ニセアカシアの課題。

2015年5月18日(月曜日)

上越市の犀潟付近から大潟、柿崎の一帯は国道やJR線に沿ってニセアカシアが満開です。

樹木強力な繁殖を続けるニセアカシア。

白い花と甘い香りは大変魅力的ですが、この樹の旺盛さは一種深刻です。
成長が早く、根を張って増えるなど一旦植栽されると管理の追いつく暇がありません。
根が浅いため倒木しやすいうえ、他の草木を弱らせるアレロパシー作用も厄介な点と言われます。

結果として従来の森林構造と植生の多様性を損なわせ、独特の茂りを拡大させることが問題になってしまいます。

花清純に香る花は美しいのですが。
コントロールが難しいのです。

JR線に沿って以前にあった松の植栽が部分的に続けられています。
しかし植える後から付近のアカシアも進出し、一緒につる性植物などを繁茂させますので植林の成否が心配されます。

国は「要注意外来生物リスト」で「別途総合的な検討を進める緑化植物」の一つに指定しているようです。
葛やセイタカアワダチソウの繁茂などとともに、ニセアカシアの寡占は環境の荒廃として、
具体的な取り組みが必要ではないでしょうか。

事情は広く国土の問題の様相です。
里や野を巡るテレビ番組でも葛やツタの繁茂で荒れすさぶ環境が随所に見られます。
国の「ふるさと創生」は経済ばかりでなく、荒廃する「地域の自然環境の回復」も課題にしてほしいと思うのです。

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