キューバと米国 大人の国へ 暖かなルーベン・ゴンザレスのルンバ。

2014年12月22日(月曜日)

雨交じりのみぞれの一日、美術館の周囲で20㎝、診療所では10㎝ほどの積雪で推移している。
しかるに現在夜8時半すぎ、数回昼間のような稲妻がカーテンを染めて大音響が響き渡った。

過日農産物を届けて下さった方の山間地区は一時2メートル近く積もったという。
雪に阻まれ帰宅できなくなった身内のために、家族が除雪機を乗せて救出に向かったとも聞いた。
さほど遠隔でなくても、地勢によって雪の状況は非常に大きな違いがある。

さて寒気の真っ最中、キューバとアメリカ合衆国が国交正常化に向けて動き出した。
反米の社会主義国と米国フロリダ南端とは、わずか150キロ足らずの距離だ。
近くの者同士を敵対させるような悲しい政治では本当に困るのである。

胸傷むニュースばかりの中、このたび両国が恩讐を越えて関係改善に向かうことになった。
これには米国の部分的な寛容さもあろうが、カストロ政権の(フィデル→ラウル)洗練さが、ものをいっているのではないだろうか。
当事者には複雑な要素もあるようだが何とか粘って上手く行ってほしい。

そもそもキューバは偶像やモニュメントなど指導者の美化崇拝を避け、貧しいながら医療に全力投球をしてきた。
そして野球や音楽が大好きなうえ親日国家である。

このたびのことは突然始まったことではなく、おそらく長く忍耐強い外交交渉が生み出した成果ではないのか。
好き嫌いの感情論のあげく、力を頼りに必死に固まるばかりのどこかの国々と違って、大人(おとな)だなあと感じるのである。


キューバのピアニスト、ルーベン・ゴンザレスの「Melodía del rio」。
川のメロディーという意味でしょうか。

 

明日は火曜日、定期休館日ですが、祝日ですので開館いたしてます。

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