先はトンボたちのお気に入り。

 

 

2
極端に前にある細い足で体全体を支えているのは不思議な
気がする。
この日、風があるのでおよそ風上を向き、かつ羽を広げて揚
力を得て体を浮かせながら支えているかもしれない。
ほかに枝先のつかみ方、上下の姿勢も工夫していることが考
えられる。

風が無く、日射しの良い日のトンボは、止まるとすぐに羽をた
たむように折り曲げ、一種ぶら下がりに似た姿勢を取ってい
た。
本日特に風が当たっていた場所の下の写真では止まっては
いるが、あたかも飛んでいるように見える。

いよいよ秋が深まろうとしている。

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