新潟県の片隅で小さな地蔵さんが 仙台、南三陸、気仙沼、陸前高田、大船渡、釜石、山田、、、

2011年4月16日(土曜日)

家の玄関脇に小さな(可愛い)お地蔵さんがある。平成に入って間もなく家にやってきた。佐渡の石彫作家さんのものだったと記憶している。

数日前から、向きが気になっていた。東北を向いているような気がしたからだ。昨日見たらちょうど米山(よねやま)を向いていた。

地蔵さん

お地蔵さん

もしやと思い、地図上で地蔵のある場所と米山を結ぶ線を引いてみた。線を次々に延長していくと新潟県長岡市を通り、県境の飯豊山を抜け、蔵王をかすめて仙台市の北方から三陸海岸へ出た。

 

向いていたのはほぼ被災市町だ。仙台、南三陸、気仙沼、陸前高田、大船渡、そして釜石、山田、、、。少々驚かざるをえない。

東北祈りの線

本日あらためて地蔵を見た。幼げな地蔵は東北の子どもの無事を祈り、失われた命を悲しみ慈しむように見えた。

やってきた頃は何て愛らしいのだろう、と思った。その後、次第に椿とアジサイの影に隠れるようになった。前を少しどけて写真を撮った。

 

震災を知っていたなどとは思わない。しかし上越市の片隅から東北へ向けて小さな手足を合わせる姿に心打たれた。

ところで地蔵さんの作者を思い出せないし、記録もなかった。本日午後、当時運んで頂いた新潟市某デパートのA氏に尋ねてみようと電話をした。すると少し間があって「申し分けありません、Aは亡くなっています」と告げられた。

 

なんとも言えないショックだった。アクも曇りもなかったあの人が?!すっきりして若きエースだったのでは、、、。5年前のメールが最後だったとは、、、知らなかった。

幼き地蔵は自分を運んだ人のことも祈っていたのか、飾り物などではなくまがいなき仏だったのか。明日は初めてだが是非ともお線香を供えたい。

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