変わった植物ホオズキ かつて描いた拙ホオズキ。

2020年10月14日(水曜日)

ホオズキは変わっている。
夏にジャガイモの花に似た小さな花を咲かせ、花の後に青い萼(がく)が実を包んで膨らむと野菜に見え、涼しくなるに従って萼は赤い果実として見える。
そして今、萼は繊細な葉脈を金属細工のごとき網目として現わし、眼を楽しませてくれている。

 

中の赤い実はやや渋くどこか甘いトロリとして汁に包まれて細かい種を付けている。

子供の頃家にホオズキがあったようで、姉と一緒に赤くなった実を揉んで柔らかくし、そーっと軸と種を取り出した後袋状の実を鳴らした。
クチャクチャピュウピュウと、下唇を使って鳴らす。
海藻の仲間で海ホオズキというのもあった。
祭などで売られていたように思うが、こちらは高級品だった。

ついには楽器にまでなるホオズキ。美術館のは患者さんの家からもらった。
現在5、6本あるが、毎年少しずつ移動しているようであり、どこまで行くのだろう。

ちなみに以下はかつて小生が描いたホオズキです。

↑ホオズキ(透明水彩 2001年)。

 

ホオズキとヤマイモの実{透明水彩 2002年)。

 

ホオズキ(油彩 2014年)

 

2002年5月、市内大嶋画廊で初めて植物画の個展をした。緑色の額に入れ60点近く出し、店主に促され25点ほどに値を付けてみたところ、一日でみな売れた。サイズはB5~A3 で5000円から15000円だったと思う。
上掲した一番上のホオズキは4人の方が欲しいと仰り(かなり執拗に)、半年かけて同じように描いて皆さんにお売りした。
今になれば何か悪いことをしたように思うが、出ていった絵はその後どうなっているだろう。

 

個展をした年、民間の医学雑誌で紹介されました。
(ASAHI MEDICAL2002年12月号)

 

本日は庭のホオズキだけのつもりが、恥ずかしながら自分の事を沢山書かせて頂きました。

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