柿崎海岸で一羽の千鳥に出会った。

2023年9月24日(日曜日)

昨日午後遅く柿崎海岸を歩いた。賑やかな所が苦手なので海水浴が終わりシンとなったはずの海を見たくなった次第。
大抵はシーグラスを探しながら歩くが、採る人が沢山いるようで見当たらない。お目当ての雲も平凡で波はぽちゃぽちゃと退屈そう、釣り人も少なく写真向きの眺めでは無かった。

東の方向の眺め。

何かあればと西の方、柿崎川河口を目指した。

沢山の足跡。

ほぼ真っ直ぐなのは散歩する人や釣り人の移動か。色々曲がるのは犬を連れた人やビーチコーミング(打ち上げられた漂流物の探索)の人なのか。足跡一つ一つの向きも真っ直ぐもあればひどいガニマタの人もいた。それに行きも帰りもあるので面白い。

私の足跡はあっちへ行ったりこっちへ来たり。右足が少し開くのは何年か前に確かめた通りだった。ひどいがに股の人は長い間過酷な労働をされたのではと想像した。

河口まで来て折り返すとシロチドリが一羽前を走った。

 

写真が示す時間をみると上掲写真の間、4,5分まったく動かずにじっとこちらを見ていた。その間、立ったりしゃがんだりしてアングルを変えた。

しばらくすると僅かずつ移動、こちらもそっと動く。

 

ずっと私を見ているようだが、時折視線を外し向きを変えたり歩いたりする。

 

およそ鳥の顔は(生きものすべてかもしれないが)正面は少々怖く威嚇的な表情に設計されている。宜しければ大きくしてご覧下さい表情がいっそう変わります。

穏やかな横顔。

後で写真の時間表示をみると40数分、立ったりしゃがんだり、少し移動して撮った。鳥の夕ご飯時間だったかもしれない、迷惑を掛けたようだった。

すっかり暗くなったので離れた。普段は群れている千鳥が一羽だけ。今春だったか、もっと何羽も見た。どこかに群がいるのか、酷暑で数を減らしたのか、一羽だけは寂しそうだった。

振り返ると海藻などを
突っついていた。

陽が沈み。

河口でボラが沢山跳ね。

没した陽が飛行機雲を染め。

もう鳥も見えなくなった。

何も撮るものが無いと思っていた海岸。やはり歩けば何か、ある意味特別な何かさえある。そう言えば私の写真はずっとこんな調子だったように思う。

ところで以前母が亡くなってしばらくの間、柿崎海岸のチドリは母の化身かもと勝手に想像していた。
昨日、長時間目の前にいるのを見て、小さな声で「母さんですか」とついに言ってしまった。すると驚いたようにピクッとしてからまたこちらを見ていた。チーと鳴いて返事でもしたらそれこそ大変なことになる所だった。


樹下美術館で長く流れている「浜千鳥」。

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