2019年12月10日
小春日和の田 田一面に光る蜘蛛の糸 白鳥と同じ二番穂を食べてみるその1。
昨日に続いてよく晴れた本日。
昼に美術館の南手に続く田んぼへ出てみた。
出て少し右手の田を見ると一面に白く光っているのが見えた。まだ納得出来る呼び名が無い、例のあの現象である。
光っているのは無数の細い蜘蛛の糸であることが見て取れる。
多角形に編んであるのではなくみな同じ方向に積もるように並んでいる。
わずかな風に揺られてふわふわと小さく波を打つ。
蜘蛛の糸に間違いないと思うが虫自身は見えない。
2014年以後、晩秋から初冬の好天の日の同じ光景を4回、このノートに記載したことがあった。
蜘蛛の糸に浮かんでいるような白鳥たち(2014年)。
当節の蜘蛛の糸に関して、雪迎え、雪送り、糸遊(いとゆう又ゆうし)、流れ糸、英語でバルーニング、gossmer(ゴッサマー)など、ウェブサイトに記載が見られる。
これらはには、この時節の良い天気の日、蜘蛛が尻を空に向けて糸を吹き出し、風に乗せると自らもその糸に付いて遠くへ旅立つ現象、ないし空中を浮遊する蜘蛛の糸、を呼ぶと記載されている。
但しgoo辞書のgossamerには草むらにかかったり空中に浮遊している)細いクモの糸、の記載があった。田んぼに掛かる雲の糸は英語はゴッサマーでよいのかもしれません。(※問題は日本語ですね)
私が見た冒頭の現象はちょっと目に分かりにくくても、出来れば逆光の位置で少し腰をかがめればかなり明瞭に見える。
過去、記載したものはいずれも同じような小春日和に見られた。一度だけ細い糸が空に飛び立ち、最後の方に小さな虫体が付いていたのを見た事があり、それがいわゆる〝雪迎え〟〝雪送り〟だったのでしょうか。
実は田だけでなく、ゴッサマーで言うように好天の日の芝生や枯れ草に、無数の蜘蛛の糸が揺れているの目にすることがある。
空中を飛ぶ蜘蛛の糸はまれにこれかな?というものに出合う。しかるに田んぼ一面の蜘蛛の糸とはなんであろうか。
空想するに、当節の穏やかな温かい日蜘蛛は糸を放つが、場所や時間により風が弱く、遠くへ飛ばなかった糸がこのように田に付いたままになるのではないだろうか、という考えである。また田んぼや芝生などには特有の小さな蜘蛛がいるのではないか、とも思っているが、如何であろう。
だがかように時節を決めて出現する明瞭な現象にも拘わらず、あまり一般に取り上げられないのを不思議に思っている。
以前何人かの農家の人に尋ねたことがあったが、そういうのは知らない、と仰った。
あるいは時節に敏感な俳人が詠んだり、季語として名付けていないのも不思議と言えば不思議なことだと思っている。
話変わって本日田に近寄ると稲の切り株から二番穂が盛んに出ている。
気のせいか今年は例年よりも沢山実っているように感じられた。
切り株が15から20㎝の高さ。その中から穂が出て先端が実っている。
穂の部分。
今まで二番穂はちょろっとしているだけであまり実が入っていないのではないかと思っていた。
ところが今年はしっかり膨らみ頭を垂れているものもよく目にする。
そこで一本、作主のナショカン(ナショナルカントリー)さんに失敬して取らせてもらった。
持参した本に乗せた穂。
手に取るとかなりしっかり実が入っている感触。
爪を使ってかろうじて米を取り出した。右はモミガラと実が無かったモミ。
脱穀、籾すりをして採れたのは20数粒の玄米。明日もお天気らしいのでナショカンさんにお断りしてこの二三倍を採り、ガーゼに包んだものを炊飯器に入れ、一緒に炊いてもらおう。
今年は例年以上に白鳥の数が多く感じられる。雪が降らないせいもあって鳥たちは一心不乱に二番穂を食べている。彼女らはモミのままで一向に困らないらしい。
その白鳥と同じ物を食べてみる。どこか幸せな予感。
追加です:田んぼで見てきた蜘蛛の糸。本日gossamerという英語に出合った。最後の頼みは例によってYouTube。
gossamerで試すとテントに同名の商品があるらしく、テントばかりが出る。
gossamer on fieldで探すと幾つかの動画がありました。
この動画は部分的ですが、本日見た田んぼの様子に似ています。
YouTubeは本当にさすがです。
一方国内のサイトは蜘蛛のバルーニングで調べますと少しずつ分かってきました。後日再度書いてみます。
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