白鳥雪田に入る。

2021年12月28日(火曜日)

禅語に「白馬入蘆花(白馬蘆花に入る」)がある。中国から入った禅の書「碧巌録(へきがんろく)」にある言葉だという。
白馬が白い芦原に入ると互いは明確に存在しながら一体となって溶け合う。禅では生死、清濁など相対する有様も同じように捉えようとする。
このことは一定のイメージは出来るものの、禅が欲するような理解はなかなか難しい。

ところで白馬ではないが、白鳥ならいま近隣にいる。
雪が降るまでの田で白く際立っていた白鳥。それが本日雪の田では近づかなければ分からないほど雪田と溶け合っていた。

 

黒いくちばしと足が見え、動くと居るのがはっきりする。
日射しが強ければ影が出来るので分かりやすい。
しかし本日のように曇りだと影もわずかで区別が付きにくくなる。

 

若鳥の灰色はある種幽玄で、その上表情はとても優しい。
来年は真っ白になって飛来するのだろう。

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