雀の歳月と容貌。
前回、樹下美術館の裏手の田んぼに来ている
雀の群を書かせて頂きました。
その中で、群の多くがくちばしに黄色味が残る
若鳥、と記載しましたが、雀たちの老若につい
て写真を拡大し以下にお示ししてみたいと思い
ます。
その年生まれた若鳥の特徴として以下がある
ようです。
・口角部分にヒナの頃から続く黄色味が残る。
・頬やのどもとにある黒斑は薄く小さい。
・目の位置が口角に近い。
・翼の模様が薄い。
など全体としてあどけない感じを漂わせています。
逆に年長の個体はくちばしが真っ黒、頬と喉元の
模様も黒く大きく、色調も黒く老けた感じ、苦労し
た感じが漂います。
前回の群から老若を選び拡大してみました。
三脚を使わず手持ち撮影のためにピントがしっか
りしていません。
↑1:群の中で最も若く見える個体(生まれて数ヶ月
以内か)。
口ばしに残る黄色味、頬やのどの黒斑が薄く小さい。
全体的にあどけない感じが漂う。
↑2:前者より少々早く生まれたと考えられる個体。
口角は黄色だがそれぞれの黒斑が濃くなっている。
↑3:親鳥に匹敵する個体(昨年生まれかもしれ
ない)。
くちばし全体が黒く、頬や喉の黒斑が大きく明瞭。
ところで一昨年の仕事場の庭で合歓の洞(うろ)
で営巣し子育てをした雀がいました。
室内から三脚を使って撮影しましたので、かなり
明瞭に撮れ、以下その親子の容貌を続けてみま
した。
1:親鳥(前年には生まれていた個体と考えられ
ます)
2013年5月29日撮影、同年二回目の子育て中
かと思われます。
くちばしが真っ黒、ほほとのど元の黒斑が大きく
くっきりして、堂々たる容貌。
目の位置も後退している。
↑2:上記の鳥の子で巣立ち直前のヒナ。
くちばし先端と口角が黄色、それぞれの黒斑は薄
く小さい。
目の位置が口角に掛かるほど前にある。
(あるいは口角が長い、または広いとも言える)
↑3:上記のヒナの巣立ち直後、巣を訪ねた若鳥。
2013年7月10日撮影、数ヶ月前の産卵で巣立っ
た鳥と考えらる。
それぞれの黒斑は濃いが親より小さく、目はやや
後退しているが、口角に黄色味が残っている。
最後に親子ではありませんが、ヒナとつがいと考え
られた二羽ずつの個体を載せました。
↑巣立ち後、親から給仕を受けている時期のヒナ。
2012年5月。
(給餌を受けている間をヒナ、自立後を若鳥と呼称
してみました)
↑産卵前に食餌するつがいと思われる成鳥。
2016年3月。
(子を産める時期を成鳥としてみました)
以上の写真から親鳥と子における外観の違い
は明瞭で、比較的短期間のうちに若鳥のあど
けない容貌は老成へと変化します。
雀の寿命はせいぜい2年前後、長くて2,5年
程度かなと漠然と考えています。
上の二羽のヒナは翌年には下の親のような外
観になり、産卵、育児をすると思われます。
その間、酷暑や秋冬の気候的試練、集団生活
への適応あるいは疫病などの過酷な関門をく
ぐり、人間の30~40倍の早さで年を取ること
が想定され、容貌にも反映されるようです。
(似たこととをコムクドリの子育てで感じたこと
がありました)
衣服や家もない生活と短い寿命は可哀想にも
思われますが、自然の摂理に黙々と従う様子
は立派に見えるのです。
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