明日から始まる「絵付け陶芸三人展」の準備をした。

2023年10月18日(水曜日)

本日総出で明日からの「絵付け陶磁器三人展」の展示準備をして終了した。

今年の陶芸ホールは「齋藤三郎 壺展」、「館長の写真展」、「館長の絵画展」、「篠崎正喜展」とめまぐるしく企画展を続けた。展示構想、撮影、告知、広報、搬入搬出などが連続し非常に忙しかった。

年だからもうのんびりするのが普通なら、私の場合、年だからこそ慌ただしくなるのを否めない。慌てるし疲れもするが、何よりも張り合いが前に進ませてくれる。

展示してみると、赤絵の黒岩卓実さん、色絵金銀彩の鈴木秀昭さん、九谷の正木春蔵さん、三人の作品は等しくとても楽しい。それぞれ色が冴えているうえ筆致に緻密、軽快、繊細など三様の個性があり、特異な作風が一貫し観ていて飽きない。

キャプションと共にケースに収まった場内を見ると、力作の迫力と作品の楽しさがホールに満ち、あらためてワクワクした。

展示作業の最後は照明。渡辺電気さんにやってもらっているが高い所の作業はいつも心配で気を揉む。

 

入って直ぐの黒岩卓実さんの大きな赤絵深鉢。肌色の柔らかな地に菊、蝶などが見込みに、独特の動物模様が胴回りに、いずれも速筆で描かれ、添えられる緑に大胆で味わい深い赤が冴える。入って左回りに黒岩作品が続く。

正面に近づくと鈴木秀昭さん作品に変わる。上掲は抹茶茶碗。いずれの器も宇宙や曼荼羅の形象が金・銀・色絵によって驚異的な緻密さで埋め尽くされ、哲学的な雰囲気が漂う、

 

 最後は山代温泉の正木春蔵さん。九谷の伝統と中国や半島の研究を土台として、独特の間と一種飄々とした文様がセンス良く描かれる。かって数回窯を訪ね、食事をご一緒したことがある。

お三人とも様々な雑誌でよく取り上げられ、東京はじめ日本各地の有名店の展示会は常に好評を博している。

陶芸室の18の展示台に38作品を展示しています。
年度末まで本展示を継続いたします。晩秋から初冬へ、日々変わる空を味わいつつどうかお寄りください。

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