悪いワルナスビ。

2017年7月12日(水曜日)

現在あちらこちらの路傍や空き地に以下のナスに似た花が咲いて
いることだろう。

いつか書かなければならないワルナスビで、悪い植物である。

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●色々悪要素があるなかで最大のものがトゲ。
固くて非常に鋭いトゲが茎ばかりか歯の裏にも並んでいるため不用意
に触るのは危険だ。
生え始めの頃あたかもホオズキの苗に似てあどけなく現れるがすでに
トゲを有している。

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↑茎のトゲ

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↑葉裏のトゲ。

●繁殖が旺盛で除草剤も効きにくいうえ、種で増える以外に地下茎
を伸ばしてそこから次々芽を出して増える。
引き抜いても地下茎が残れば再生するので、切ったり刈るだけで駄
目。
駆除はスコップを用いて芋づる式に抜き挙げるか、根を残さないよう
引き抜くくことを繰り返すしか無い。

●おまけに秋になってつくプチトマト大の黄色い実は有毒だという。
●これが繁殖した土壌ではジャガイモやナスなどナス科の作物が育
ちにくいといわれる。
●ナス科野菜を攻撃するある種のテントウムシをひきうけて成長させ
る。

以上のように良いことが一つも無いワルナスビの排他的な要素は何
が原因で備わったのだろう。。
もしかしたら、その昔原産地の一つと言われる北米などにあって、そ
の実があまりに美味しすぎて絶滅しそうになり、再生への足がかりと
して旺盛な繁殖力と攻撃的な防衛要素を獲得する方向を目指したと
いうストーリーでもあったのだろうか。
こんなに悪いのには理由がありそうだ。

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ジャガイモの花のように白い花もしっかりトゲがある。

上記の写真は近くの空き地のワルナスビ。
樹下美術館の庭にも紛れているので毎年取り去っている。

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樹下美術館は緑陰涼し夏の庭になってきた。

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