2016年11月20日

19日の上京 展覧会 食事。

2016年11月20日(日曜日)

昨日11月19日土曜日は午後早く上京した。
20年ほど続けている二人の級友と夫婦で食事
をするためだった。

着いてすぐ国立新美術館の「ダリ展」に行った。
それが混雑していて30分待ちの行列だった。
幸い隣で「日展洋画部門」が開催されていたので
そちらに回った。

天下に名をとどろかす日展だが、実際入場する
のは初めて。
大きな作品が何室もある広大な展示場を埋め尽く
している。
一つの壁面に5,6点掛かっているが、妻と気に
入ったものを指さしながら回った。

以下はショップで求めた出品作品のポストカード
から。

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長野県中野市出身、三沢忠氏の「妙高山」

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東京都出身、石川實氏の「カサ松雪に立つ」

比較的親しみ易い作品が多かったが膨大な大作
に少々疲れて、カフェで一休みした。

夕刻の級友夫妻ら8人での会食は異なる味わい
の白ワイン二種で始まり、赤は野うづらのパイ包
み焼きに登場、一層料理を引き立てた。
チーズは出来るだけ匂いのきついものを5,6種
選んで、貴腐ワインで味わったが、どうしても駄目
なものが一つあった。

1年8ヶ月ぶりの酒なので体が驚かないようにゆ
っくり味わった。
セレクションはいつものようにKがソムリエとやりと
りしてリーズナブルかつ変化を楽しめるように決め
てくれる。

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どこかダリの作品を思わせる「野うづらのパイ包み焼き」

私の長男が以前からKに憧れていて、今回初め
て夫婦で特別参加した。
幾分緊張の面持ちだったが、終わって私たちの
ことを羨ましいと言ってくれた。

年取って胃もアルコール認容力も半減する。
それでも食べ物の事、ビートルズ来日の日の事、
志賀直哉、太宰治、シャルル・アズナブール、エ
ディット・ピアフ、互いの病、京都のことなどが語
られ、長男はインドでの失敗談を話した。

当日逸したダリ展は翌日20午前に変更する事に
した。

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2016年11月20日(日曜日)

昨日は国立新美術館のダリ展が混んでいたため、隣
の日展洋画部門を観たことを書かせて頂いた。
そこでダリ展の方を20日日曜日の午前、観に行った。

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「ポルト・ガドの聖母」の表看板。

幸いなことに行列せずに済んだが、館内は混んでい
て4重5重の列にまぎれて観た。

同時代の一般的な観点から出発し、激動の時代
に鋭敏に反応しながら変化していく仕事の流れが
よく分かる。

その結果作品は多岐で、穏やかな風景画、人物
への超接近、精神分析的な手法、大スペクタクル、
量子力学的な視点、商業デザイン、舞台、映像、
そして時代の寵児として自身が商品にまでなる。

ベラスケス、グレコ、ゴヤ、ピカソ、ミロ、などなどス
ペインは多くの画家を輩出しているが、個性的であ
る。
中でダリの乾燥した空と大地の透明な背景はカタル
ーニャの人ならではのものなのか。
これによって主要な部分が一層迫り出る。
だが注意深くしていないと、遠く小さく、あるいはすぐ
間近にテーマが補完されたり隠されているなど、一種
だまし絵の如く意図されていることもある。

意味と視点は重要だが、込められた記号や寓意を見
つけたり考える楽しさは一種エンターテイメントとして
も独特の魅力になっている。
難解としか言いようがないものも結構あったが、それ
らもダリ的と言えばいいのかもしれず、幸福な芸術家
ではないかと思った。

入館者の多くが若い人だったのも印象的だった。

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展覧会カタログ裏表紙のサルバトール・ダリ。
ぎょろりとした目とカイゼルひげ、見た目がまず
「芸術的」で、奇行やエピソードにこと欠かなかっ
た人は、実はとても繊細だったという。

見終えてカフェのテラス席で飲み物を飲んでいると
下にあるケヤキ落ち葉の道を思い思いに行き交う人
が見えて心なごんだ。

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展覧会を後にして、過日樹下美術館のコンサートで素晴
らしい演奏をされたチェリストの竹花加奈子さんがセット
して下さった昼食をご一緒した。

虎ノ門にある超高層ビルは51Fの広々としたレストランだっ
た。

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レストランのアプローチにあった巻いた板と鋼鉄の網
による椅子のオブジェはちゃんと座れる。

スペインで充実した音楽留学をされている竹花さん
の世界は豊かで、2時間の昼食を楽しませて頂いた。
午前はダリ、昼食は竹花さん、スペインゆかりの昼で
した。

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51階はさすがに高く、自分が知っている都心部は
すっかり様変わりしたが、まだ変わるのだろうか。

現在東京で建築中の建物はすべてオリンピックまでに
終わらせなければならない、という。

北陸新幹線のお陰で上京は便利になり、行きに寄った
西口の駅駐車場はこの度も満車だった。

二日にわたり長くなりました。

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