在宅医療は大事業 ヴァレンタインのプレゼント ジョージ・シアリング。

2020年2月10日(月曜日)

月1出向いている百才が近いおばあさんは、通い始めてから4,5年は経つ。
促されてベッドで目を開けると一瞬笑顔風な表情になるが、すぐに眠ってしまう。これまで骨折をしたり、執拗な呼吸器疾患や皮膚疾患、時に裂傷を負ったりして何度も病院へ行った。介護者にとって、寝たきりの方を病院に連れて行くのはその都度大変だった。

毎夜二時三時にもオムツを替える介護者の娘さんは、表向きには文句を仰るが、強い愛情をもって接しているのが分かる。
在宅医療というと場合によって美しく聞こえなくもない。しかし癌の方や長い要介護4,5レベルの方を看るのは、一種戦争のようでもあり、ご本人も寝ているだけではなく傷だらけになって戦っている戦士のように見えてくる。
概して在宅医療は一大事業だ。

本日の訪問で、おばあちゃんからです、と言ってお宅からヴァレンタインのプレゼントを頂いた。

 

介護者が作っているルッコラ。それにチョコレート。

 

今夜サラダになったルッコラ。

 


ジョージ・シアリングのマイファニー・ヴァレンタイン。
若かりし時代にラジオからよく聞こえたシアリングは幼くして視力を失ったピアニストで作曲家。
アメリカで活躍したが、晩年母国イギリスから大英帝国勲章を授与された。
1950年代であろう録音はモノラル。以前も書いたがモノラルのピアノは残響が少なく音がコロコロと丸く可愛く聞こえ、私は嫌いではない。

ここへ来て寒さが強まり、冬が意地をみせている。
今日も寒かった。

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