始まる個別接種に向けて。

2021年4月30日(金曜日)

私の所は自分のほかスタッフ3名の零細。それがかかりつけの方に限定してコロナワクチンの個別接種に手を挙げていた。
インフルエンザワクチンとちがって、コロナは保存管理や接種方法が厳密。しっかり日時を決めて予約し実施しないと、効果やワクチンに無駄を生じかねない。

接種に関する皆様の関心は想像以上に高く、早く済ませたい、という気持が当初から伝わっていた。集団接種の会場は他区でかなり遠方のため、近くで済ませられるなら助かる、と仰り予約が殺到した。家族から会場へ連れて行ってもらう手間が省けることもあったようだ。

当院の規模を考え360人で締め切らせてもらった。一人2回計720回の注射予定になった。
実施に向けた資料が次々届き、リモートなどで説明会に参加、ワクチン配分の実際が決定され、2回のミーティングを行い、皆様個々のスケジュールが決まった。
実施期間中のある日から5人分の注射器が6人分に変わることとなり、一日5または6の倍数予定、三週間後二回目の同時刻設定もあり複雑なスケジュール負荷に悩まされた。

お年寄り達は電話の内容を正確に覚えられるとは限らない。念のため外来された方には日時を書いた予約票をお渡しし、その他の方には電話で調整し、本人またはご家族に窓口で票を手渡しすることが始まった。手間は掛かるが,小さな地域で接種が増えるならば、それにこしたことは無い。

 

積まれたスケジュール表と予約票。

 

予定日を決めて予約票を用意し、その方達に電話をして取りに来て貰う。
二台の電話を使いスタッフは連絡に忙殺されていた。

特別な日時を設定せず、日常診療の中6週間掛けて全スケジュールを終了する予定。
事故を起こさないこと、ワクチンの残を最小限に留めること、スタッフや私自身過労しないことを配慮し、無事の遂行を心から願っている。

複雑な実施に向け、熟慮しテキパキ動いてくれているスタッフに深く感謝している。

一方全国に拡大する4波は誠に切ない。
前線で日夜奮闘する医療関係者がいる一方、夜間大勢集って酒飲みをする役人さんがいる。この国は何をしたいのか、支離滅裂で分からなくなることがある。

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