懐かしい2002年初個展の作品など。

2023年7月31日(月曜日)

8月15日で終了する小生の絵画展。連日の猛暑のなかご来館頂き有り難うございます。本日昼、お見えになったお二人と話をする機会がありました。

お一人は今日で絵画展三回目の来場ということでとても恐縮した。
もう一人の方は2002年5月に上越市本町の大島画廊で初個展をした際、販売した水彩画「姫桧扇水仙(ひめひおうぎずいせん)」を持っていると仰りスマホの写真を見せて下さった。

同画廊の作品展からもう20年は経っている。大方の作品はパソコンに入っているが、見せて頂いたものはそこに無くすっかり忘れていた。
球根とヒゲ根が花の脇に描きこまれ、一瞬やる気満々の頃が蘇って懐かしかった。大切にして頂き有り難いと思った。

大島画廊では販売作品と非売品を分けて展示した。初日の昼近く、画廊にいた妻から“ある方がどうしても非売の2点がほしいと仰り、帰ろうとしない、早く来てくれませんか”と電話が入った。仕事を終えて出かけると、良く知ったご年配の方が待っていた。
「竹にからまるえびずる」と「栗」が欲しいと仰る。えびずるは自分が持ち、栗は世話になっている長野県小布施の栗店に贈りたいという。2点とも私自身最も気に入り非売にさせてもらっていた。
いくらなら売って頂けますか、とずっと切なそうな顔をされているご老人。うーんとしか言えない私。しかし根負けしてしまい、根拠も無しに5,6万では、と口にした。
「では6万で、有り難うございます」と老人が笑顔になった。
今度はその絵と別れる私が辛くなる。
“但し今後個展をするような場合、お貸しいただけますか”と言うと、もちろんです、と応じられ商談?が成立した。

以下は代替わりした同家からお借りして展示中の「竹にからまるえびずる」。

入り口正面の「竹にからまるえびずる」
絵画サイズはA3です。
影もしっかり付けていました。

以下二カ所の細部です。

 

画材エビズルは患者さんが持ち込まれ、当時左の笹に巻き付いていました。それを右に竹を描き加え、笹には更にしっかり巻き付けて「共生」の意味を込めた経緯があります。

ちなみに以下パソコンにあったその時の「栗」です。

実が一つだけの栗。イガの1本1本を描きました。

三度目と言う方が以下「キレンゲショウマ」を指して天才的と仰ったではありませんか。これだけは返事に困りました。

「キレンゲショウマ」

上掲の部分です。
葉脈に囲まれた区画ごとに陰影を付けました。

現在朝ドラ「らんまん」で牧野富太郎翁のことが放映されています。「そのことで観に来られる人がいるのではないでしょうか、良いタイミングでしたね」とお二人。

自画自賛はしないつもりでしたが、結果はそうなりました。
何かと皆さまにはお世話になっています。

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