合歓木のドラマ コムクドリの〝つがい〟に半生が過ぎる。
仕事場の二階から見る庭の正面に合歓木(ネムノキ)の老木がある。以前に書かせて頂きましたが、筆者の父が往診帰りに林から採ってきて植えた木です。私の子どもの頃なので60年くらいは経っていて、かなりの部分が枯れ始めている。
木にはカラスやスズメの常連以外に7,8種類の鳥が寄る。昨年初めてその木の洞(うろ:枯れ木が落ちて出来た空洞)に、コムクドリのつがいが営巣してヒナをかえしたのを見た。
彼らの外見は珍しくオスメスの区別がはっきりしている。ズームで撮って拡大された様子などはいずれも変興味深かいものばかりだった。一連のことはブログのために買ったカメラのおかげ、いや、ブログのおかげで出会えた楽しみだと思っている。
コムクドリは渡り鳥で、昨年7月中旬、子育てが終ると全員があっという間に姿を消した。今年は運良く昨年よりおよそ3週間早く、4月23日から目にすることが出来た。当初以前のペアかと考えたが、今では翼や首筋の模様などから違うペアだと認識している。
さて春先、なんとも初々しい二羽は山桜で遊ぶなど新潟県は上越の春を謳歌するごとくだった。
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4月下旬、同じ木の別の洞でスズメが巣作りをはじめていた。だがコムクドリはまだ花と遊ぶ風だった。
それが5月28日にはすでに抱卵が、6月3日ころには給餌の様子が観察された。つがいはわずが二ヶ月の間に、別人の如く逞しい親鳥へと変身している。(短時間に成長する彼らのことは昨年も書かせて頂きました)
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洞を覗きに来るつがい以外の若鳥と考えられる鳥たち。左オス、右メス。
親鳥が餌を運び始めておよそ11日余。20メートル先の洞から聞こえるヒナの鳴き声が非常に大きくなった。すると昨年同様どこからともなくフリー?(独身)の若鳥たちが何羽も入れ替わり立ち替わりやって来て巣穴を覗いたり、大声で鳴き合うなど木が賑わう。あたかも巣立ちを促すようであり、祝福のようであり、学習のようであり、大いなるひやかしのようでもある。
彼らはしばば巣に出入りするが、決して餌を運ばない。あとはお互い追っかけっこが仕事で、飽きると飛び去る。
昨日、何気なく撮影した写真。給餌に使われる大きな洞の下に今年出来た小さな洞から顔を出すヒナが。両者の巣穴は中で繋がっている。
飛来した個体はつがい以外の鳥で、ヒナが期待しても餌は運ばれない。巣のヒナが写ったのはこれが初めて。かなり感動した。
ところで以前、合歓木でどんなドラマが生まれるか楽しみ、と書きました。コムクドリは順調でしたが、同じ木の別の洞に営巣したスズメのペアはかなり悲壮な経過を辿っています。一度は巣作り、抱卵、給餌行動まで進みましたが、たびたびの妨害に遭い、給餌を中止し、巣作りからやり直しているのです。
妨害をしたのはこともあろうに別のコムクドリたちでした。妨害というより陵辱に近い行動で、あまりのことに驚きました。この先、スズメの営巣中断が危惧されます。スズメのことは今後また書かせて頂こうと思います。
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