今年度の展示ご案内その1 絵画 倉石隆。

2016年3月13日(日曜日)

本日は開館を前に手伝って下さる方と庭の手入れをしました。
また展示する作家と作品について観覧者様にお出しする作品案内文を作りま
した。
本日は倉石隆の展示について掲載させて頂きました。

今年から展示の観覧料は大人200円、中高生100円、小学生50円と値下げ
の予定です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今年度の展示ご案内 その1絵画 倉石隆
     2016年 樹下美術館

【絵画 倉石隆】  大正5年(1926年)上越市旧高田生まれ。父は第13師団を
高田に導いた初代高田市長。
高田中学校時代から絵を好み東京の太平洋美術学校に進み、同校で毎年デッ
サン賞を取りました。
兵役後、郷里の上越市高田に復員、1950年に再度上京を果たしました。
生涯人間をテーマに人の内面と存在を描き、少年少女向け小説の挿絵も生き
生きと描きました。
1999年9月14日~10月22日まで新潟市美術館で「倉石隆展」が開催され、
1998年11月19日、惜しまれながら82才の生涯を閉じました。
展示作品のテーマ  ー倉石隆の朱色
作品から朱色(バーミリオン)系が施された作品を展示しました。朱色は倉石隆が
好んだ色の一つです。
バーミリオンの主成分は貴重な硫化水銀のため大変高価な絵の具です。1970年
代からこの色がよく使われるようになりました。雪国で育ったためか華やかな色使い
が苦手と話したことがある作者が、強く暖かい朱色に精一杯心を込めて描いてい
ます。
向かって左から
黄昏のピエロ:樹下美術館では倉石隆のシンボル的な一枚と考えています。
孤独なピエロを暖かい色が包んでいます。ピエロは作者自身かもしれません。
鳩:世間から開放され、無心な鳩を楽しんで描いているようです。
室内の裸婦:ふんだんにバーミリオンが使われた大作です。作者はよく裸婦を描き
ましたが、女性の原型、あるいは母として見ていたのかもしれません。
更紗:白を混ぜた軟らかなバーミリオンで書かれた更紗(さらさ)の衣が気持ちよさ
そうです。女性を肉感的ではなく、安定した存在として描いています。
朱色のチューブ:朱色を好んだ作者。その人が愛情こめて丁寧に朱色のチューブ
を描いています。
チューブに見られるWNのイニシャルから英国の名絵の具メーカーであるウインザー・
ニュートン製と思われます。

 

2

 

倉石氏肖像写真 ありし日の倉石隆
背が高く、ファンによると強いオーラがあったそうです。

 2016年3月 樹下美術館

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

明日は齋藤三郎(陶齋)の方を掲載させて頂きます。

2016年3月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

▲ このページのTOPへ