小雪降る蘆の入り江の白鳥は何処も行かずただ添い合へり。

2012年1月8日(日曜日)

小雪の日曜日。雪が少なく県立大潟水と森公園は楽に歩ける。枯れ蘆に落葉樹の木立が静かだった。

 

岸近くにハクチョウが二羽はねを休めていた。一羽はコハクチョウ、一羽はオオハクチョウの若鳥のようだった。種類がことなる者同士が一緒に居るのは普通だろうか。

 

鵜野池の蘆原公園である鵜ノ池の美しい枯れ蘆

1二羽のハクチョウ
気になる二羽

小雪降る蘆の入り江の白鳥(しらとり)は何処(いずこ)も行かずただ添い合へり。

2二羽のハクチョウこのあたりの鳥たちは基本的に餌付けされていない。

二羽は行き帰り同じ場所に居た。オオハクチョウが手前のコハクチョウを見守っているようにも見えた。この時間、普通ハクチョウたちは食事のために田んぼへ行く。仲がいいだけならいいが、昨年のこと もあり少々心配だった。

 

夜、妻が本を読み満を持して臨んだ平清盛は中身がいっぱいだ。“遊びをせんとや生まれけむ”。梁塵秘抄も満を持して歌われた(やや歌われすぎたかな?)。人物達は妻が要所を説明してくれるので分かりやすかった。

 

昭和60年前後、ひどく孤独でキツかった時代。ある小説の主人公の回想で初めて梁塵秘抄に出会った。その頃新潟市のイタリア軒の画廊で、同抄の一節にある以下の歌の軸を求めた。

 

仏は常にいませども、現(うつつ)ならぬぞあわれなる、
人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見え給ふ。
 

 素朴な地蔵の絵が添えられた軸は脚本家・高橋玄洋氏の筆だった。居間に掛けて随分慰められた。以後この歌にもよく出会った。梁塵秘抄は時期を置いて繰り返し流行るのか。

スケールの大きさで「平清盛」はよく見られるのではないだろうか。

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