今夜のコンサート カッチーニの「アヴェ・マリア」。

2024年10月18日(金曜日)

本日やや暑さが戻った日、夕刻に頸城区希望館で魂の響きと銘打った「プラハ オーボエトリオ」のコンサートがあった。

世界で活躍するチェコのオーボエ奏者ヤン・トゥーリ氏とヴァイオリニストヴィクトル・マザーチェク氏、そして我が上越市は吉川区出身の市村幸恵さんのピアノを加えたトリオの演奏会。

プログラムは前半からバッハ、シューベルト、モーツアルト、チャイコフスキー、そして休憩。後半はドヴォジャークが三曲、スメタナの「我が祖国」のモルダウがフィナーレだった。アンコールに「浜辺の歌」と「夏は来ぬ」が演奏され会場に熱い感動が残った。

幸恵さんは武蔵野音大卒業後、 第19回国際芸術連盟新人オーディションに合格。幸恵さんのえんそうを聴いたのはプラハ音楽院留学が決まった年、支援者の一人柿崎区S氏宅で壮行演奏会が行われたのが最初、以来市村さんを聴くのは7回目になると思う。

この度のオーボエトリオは昨年の今ごろ大潟区で聴いていたが、プログラムががらりと変わっていてまた新鮮だった。希望館はずっと大きかったのだが、遅めに着いた駐車場はいっぱいで最も遠くに止めた。

素晴らしいプログラムの中で市村さんのソロの重厚なシューベルトは心に響いた。さらにトリオによるカッチーニの「アヴェ・マリア」は市村さんのピアノが刻む和声が二人をリードし、名曲はいっそう大きく深くなった。

幸恵さんはそもそもスタイルと姿勢が良く、この日背中が大きく開いた濃紺のロングドレスがとても似合っていた。詳しくないことだが、手のフォームや運指も非常にエレガントで、動く一級の芸術の如く思われた。

明後日20日(日曜日)には14:30開演で、はーとぴあ中郷で演奏会があります。

さてカッチーニの「アヴェマリア」はMj7thコードが随所に現れる切ない曲。聴いていて亡くなったばかりのA氏を思わずにはいられなかった。
氏の生前樹下美術館のカフェで持参されたSPレコードをどれだけ聴かせてもらったことだろう。カッチーニのアヴェマリアの歌もみんなで聴いた。


カッチーニの「アヴェ・マリア」

今夜会場にA氏のレコードを一緒に聴いた方がおられ、休憩時間に同じ事を仰った。

この先折に触れA氏のことを思い出すことだろう。無理と分かっていても、願わくばまた現れてもらいたい、それだけしかない。

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