星に祈った。

2008年11月30日(日曜日)

 明日から倉石隆特別展が始まる。夕方から現状の片付け。ケースの搬出。絵画展示。照明の調整などを外部の方の力も借りて済ませた。

 

陶磁器の4ケースを残して初めて全館の壁面に人物画を架けた。向かって左側に女性の、右側には男性の絵が合計20枚。奥のホールまでぐるりと架かったので館内にはうねりに似た絵画の迫力が響いているように感じた。

 

見渡すとあらためて倉石隆は「人間の画家」、の感慨がした。一点一点には人間を描く困難とともに、描き切ったすがすがしさが漂うことに気づいた。4点の陶齋の陶磁器が絵画と静かに調和していて嬉しかった。

 

夜遅く美術館を閉めて外へ出た。雲が地上の光を写して白く浮かび、切れ間にオリオンの星が晴れやかに輝いている。辛い人の悲しみが少しでもやわらぐように、心から祈った。

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