去る17日日曜日の「堀口大學展」のこと。
去る17日日曜日のこと、荒れ模様の午後長岡市へ
「堀口大學 展」を見に行った。
同展は12月2日~1月8日まで開催される。この
度大學のご長女堀口すみれ子さんから知らせがあ
り、当日お会いできる時間が約束約束されていた。
早めに会場入りして展示を見た。
審美眼に優れた詩人が著した膨大な書物と趣味の良
い遺品が館内いっぱいに展示され、一般の絵画展など
と一味異なる優れた個人の生活と生涯に触れることが
できた。
会場入口のタペストリーはアポリネールの詩集
「動物詩集 又はオルフェさまの供揃い」から作品
「猫」とデュフィの版画挿絵が掲げられている。
猫
我が家に在ってほしいもの、
解ってくれる細君と
散らばる書冊のあいだを縫って
踏まずに歩く猫一匹、
命の次に大切な
四五人ほどの友人たち。
93ページの展覧会カタログ。表紙「鳥と雲」は長谷
川潔の版画であり、1921年の大學詩集「水の面に書
きて」の別刷、挿画。
会場には、終生心の父母と敬愛した与謝野鉄幹・晶
子の恋文、夫妻の短歌、遺品からはじまり、両親、家
族とともに若くして世界を駆けた15年間に於ける原稿
や写真および愛用品が続く。
館内を巡ると堀口大學の装幀へのこだわりがわかる。
大正期に始まる長谷川との表紙、挿画によr協働は熱
いものがある。
さらに昭和初期の絢爛とも言える装幀文化の中にあ
って、豪華な限定本など装幀は百花繚乱の趣が見て
とれる。
本とその装幀は当展の力点の一つで、古来西洋独特
のものだった革装幀について大學は、日本の古典には
馴染まないものとして、文化の根本的な相違を指摘して
いる。
当館収蔵「水の面に書きて」。長谷川潔にの表紙。
水の面に書きて、は何刷もあり長谷川による異なる表
紙や扉絵が施されているようだ。
当展は「美と文学の探究者」の副題の通り親交した画家
たちとともに永井荷風、西條八十、三島由紀夫、佐藤春
夫青柳瑞穂など文学者との交流を示す関係資料も豊富
に展示されている。
1920年代、世界的な人気を博していた詩人ジャン・コク
トーとの交流が生まれている。大學は彼の詩集訳詞に積
極手に取り組み紹介している。コクトーは絵にも優れ、そ
の書籍は流麗な人物デッサンによって飾られ、会場で独
特の流れるような線で描かれた人物画を多数見ることが
できる。
また1930年代にはサン=テグジュペリの「夜間飛行」ほ
かを翻訳していることを知った。
さて大學は1945年7月妻の故郷である新潟県の関
川村(現妙高市)に疎開、同地で終戦を迎え、時経ず
して父を失くしている。
翌1946年1月に高田(現上越市)南城町に移ったが、
1950年6月神奈川県葉山町に転居するまでの足か
け6年上越地方に仮寓したことになる。
敗戦による混乱と物資困窮時代にも拘わらす、当地方
に於いて気力を振り絞り一気に5点の詩集を刊行した。.
以下はいずれも樹下美術館が収蔵する関川および高田時
代に出版された詩集。
いずれも1945~47年(昭和20~22年)の発行で「山
嶺の気」は31ページの小冊である。「あまい囁き」の
表紙は東郷青児の細い線とわずかな着色で刷られて
いる。
もう一冊の「人間の歌」の経緯が少し切なかった。
つまり、あとがきによれば、自身のの作詩集は1925年
の「砂の枕」以来20年ぶりということだった。もちろん
その間に何篇もの訳詩集を刊行しているし、きわめて部
数が限定された私家本「ヴェニュス誕生」はあったが、一
般的な発行は長く途絶えていたという。
私にはその訳を知る由もないが、やや辛さが感じられる。
だが上越地方の仮寓中、多くを作詩し過去分も含め集中
して出版を重ねた。
終戦によって重しが取れたのか、疎開先の食べ物が、それ
とも人情が良かったのか、あるいは妙高山の雄姿に押され
たのか、生活ひっ迫だったのか、いずれにしても詩人は当
地で心奮い立たせた。
展覧会会場まで60キロ、再度県立近代美術館を訪ねそ
の人柄に触れてみたい。
慣れないパソコンで四苦八苦し、ミス文が多く失礼しました。
まだあるかもしれません。
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