花鳥・庭・生き物
怒る海とコロナとチドリ 一応の食卓。
午後休診の本日、穏やかな空をみて柿崎海岸へ向かった。
静かな空と対照的に海は数日前の低気圧の名残で大波が打ち付けていた。
波を見ていると計り知れない力を感じる。
例えが合っているか否か自信はないが波を見ていると、ウイルスも斯く膨大な力を有しているのではないか、と思った。
海とウイルスは様子は異なるが、古い兄弟同士だ。一方新参の私達は、高邁にもAIだ5Gとうそぶきながら、遠く小さなウイルスに苦戦している。
歯がゆそうに打ち続ける波は、懲りる様子もない人間に怒りを押さえられない風に見えた。少しは謙虚になれば良いものを、数字は煽りだなどと、偉そうにしながら死者を増やすのに手を貸している人間たちに怒っているのだ。
コロナを恐れない人々はこのような歌を、腹を抱えて笑うことだろう。
ベトナム戦争はこの歌などによって終わった訳ではないが、
毎日毎日ラジオから流れ、一種真実を歌っていたことは確か。
今より希望やささやかな幸福があった時代の歌。
人は幸福を実感出来にくくなった代わりに、真実を笑い飛ばす新しい快楽に夢中になっているように見える。
本日も二羽のチドリがいた。
チドリは海と兄弟だ。養鶏場の鶏とは違う。
家で昼食 モミジの落葉。
日中風強からず、お天気に恵まれた本日水曜日は美術館の休館日。
いつもならヨーグルトを一つ持参して美術館へ行き、サラダと紅茶をもらって昼食としている。本日は休みなので、家で妻の用意したものを食べた。
小さなパン一切れに頂きもののルッコラとハム、チーズが乗り、サラダと珈琲で済ました。
午後から施設を一回りして美術館のモミジの落ち葉にカメラを向けた。
毎年一度、年末のモミジの絵画。今年は弱い北風のせいで芝生全体にきれいに描けた。明日は雨降りらしい。モミジはどのようになるだろう。
昨日の記事、猫の目とコロナの感染報告の続き。
昨日田んぼの黒猫を見て写真を撮り、目が色々変化することに感心してここに書いた。
その時、慣用句である「猫の目のように変わる」を思い出していた。
以下四枚、昨日の猫の目の拡大を追加してみました。
惹かれたのは色々と変化する目の色(瞳孔に見える色)だった。後で猫の瞳孔の色が、特にフラッシュを使ったときなどで変わることがあるのか、あるらな何故か、を知りたくて検索してみた。
しかし、「目の色が変わる」で、多くの記事は猫の成長過程で虹彩部分が変化することがあるという言及が大半だった。これでは猫の目のようにめまぐるしく変わる、の意味にならない。
進めると、色ではなく瞳孔の形状とサイズが明るさや光によって瞬時に変わることが、「猫の目のように変わる」の意味するところだと分かった。猫を飼っている方や猫好きな方なら誰でも知っていることにちがいない。
大人になって久しい私はすっかり猫の事を忘れている。そして昨日は猫の目の色の変化に驚き、変わりやすいのは「目の色」というイメージになっていた。
申しわけありません、変わるのは色では無くて瞳の形状でした。
では目の色の変化は何だったのだろう。
人間でもフラッシュ撮影で赤目になるが、あれに似たような現象を考えた。但し猫は、顔の微妙な向きによってそれがオレンジになったりブルーになったり、オバールのようにもなり、きれいだった。
本日二三当たったところ、猫は鋭敏に光に対応するためタペタム(輝板)という反射板としての膜が網膜の裏にあることが分かった。私たちの目は1回網膜を通過するだけだが、猫はその裏のタペタムで反射させ、裏から網膜を再通過させて感度をあげているという。
ではなぜ何種類にも変わるのか、は詳しく探せなかった。恐らく目の微妙な向きにより網膜を通過する入射角と反射角が変わり、それがプリズム現象となって色が変るのではと考え、一応納得してみた(まだはっきりとはわかりませんが)。
猫に関してもう一つ、フラッシュは目の障害にならなかったかの問題。
曇り空の広い田んぼで、猫との距離は3、4メートル。撮影中ずっと瞳孔が同じ大きさだったことから、障害を生じさせるほどの光量ではなかったのでは、と思った。だが相手をしてもらった猫さんには少々迷惑だったかもしれない。
最後に、昨日書いた病院に於けるコロナ感染に関係して、本日新たに1名の陽性者が出たと報告された。関連スタッフを広く検査した後、他に陽性者が無く、本日から外来業務再開と報じられた翌日の追加報告だった。
当初迅速な行動と判断に敬意を表したが、新たな展開による再開は7日を待って検討するという。克服や安全の宣言に関する難しさがひしと伝わる。保健所も加わりより詳細な検証がさらに続けられることだろう。
荒れ模様の虹の日 黒猫の目 拡大を制御した病院。
昨日とは打って変わり本日は今どきの荒れ模様に戻った。
空は時雨れては一瞬陽が射すのを繰り返した。
ところで仕事場の換気のため、私の場所のサッシを少し空けたのは良いが、カーテンが揺れるほど冷気が入る。風邪を引きそうなため小型の温風機を買って机の下に置くと、かなり役立った。
買い物の帰路、田んぼに寄ると黒猫が田に入って行くのを見た。
カメラを向けるとじっとこちらを見る。
オートで撮るとフラッシュが光った。
モニターの猫の目が赤っぽく写ったのでフラッシュを続けてみた。
猫はじっとしていてくれ、少しの角度で色が変わる。
確かに“猫の目のように変わる”のを目の当たりにする。
この猫は美術館の周囲でたまに目にしている野良さんだと思われる。
寒風の田んぼで何をしていたのだろう。
よく見ると目は猫目石どころではな、オパールを思わせる色も見られた。
寒いなかモデルになってくれて有り難う。
美術館に戻ると、妻の知人が手作りのクリスマスリースを持参して下さっていた。
もう何年もこの時期になると届けていただく。荒れて寒い日に美しいリースを見ると心が温まる。
館内がいっそう幸せな空気じになりました。
“いつもいつも有り難うございます”
本日は在宅回りが無い月末の貴重な日だった。荒れた空に誘われて上下浜へと行ってみた。
一名のコロナ感染があった病院は極めて迅速に動き、関係者に対して広く検査を行った模様。結果全て陰性と判明し、業務停止をミニマムに押さえ、明日から診療を再開すると伝えられた。
院長はじめ皆さんの的確な判断と行動に敬意を表したい。私たちにとって大切な病院であるためほっとした。
自分が感染してないのは完璧に防御しているからではなく、運が良いだけと考え、いっそう用心を心がけたい。
黄色の芝生は最後のモミジを舞わせる舞台 コール親子やエディー・ヒギンスの「枯葉」。
11月も残すところ何日もなくなりました。
本日の庭。
随分前に刈った芝は伸びることを止め、じっとして休んでいる。
大方の木々は葉を降らせたが、数本のモミジが落葉を待っている。
黄色の芝生は最後のモミジを舞わせる舞台のようなものだ。
枯れるもの同士、いつかのようにここをきれいに飾ってほしい。
本日ご来館くださった22名の皆様有り難うございました。
本日は特別な記事もないためYouTubeの音楽から「Autumn Leaves 枯葉」を並べました。
最初はナット・キング・コールの歌です。
歌は1960年代のラジオからどれほど流れたことか。
次はその娘さんであるナタリー・コールの「Autumn Leaves」です。
やはりとても上手いですね。
ナタリーが亡き父の音源と映像に重ねて歌ったシングル「アンフォーゲッタブル」は大きな反響を呼び、1991年グラミー賞のソング・オブ・ザ・イヤーに輝きました。
グラミー賞授賞式のセレモニーで歌うナタリー・コール。
往時の父の映像と音声に歌と演奏が重なる。
同じキーで歌う幸福なシーン。
最後にエディー・ヒギンス・トリオです。
スウィングする「Autumn Leaves」。
ピアノソロの後ベースに続きドラムスが、
ピアノと掛け合いながらソロをとる。
いずれもよく歌い、とても楽しい演奏。
以前にも書きましたが、
その昔新潟市のホテルのエレベーターでエディー・ヒギンスと一緒になったことがありました。
谷根川(たんねがわ)河口の鮭遡上 牛ケ首層内褶曲 鵜の浜温泉の人魚像。
午後ひとときお客様と話していると、「シャケ」という言葉が出た。
今年7月、柏崎に行った際、谷根川河口付近にある「柏崎さけのふるさと」公園を訪ねた。場所は米山大橋直下で分かりやすく、こんなに近ければ是非とも遡上を見たいと思った。
シャケの一言で思い出し、スミマセン、と中座して遡上の河口へ向かった。
途中で寄った「牛ケ首層内褶曲」。
柏崎市大字笠島字海の上という住所になっている。
久し振りに見ると以前にも増してスケールの大きな絶景に映った。
上下の平らな層の間に曲がりくねった地層が挟まれている。海底で、平行な二層の間に地滑りが起き褶曲層を作り、後に隆起したらしい。言われている事が如実に現れているが、まことに不思議な光景だ。
この後でさけのふるさと公園施設に寄り遡上が見られる場所を尋ねると、河口付近に沢山いますよ、ということだった。
青海川駅に向かい、突き当って右に行く小道を少し歩いた後、JR線の短いトンネルをくぐって海側に出る道順だった。
10メートルあるかないかの川幅で小さな段があり、鮭たちがそこを上っていく。
以下初めて見る鮭の遡上。
数十メートル先の汀からこの場所を通り、段差の通過を試みる。
流れの中で、多くの魚が遡上を待って泳いでいる。
一匹また一匹、意を決したように越えていく。
上手く行かずに戻ったり、端っこの岩場でつかえたりする者もいる。
私が着いたときには7,8人ほどカメラを構える人がいた。じっくりと椅子に座ってカメラを向ける人もいた。ときたま高く跳ねる魚がいると、皆さんからオーッという声が上がった。ジャンプがお目当てなのだろう。
淡水海水双方の環境を克服し、遠くアラスカ辺りまで回遊。数年かけてちゃんと生まれた川へ産卵に戻る鮭。タフさに感心する。
西陽を浴びて輝く鮭は美しかった。
帰路は鵜の浜温泉を通る。ちょうど暮れる時間、そこの人魚像を撮るために寄った。
すると温泉街からこちらへ大勢の生徒さんたちがやって来た。
自然と像の周りに集まる。
この後、急いで集合写真の撮影が始まった。
何日も晴れたが、明日から曇りや雨が混じり、寒くなるらしい。
ただ時おり晴れ間も期待できそうだ。
晩秋らしくない気象 紅葉の色々 馬路村の柚子 コロナの三波
お天気が続き、本日髙田では22,7度まで上がった。
11月の後半なのに10月よりもずっと好天に恵まれ暖かい感じがする。
なぜか美術館の庭は例年になく色鮮やかに紅葉し、それが木ごとに移って行くのが見て取れる。
同じカエデでも既に散っているものから、ようやく赤くなり始めたものまで様々である。
庭の木は造園屋さん、ホームセンター、ネットなど経由がまちまちで、同じような木でも紅葉の進行が随分違う。
産地が異なるため、それぞれふる里の流儀を頑なに守っているのであろう。
これは25年前、造園屋さんが植栽した場所。
産地が揃っているので、ドウダンツツジやモミジはそれぞれ紅葉時期が同じようだ。
手前の黄色のカエデはもとからこの土地に自生していた。
美術館の駐車場を造るにあたり、根が掛かるので切りましょうか、と提案された。
当時小さかったが、鮮やな黄色になるので、一部の根を切って残してもらった。
いま大きくなり、見栄え良く紅葉する。
左手に見える二本のカエデが急に赤味を増してきた。
庭では先に落ちた黄色の葉が、芝生に愛らしく散らばっていた。
最後は上掲した二本のモミジが赤い葉を沢山散らして庭の落葉が終了する。
本日患者さんから頂いた白菜と大根。いつも上手に作られ、スタッフの分も下さる。
今夜大根は里芋と一緒に煮物となって出た。
テレビで垣間見た丹波の焼き栗をネットで取り寄せた。
冷凍して届いたものを室温解凍し、一部をレンジに一部を解凍後そのまま食べてみた。
焼いたものは風味があり、焼かないものはとても甘みが強い。
本日東京の友人から、過日届けた新米のお返しにと、ふる里高知県の柚子製品が沢山届いた。
高知県の東部にあるらしい馬路村(うまじむら)の柚子加工品の数々。
柚子ジュース、柚子胡椒、寿司つゆ、柚子オイルetcまで柚子一色。
居ながらにして遠い高知県の村に寄った気持ち。
大手ブランドの品もあった。
電話をすると、再びコロナに対する緊張感が高まっていると話した。医療関係者なので、自分が罹ると病院や地域に多大な影響が生じる懸念を強調した。
診察の現場はパーティションで仕切られているが、横から顔を出して話してくるお年寄りがいる、などと言って笑った。
外出は近くの多摩川周辺を歩く程度らしい。同業として背負っているものが同じなため、事情はよく分かる。自分もヒマがあれば今まで以上に一人で出て、外気外光に触れるようになった。
新潟県で発生中の二カ所のクラスターから、感染力の異様な強さが窺える。特に高齢者施設における現在まで43人もの大規模感染は、重症者が出ないことを祈るばかりであり、現場の緊張と大変さは想像以上のものがあろう。
メグスリノ木、マユミ、ニシキギ。
このところ何度か庭の紅葉を挙げさせて頂きました。
去る日、メグスリノキを載せましたが、名前からして変わっていますので、その紅葉の経過とともに名の由来などを少々記したいと思います。
平成7年の造園の際、庭師さんが紅葉が綺麗ですよ、と仰って植栽されました。以来砂地にも拘わらず、夏の暑さにも耐えて辛抱強く成長しました。
メグスリノキと目薬の関係は、戦国時代に樹皮や木部を砕いて煎じたものが眼病に効くという民間療法に由来していると書かれています。成分分析など一定の科学的検討がされ、疲れ目などに対して煎じ薬やお茶パックなどの形で販売されているようです。
新緑もいいのですが、見所は何といっても最も美しい紅葉の木の一つと言われる点です。
確かに多様な色合いに分かれて始まり、全体が赤くなっていく様子は一見に値します。
以下約10日間の紅葉の様子を並べてみました。
一枝とってテーブルに置きました。枝先に三枚ずつ葉がついています。
話題をもう一つ。
美術館の右前の庭にニシキギとマユミのよく似た木があります。1,5~2メートル少々の低木ながら、両者とも一生懸命に紅葉します。
両方とも葉は小さいのですが、ニシキギの方がマユミよりも一回り大きいです。
良く似た木は、幹にはっきりした違いがあります。
ニシキギは幹に沿って平たい翼のようなコルク質の突起が連なっている。
マユミの幹はつるりとしています。
紅葉ではマユミはニシキギ以上に赤くなります。
駐車場で降りて美術館に向かって右側に数本ずつありますので、よろしければご覧下さい。
ニシキギギの翼風の突起は変わっていて面白いと思います。
紅葉の庭とメグスリノキ カザルス・トリオなどのベートーヴェンを聴いた。
良く晴れ渡った木曜日は午後仕事休み。美術館の庭の木々は色づき、澄んだ日射しに映えていた。
庭はヤマザクラ、松、ハンノキ、コナラなど元から自生していた木々に、25年前から植栽を続けたものが混然一体になっている。植栽したものの多くは落葉広葉樹の雑木のためとても成長が早く、当初のものは下に立つと見上げるほどになった。
大きくなった分、一段と彩りが目を引くように思われる。好天の本日、二三の角度からの写真を載せてみました。
西側の庭。カエデのほか中央にメグスリノキが色づいている。
末尾にメグスリノキを近くから撮ったものを載せました。
上の写真を撮った美術館裏の場所。
皆様には今春入れたこの椅子テーブルに座って頂きました。
黄色が美しいカフェ前のモミジ(左)とイタヤカエデ。
イタヤカエデは植えて25年、モミジは8年ほどが経ちました。
玄関左から、右に株立ちのアオハダ、向こうにマユミやニシキギの低木。
前述したメグスリノキです。
この木の紅葉は陽の当たる所からグラデーションになります。
赤、ピンク、オレンジ、黄色、うす緑など、とても上品です。
※ご覧になりたい方には、スタッフがご案内致します。
さて午後、A氏がベートーヴェンのSPレコードを持参されました。
実は12月12日{土曜日)に恒例のSPレコードを聴く会が予定されています。今年はベートーヴェン生誕250周年のメモリアルに当っていますので、特集としてそれに沿ったレコードを掛けることになっています。
本日A氏はその試聴に、何枚かレコードを持参されたという訳です。
ピアノ三重奏曲第7番「大公」のレコードアルバム。
1905年から約30年間続いた歴史的なカザルス・トリオによる演奏。
コルトー(ピアノ)、ティボー(ヴァイオリン)、カザルス(チェロ)による
迫力と気品にあふれる演奏が臨場感をもって再現されました。
上掲した1927~28年録音のレコードラベル。
主人の声を聴くニッパーは時代と共にいっそう貴重になったようです。
心配していたコロナの流行期に入りましたので、開催の詳細は状況を見ながら検討することに致しました。
黒く垂れ込める雲 今冬はどうかお手柔らかにお願いしたい。
午後から夕刻へ、ぐぐっと気温が下がり、負けずに雨も激しく降った月曜日。
午後1時半ころの水田の雲。
重そうに垂れ込めた雲の下に何すじも降水雲が見られた。
近くの潟川の揚水ポンプ小屋に桜の木があり、そこに雀たちがよく集まる。
今日もジュ~と木全体が鳴っているように賑やかだった。
一部は下の庭に降りて草の種を食べている様子。
さていよいよ今年の雪が気になる。
今の所、皆様口を揃えて、今年は大雪ではと仰る。昨年が余りに楽だったので、遠慮されている節も窺われるが、妙高山の早い冠雪などから漠然と大雪の雰囲気が漂っている。
本日在宅回りの車は思いっきり雨に叩かれ、いっとき細かなミゾレが車窓を伝った。
私どもや鳥たちのために、とにかくお手柔らかに、お手柔らかに、お願いしたい。
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