昨夕は福祉施設の納涼会 いつか真剣なイノベーションを。

2015年7月4日(土曜日)

近くの特別養護老人ホームに週一回回診のため出務していて、昨夕納涼会があった。
ここには平成12年介護保険施行の創立時から出務し、一度中断の後三年前から再び出向くようになった。

福祉施設は絶え間ない感染症の脅威、看取りほか増加する医療用件、質向上、ニーズ圧迫、コンプライアンス維持向上など休む暇がない。
加うるに近年いっそう厳しい経費節減のトレンドに晒されている。
そんな中で本日は100人ほどの職員が参加した。

懇親の1時間半少々はあっという間に過ぎた。
消耗しているはずなのにみな快活だった。
各人は個性的だが、こんなに優しい人間の集団があるのか、といつも驚かされる。
その上ある種いさぎよさや強さがにじみ出ているのである。

くったくなく振る舞う皆さんを見て、この人達が社会の重要な根底を支えていると思うと胸が熱くなる。

ある日の施設ある日の施設(以前に使用した写真です)。
中学生のボランティアが楽器を持ってやって来ていた。

ところで団塊世代の高齢化が始まり、10年後には大挙して超高齢化する。
おのずと介護サービスの量と質は激変しよう。
一方で新たな高齢者にはまだまだ元気な医療保健福祉の経験者も多いことだろう。
少々手許はおぼつかなくともOB,OGの経験とマインドは十分ではないだろうか。

施設で言えば入所しているそれら経験者と現役の医療、看護、介護職員が協働する形態は有望に見える。
去る6月某日、日本創成会議で、首都圏から地方への介護移住などという提案があった。
首都圏の介護力の総体は深刻な不足が想定されているが、如何にも奇異なアイディアである。
空洞化したタウンなどを利用し、専門職OB,OGを生かした持ち前の介護形態などは検討されているのだろうか。

常に物理的要因に押しまくられ、内実を考慮するヒマもない福祉。
しっかり腰を据えて新たな世代動向に備えなければ、いつまでも苦しい。

逼迫する費用に備え、消費行動の大胆な変革や企業の社会貢献など、真剣なイノベーションが望まれる。

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