2015年8月13日

待ち遠しい雨は今夜降るのか 今秋11月14日(土曜)に第3回SPレコードコンサート 作之助の墓参り。 

2015年8月13日(木曜日)

なか三日お休みして更新したブログ。
その分を補って本日13日もう一記事を掲載致しました。

ようやく猛暑が一段落した盆入りの日、雲多き空から結局雨は降りませんでした。
もうどのくらい降っていないのか判然としません。
まずサルスベリとキョウチクトウだけが、我が世とばかり赤い花を勢いよく咲かせています。

サルスベリ診療所の近く、お地蔵様のサルスベリ。

午後美術館に寄りますと、当館のSPレコードコンサートで蓄音機と盤の厚い協力を頂いているS氏が来られました。

蓄音機夏の昼下がりのカフェでSPレコード。

お客様が帰られた後のしじま、聴きましょう、と持参された二枚のSPレコードを掛けました。
・最初はJ・Sバッハのやや珍しいリュート曲で、歴史的なギター奏者アンドレス・セゴビアの演奏でした。
・次がエルネスト・ブロッホ作曲のヴィオラとピアノの為の組曲からウイリアム・プリムローズのビオラによる一枚でした。

セゴビアが奏でるバッハはこよなくロマンティックに歌い、
プリムローズによるヴィオラは1900年前後のかぐわしさをカフェに響かせました。

今秋の「SPレコードを聴く会」を
11月14日〔土曜日) 18:00開演 に予定致しました。

クラシック、ポピュラー、日本歌謡の古き豊かなレコード音をどうかお楽しみください。
お申し込みは樹下美術館の窓口か、電話
025-530-4155で受付致します。 

本日聴きました二枚はとても良かったので、相談のうえ今度のプログラムに入れることに致しました。

 

作之助墓所当方で守らせて頂いている盆入りの日の小山作之助の墓。
我が家の墓所の隣にあり夕方お参りしました。

那谷寺のご親切と「さるの釜」 高祖父玄作の見た釜のこと。

2015年8月13日(木曜日)

さて前回9日の北陸行き記事に旅先の親切を書かせて頂いた。

翌日の那谷寺では宝物の一つという茶釜についてお尋ねしていた。

実は過去の記事に、小生の高祖父・杉田玄作(1818-1874年)が残した「上京日記」を挙げさせて頂いた。
(当時の上京は京都への旅でした)
文久2年1863年9月7日金沢出発から始まる日記。
同月11日の今庄から栃の木峠の日に、秀吉公が陣所へ持参した古窯を見た、と記した上で釜の絵図が描かれてある。

上京日記の釜の絵図

この度の北陸行きで、予め那谷寺を調べたところ、ホームページに「秀吉公御物」として茶釜が伝えられている事を知った。
もしや玄作が見たものが那谷寺に伝えられているのかと思い、当日金堂を守られていた方にその事をお話し、
釜の拝見の可否をお尋ねした。

その方は熱心に話を聞いて下さると、釜は現在展示されておらず、しかも住職は所用で外出中ということ。
後日写真で宜しければお送りします、と仰った。
とても丁寧な方、と妻が述懐したほどの応対だった。

ところがその写真が帰った翌日早速届けられた

 

翌日届いた資料届けられたお手紙と「さるの釜」の写真、そして資料。

 香煎茶同封された聖之茶。

送られた写真の釜はまず霰(あられ)の肌がまことに美しく、
幾分撫肩(なでがた)がかった古芦屋(こあしや)の真形釜(しんなりがま)だった。
「さるの釜」として利休と秀吉が銘や由来を箱書きしていたのである。
鮮やかな肌、ふんわり落ち着いた腰の広がり、珍しい猿の鐶衝(かんつき)そして箱書き。
極めて上品かつ珍重な品物だった

ところが、玄作上京日記の絵図と説明を詳細に見ると、釜の寸法が非常に大きく、形も異なり茶釜ではなく湯窯のようである。
結局二つの釜の一致は無理なようだったが、このたびのことで那谷寺から受けた親切は身に余るものだった。

2017年、自然摂理(自然智)を背景に高野山 真言宗 別格本山の美しい那谷寺は,、開創1300年を迎えるという。
錦秋はことのほか素晴らしいと聞いた。
年を取ると、同じ本、同じ人、同じ場所へと傾く。
ぜひ再訪したいと念願している。

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