日曜名作座のテーマ曲。

2022年1月17日(月曜日)

前回のブログで小関裕而作曲NHKラジオ放送「ひるのいこい」のテーマ曲の事を記した。そこで最後に同氏作曲のラジオ放送テーマ曲をもう一つ、「日曜名作座」を挙げた。

時々その放送を耳にしたのは、高校時代の下宿部屋。当時自分のラジオは自作で、バリコンに抵抗とコンデンサ、それにトランジスタを一個使ったものをイヤフォンで聴くのが精一杯だった。
(勿論1球~3球スーパーなどと称するスピーカー式の真空管ラジオを手作りする同級生もいた)。

放送時間は22時台と案外遅く、実家から帰った日曜の夜、布団の中で雑音だらけのラジオで時々聴いた。雑音にもかかわらずテーマ曲だけは不思議とはっきり聞こえた。

一度ミステリー風な放送があった。夜遅くシンとした下宿の二階で耳を澄ますと、“その時、小さな黒い影が部屋の暗がりをさっと横切った”というような一節が読まれた。
自分一人が起きていようかという昔の寺町の夜。まだお化けは居ると思っていたので、それをとても怖く感じた。

 


作品はナレーションを入れながら原作が脚色されている。
森繁久弥と加藤道子の朗読は優れ、一人何役もこなした。
ちなみに加藤さんは一人8役の経験があり、
第一回紅白歌合戦の司会もしたらしい。

二人の放送は、1957年(昭和32年)から2008年(平成20年)まで51年間にわたり放送され、その後西田敏行、竹下景子両氏に受け継がれているという。

放送された作品について詳しい記憶はない。だが30分の放送は効果音や音楽が付いていて、それを暗い部屋で耳をそばだてて聴くと映画などとはひと味違うリアリティがあった。

ビヨンーという独特の響きを持った冒頭のメロディは当時電子楽器かと思っていたが、ピッコロとファゴットなどだろうか。
小関裕而氏の印象的なテーマ曲は暗闇の奥深く届きそうであり、放送にピッタリの名曲だと思う。

また降り始めている。どうか少なめにお願いしたい。

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