ツバメの巣を見ていたらひっくり返ってしまった坊や。

2016年9月5日(月曜日)

あるお宅に伺うと、よく外孫さんの話を聞い
てみる。
いま小学二年生の男のお子さんだが、保育
園の時から新幹線が大好きだった。

保育園当時、実家に遊びに来ると紙に新幹
線の絵をいっぱい書き、部屋や廊下にセロテー
プで繋いで貼って帰った。

絵は今もそのままで、自分や親の顔も描き込
まれているらしく、見ていて幸せな気持ちに
なる。

感心したのは描く事への集中力だった。
機関車と車輌の筆致は作品ごとにスピード感
が異なっているが、細部に全く手抜きが無い。
違いはその時、時間が十分あったか無かった
かだけで、いずれでも見応えがあった。
このような時間と集中力のことで棟方志功を思
い出したほどだった。
またどんなに急いでいても車輪や顔の円がき
れいで、特異な才能を感じさせられた。

一年生になった昨年、当地に北陸新幹線が開
業すると早速パパに乗せてもらったが、姿勢を
正して座り、じっと前を見て感激を噛みしめてい
る様子だったという。
今年は念願の京都鉄道物博物館に連れて行
ってもらい、ご両親の理解にも心温まる。

一方、この夏の坊やは玄関に巣を作ったツバメ
の子育てに夢中だったと聞いた。

そのツバメの最後の子育てが終わる頃、突然
玄関でドタッという音がしたので、ママが見に行
くとランドセルを背負った坊やが仰向けに倒れ
ていたという。

上を向いて巣のヒナたちを見ているうち、ランドセ
ルの重さでひっくり返ってしまったらしい。

細くて小柄な二年生だというが、何ごとも夢中に
なる子には、色々と可愛いエピソードがあって微
笑ましい。

ランドセルのお陰で頭を打たずに済んだようだが、
近頃のランドセルは重いらしいですね、と実家の
おばあちゃんが笑いながら言った。

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